医療

認知症と髄液と

初めから認知症を専門にしようと思ってたわけではないんですが、気がついたら認知症の臨床研究をするようになっていました。医師になりたての頃は循環器や救急みたいな比較的ダイナミックな分野に興味がありましたが、もともと脳の仕組みや心理学に興味があった事もあり、結局今の道に満足している自分がいたりします(救急や循環器もいまだに大好きなんですけどね)。
あとなぜか髄液にからむことが多く、初めての症例報告は高齢Fisher症候群のGQ1b抗体陽性例でしたし、外の先生に経験させてもらった特発性正常圧水頭症に至っては、結局タップテスト担当みたいな形になってしまいました。そうなると髄液そのものにも興味が出てくるわけで、認知症の早期診断のためのτ蛋白/Aβ測定や、髄液循環について詳しく知りたくなったりします。
大学生の頃までは能動的にやりたい事を見つけて行くのがサイコーだと思っていましたが、仕事を始めると意外とそうではなく、環境に適応していくだけでもやりたい事は結構見つかるもんだと思えてきました。

まぁ認知症の臨床研究をしているといえば聞こえは良いですが、実際は外来の患者さんに対応するのが精一杯で、データの整理は遅々として進まないのが現状です。しかも全くの経験不足から研究のデザインから参照すべき論文の検索→通読にいたるまで手探り状態で、いまだにピンと来ない有様です。本当はもう少しカッコ良くスマートに研究するってのが理想なんですが、そこまではなかなか届きそうにありません。

そろそろいい年(そういや先日33歳になってたんだ…)なので、ライフワーク的に研究をしていくならテーマを少し絞らなきゃいけないなぁと思ってはいるんですが、なかなか進まないもんですね。

産業医の研修会を受けてます

先立つものは資格という今年の目標を達成するため、今日から自治医大で産業医の研修会に来ています。夏休みの運転免許証合宿のようにゴールデンウィークの4日間+6月の土日1回で一気に講習会を受けるため、ゴールデンウィーク中は栃木の大自然の中で朝から晩まで缶詰状態で過ごす事になります。

自治医大駅産業医大の雄姿
自治医大駅は宇都宮の数駅手前になるんですが、付近に良い宿がなかったため大宮に宿泊してそこから電車で通う事にしました。もともと自宅から自家用車で通う予定だったんですが、ETC割引で高速道路が大混雑する事を見越して電車通勤に切換えたところこれが大当たり!。東北道が何十キロも渋滞というニュースを尻目に定時に会場に着くことができました。

肝心の講義ですが、講師の先生のお話が予想外に面白く初日は眠気を感じず聴けました。まず冒頭の石川雄一先生はワークショップみたいな感じで隣に座ったドクターと話し合うような形式で全く気を抜けませんでしたし、次の浜口伝博先生も熱心にお話していたので、結構楽しく聴けました。
あとちょっとしまったなと思ったのは、初日にA4サイズの厚目の資料をたくさん貰ってカバンに入りきらなかった事です。かなりカサもあり重いので、これから行かれる方はカバンに余裕を持っていくことをお勧めします。
大量の資料

夜はかなり暇になりそうなので、ホテルで(自分のではない)論文の査読返答作りもそこそこに、ビール片手に映画と読書三昧にするつもりです。あと大宮の美味しいラーメン屋さんなんかも発掘してみたいですね。完全に浮き世離れしてしまいましたが、こんなゴールデンウィークも悪くないかもしれません。

