個別表示

地頭力は鍛えるのにフェルミ推定は必要?

地頭力を鍛える
地頭力って言葉が昨年流行ったようで、その流行りの元になった本をようやく入手したので読んでみました。タイトルは「地頭力を鍛える〜問題解決に活かすフェルミ推定」で、そもそも地頭力って何?って事で冒頭は地頭力の解説が書いてあります。筆者が定義する地頭力は知恵に近い概念で、もっと突き詰めると俯瞰と局所を使い分けられるフレームワーク思考、ゴールを決めて当座の行動指針を作る仮説思考、事象モデルを作れる抽象化思考の3つからなっているようです。その後は地頭力を鍛えるのに必要なフェルミ推定の話、地頭力の構成要素であるフレームワーク思考、仮説思考、抽象化思考の話、という順に書いてありました。

で気になったのが、副題にあるフェルミ推定です。このフェルミ推定がどんなものかと言うと、極めて少ない情報から比較的真実に数値を導き出す、という事のようです。例えば「日本に電柱は全部で何本ある?」みたいな課題をフェルミ推定の例題と言うようで、それを地頭力を使って颯爽と推定していくわけです。この無理難題の解決プロセスを読んでいくと「すげぇっ!!」て思うんですけど、どうもしっくりきません。
情報収集に頼り過ぎて貴重な時間を消費してしまい、制限時間以内に全く回答を出せないのは確かに本末転倒だと思います。でもある程度正確な推定をするには正確で汎用性の高い知識がないとどうにもならないわけで、「地頭力を鍛える」ためにフェルミ推定を使うなら、もう少し実践的な例題の方が役に立つ知識が蓄積できる気がしました。まぁ入社面接で純粋な地頭力だけを評価するには荒唐無稽なフェルミ推定の例題の方が良いんでしょうけどね。

それ以外の冒頭の地頭力の構造やその構成因子である3つの思考の解説はなるほどと思うところが沢山あり、戦略的な思考の指南書みたいな感じで楽しめました。結局「地頭力」を鍛えるためには場数を踏むしかないようですが、あらかじめ「地頭力を使おう」を思いながら課題に取り組めばそれを鍛えることはできるような気がしました。