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キャラ化するニッポン

キャラ化するニッポン
講談社現代新書で読むジャンルは精神心理学関係が多いんですが、現代文化論的なものも時折読みます。最近あまりそう言った分野と縁がなかったので書店で立ち読みして、幾つか面白そうな本を買ってみました。今回は買った本の一つ「キャラ化するニッポン」の感想を書いてみようと思います。

そもそもこの本の購入の動機が、「タイトルにビビっと来た」という実に感覚的な理由からでした。なんでそんなにビビっと来たかというと、ちょっと前から「キャラ立ちしている」なんて言葉をよく使うようになっており、タイトルを読んだ時、それを初めて自覚したからなんですね。キャラという概念がいかにしてニッポン社会を支配しつつあるのか、急に気になり始めたわけです。

本の構成ですが、主にアンケートを根拠にいかにキャラがニッポン社会に浸透しているのかという部分と、様々な現象をキャラという観点で説明しようという部分に分かれます。文章は非常に平易で1時間程度で読み終えてしまいましたね。
この本によると自分はちょうどガンダム世代にあたり、キャラクターグッズに囲まれて子供時代を過し、今大人として社会を担うようになった第1世代にあたるようです。そういう視点から見ても確かにキャラという存在は周囲の同世代に蔓延しており、キャラがニッポンを覆っているという内容には非常に共感できました。そして人間関係におけるキャラの割り振りがアイデンティティに影響し、自分を構築していくという説明にも非常に実感がもてました。
ただ後半は急に文化論的になり過ぎて理解しづらい内容になっているのと、引用が多くオリジナリティは余り無さそうなのが残念です。特に身体感覚の喪失をキャラに移入する事で取り戻すという意見は、自分的には強引さを感じる所がありました。

ただキャラという観点から周囲を見直すには凄くためになりました。自分を売り込む手段として、また周囲に協力してもらうための方法論として、役立ててみたいと思いましたね。