今年は資格マニアになる事に決定

自分の価値観がブレているせいか、最近迷走を続けている気がします。ただいつまでも前に進まないわけにも行かないので、とりあえずの目標を決める事にしました。それは今年可能な限り資格をとってしまおうということです。というのも、今年度は病棟医を外れるので突然呼び出される事がなくなり、確実に時間が取れるようになったんですね。
具体的資格としては「認知症短期集中リハビリテーション認定医」、「老年病専門医」と「認知症専門医」を考えています。認知症短期集中リハビリテーション認定医はこの間研修に行ってきたので、残りの二つを頑張ってみようと思います。こういう資格取得に必要な要件はだいたいどこも同じで、「学会認定指導医」がいる「学会認定施設」に一定期間勤務している事、学会に一定期間所属している事っていうパターンが多く、上記専門医の取得用件はそんな感じでした。上記を満たしていれば、あとは症例レポートを提出するなり資格試験で合格するなりすれば、専門医になれるってわけです。
昔は貯めこんだ学会誌を引っ繰り返してそういう要件を探してましたが、最近は学会公式サイトにちゃんと掲載されていることが多く一瞬で調べられました。便利になったもんだねぇ〜なんて思ってしまいましたが、この際学会誌もPDF配付にして欲しいって思う自分はものぐさ過ぎますかね。

んで実際学会公式サイトを調べてみた結果、会員専用ページへのログインが必要でしたが、老年病専門医はすぐにでも取れそうな感じでした。認知症専門医の方は施設要件が不足しているみたいですが、認知症専門医制度が移行期間なので特例控除みたいなものがあるのかもしれません。その辺は非Webなソースにも探りを入れる必要がありそうです。

いろいろ調べてみたら意外にスムーズに取得できそうなことが判明して、若干安心しました。ひとまず目ぼしい資格はおさえられそうです。
そうすると、平行してブレまくっている価値観も何とかしないといけないですね。

認知症短期集中リハビリテーション医師研修会

そんな長い名前の研修会に行ってきました。この認知症短期集中リハビリテーションっていったい何かといいますと、非薬物的治療で認知症の周辺症状を改善しようという取り組みで、具体的には作業療法を中心としたものがあります。従来この認知症リハは精神科や神経内科の医師でないと加算処方できない上に、対象者も老人保健施設の入所者だけだったので、縛りがキツ過ぎて誰もやらないという状態でした。そんな流れもあり、今回の介護保険の改訂から施設の制限が緩くなり、また特定の研修会を受ければ内科医でも加算処方できるようになったわけです。
で、自分を認知症に関わる立場にある事からその資格を取ってみることにしました。今回参加したのは日本慢性期医療協会が主催の会(参照URL)で、大手町のホールまで行ってきました。

認知症リハビリテーションのための講習会
そもそも認知症の非薬物療法は論文レベルでも一定の効果を認められ幾つかのガイドラインでも推奨されているんですが、定式化や定量化が困難なせいか具体的方法論となると全く情報不足な状況でした。この研修会でついに具体的な方法論が語られるか?と期待してましたが、残念ながらそこまで具体的な提案はありませんでした。ただ平成21年の介護保健の改訂の情報(加算用件など)やそもそも認知症のリハビリテーションに加算が付くに至った経緯などは興味深く聴く事ができました。

祝日のほぼ1日を座ってすごしたので、終わったら体が痛くなってしまいました。受講書は帰りにもらえたので処方医にはなれますが、具体的な作業療法のメニューについては結局手探りで行くしかないみたいですねぇ。うーん、頭も痛いです。

再びATTへ出向

以前救急外来に2ヶ月出向したことがあったんですが、様々な人事的な要因から再び2ヶ月出向することになりました。以前も書きましたが、僕のいる大学病院では救急外来を担当する医師集団にATT:Advanced Triage Teamという大層な名前が付いており、業務的には各科から出向してきた医師が1〜2次救急外来を担当するというシステムになっています。実は救急外来への出向自体は自体はそんなに嫌ではなく、興味深い症例に出会える事もある分、病棟業務よりも好きな面もあります。
ただ前回と異なるのは、自分の外勤先への出向日が多くなっていることです。そのおかげで勤務日程がかなり詰まっており、一日丸々休みってのがほぼ皆無になってます。今年32歳、そんなにくたびれてはいませんがそろそろキツイところもあり、無理して潰れないように気を付ける必要はありそうです。

良い面があるとすれば、日中に買物やジム、プールに行ったりできる事があります(変則的なシフトなので付き合ってくれる人はいませんけどね)。自炊も少しできそうですし、ストレス解消は自分以内の小さな楽しみに逃げ込んでみようかと思っています。