医療

救急外来出向を終えて

ここ数ヶ月は救急外来専属で仕事をしていたんですが、ついに従来の教室業務に戻ることになりました。そこでこの救急外来システムについて感想を書いてみたいと思います。

まず、良かったところ>>

  1. 完全シフト勤務のため、従来のシステムと比較して集中力維持や疲労度軽減はかなり達成されている。
  2. 各内科外科からの混成でチームを組むので、必要な検査や処置は救急外来である程度まででき、各臓器科の負担を軽減できている。


まだ改善されていないところ>>

  1. 救急外来のキャパシティが増えたためそれにより救急車を断ることが減ったが、満床で断ること自体は減らせていない。
  2. 以前のシステム同様に、研修医の指導が十分行き届かないことがある。というかサボる研修医(そういう研修医がいるんです!)を拾い出すシステムができていない。


各内科の医局員が減少しているため出向医師も減ることが予想され、今後はもう少しキツイシフトになってしまうようですが、今までのシステムよりは随分マシなのでもう少しがんばって欲しいですね。僕個人としても、このシステムになってから救急外来にしばらく行っていなかったので、この数ヶ月の救急外来での診療は良い刺激になりました。教室業務からも一時的に開放されてたわけですし、そういった意味での休養にもなりました。さらば救急外来!。たぶんもう出向することはないんだろうなぁ(しみじみ)。

ATT出向

3月からAdvanced Triage Team、略してATTと呼ばれる救急外来システムに参加することになります。これはどういったシステムかといいますと、各科から出向した医師が内科救急外来をチームで担当するシステムです。出向自体は僕の場合2ヶ月ですが、科によっては1年間出向している人もいるようです。
そもそもこのシステムが稼働する以前は、各内科輪番で日替わりに救急外来をまわしていたんですね。ところが当直に入れる人数の関係から日常業務と救急外来業務の板挟みになることが多く、状況によってはクオリティが著しく低下することがあったため、新しくATTというシステムが考案されたわけというです。

ATTが稼働し始めて1年はATTからの入院患者のコンサルトを受ける側だったわけですが、今度はコンサルトする側に回るわけです。病院の思惑として、臨床研修募集時の目玉を想定しているようなので、さぞかし教育的なんでしょう。どんなものか体験してみようと思っています。

日本認知症学会@広島

先週は学会で広島に行ってました。日本認知症学会が広島の国際会議場で催されていたので、それに参加するためです。

認知症学会会場原爆ドーム
この広島という所は通過した事はあってもちゃんと降り立った事はなく、人生で初の広島だったわけです。とにかく道路が広く路面電車が印象的な街でした。学会会場である国際会議場はあの有名な平和公園の中にあり、原爆ドームも初めて見てきました。
学会自体は認知症という疾患に絞った学会だけあって、かなり濃い内容でした。半分くらいは生化学的な内容でそっちに暗い自分にはよく分りませんでしたが、画像検査や病理所見の集積による病態への理解の進歩は凄まじく、大学生の頃に習った認知症(当時は痴呆症)の概念というのはいったいなんだったのだろうか?と思ってしまうくらいの変貌を遂げていました。大変ためになった学会でした。

当然食べ歩きもしてきたんですが、今回はW44TのEZナビウォークを使いすぎてバッテリ切れになってしまい写真が撮れませんでした。おいしい瀬戸内もの海産物と日本酒を楽しめたんですが、今回は割愛します。

認定医内科医試験を受けてきました

書類審査が通ったようで、先日認定内科医の試験を受けてきました。会場は五反田のTOCビルという場所で、だだっぴろい中にひたすら内科医が詰め込まれているというちょっとシュールな状況になっていました。会場にはだいたい2000人くらいの内科医がいたわけですが、同じ大学の5年くらい先輩の先生もいたりして、受験制度が来年から変更になることを踏まえて飛込み受験が多かったんじゃないかと思われました。

試験の形式は600問の5択マークシートで、200問づつ2時間かけて回答という感じでした。途中から2つの選択枝がセットになった5択と、5つの選択枝のうち自由に2つ選択するタイプが加わりました。症例提示問題と純粋な知識を問う問題が大体半々くらいでしょうか、意外に症例提示問題が多かったです。
それで試験の感想です。これといった対策は特にしていなかったんですが、予想よりも診断可能な問題が多かった印象でした。例年識別指数の低そうな(みんなが正解か不正解みたいな極端な難易度)の問題が多く、書類選考が最も重視されるため試験はおまけみたいなものだとかいろいろ言われていましたが、今年は識別指数が高そうであんまり勉強していなかった自分には不利な感じでした。まぁ疾患が分かっても回答しにくい問題は沢山ありましたけどね。
あと出題傾向ですが、多くの人が苦手とする膠原病と腎臓疾患の出題が比較的多く、消化管疾患や神経疾患なんかはあまり出題されていない印象でした。それに疾患には偏りがあり、呼吸器はアレルギー疾患がやたら出ていた印象でした。この辺はあんまり勉強していなかったので、結構ぼろぼろでした(涙)。

ただ医師になってから高齢医学という非臓器別科にいたせいもあって、わりとまんべんなく回答できたという気はしました。これが臓器別科の医師だったりすると、ローテーションが終わってからの年数が長ければ長いほど勉強しなおしの範囲が増えてくるので、結構面倒くさいんだろうなと思いました。
まぁとにかく久々に国家試験みたい試験を受けて疲れました。正直来年受ける気力は無いので、今年度で合格していてほしいもんです。

第48回日本老年医学会学術集会

今週は学会に行ってきました。場所は金沢駅前の音楽堂とホテルのホールで、学術集会だけあって沢山の演題が日本全国から出されていました。
今回は「高齢者の救急医療」という臨床統計の演題を出して来たんですが、結構同じような内容の演題が沢山ありました。確かに救急外来をやっていると高齢受診者の比率が高く、予想外に重症化したりしてトラブルが多いので、医療の側でも問題意識が高まっているのかなぁと思いました。
他にも面白い演題が沢山あり、たまにはそう言った話題をゆっくり聴くのも良いもんだと思いました。普段忙しさにかまけて考える事ができなかった日常の疑問から長期的な展望までゆっくり思索を巡らす事ができました。
まぁ今日からはいつも通りの勤務に戻るんですけどね。

あと金沢駅前は随分変わっていましたね。昔来た時はなかった巨大なモニュメント(タクシーの運ちゃん曰く3億円かかっているそうです)が東口に建設されており、ホテルも新しいものが沢山建っていました。駅前は新潟と比べるとかなりカッコ良くなっており、同じ日本海側の大きな都市として負けてる印象でした。うーん、がんばれ新潟。