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ばーちゃんとトイレット

トイレット集合写真
少し前にもたいまさこ独特の雰囲気が好きな妻が「トイレット(公式サイト)」観たい!と言うので観てきたんですが、感想をアップするのを忘れていたので今回書いてみようと思います。タイトルからは雰囲気がつかめなかったので予告編を事前に観てみたところ、監督は違いますが去年見たプール(公式サイト)と似ているようなので、結構期待しつつ期待しつつ観てきました。

舞台はアメリカ、母親の死をきっかけに3兄妹が英語が全く喋れない日本人祖母(通称ばーちゃん)と一緒に暮らし始めるというお話。当然唯一の日本人「ばーちゃん」をもたいまさこが演じてるわけですが、これが本当に発声さえしないレベルで喋りません(劇中の発声は1回のみ!)。始終無表情でリアクションもかなりゆっくりなので、何かと困惑する3兄妹にもれなく感情移入できます。一応主人公はプラモデルマニアの長男レイで、彼がばーちゃんに対して抱く疑問が物語のタイトルにつながって行きます。
そんなばーちゃんと3兄妹の同居生活は最初かなりギクシャクしますが、なかなか食事を取らないばーちゃんを何とかしようと3人が協力し始めるあたりから少しづつ歯車が合うようになります。各兄妹とも結構深刻な問題を抱えていて、ばーちゃんを介してそれぞれ自分の壁と相対していくわけですが、ちょっと笑える要素を交えているので深刻になりすぎないところが心地良かったです。
描写としては、プールもそうでしたが料理を作って一緒に食べるシーンが多く、その温かい雰囲気に癒されました。食事中も含めてばーちゃんは全く喋らないものの、その想いが兄妹に伝わっている雰囲気を感じるんですよね。まぁばーちゃんが何を考えていたのかは本当のところ全く謎なんでしょうけど、兄妹がその想いを知ろうとしていろいろ語りかけたりする姿が良かったのかもしれません。現実って確かにそんなもんだよなぁと妙にリアリティを感じてしまいました。

あとタイトルの謎は、一応終盤に明かされる事になります。よくよく考えると、このネタだけで映画一本作ってしまってるわけで、その企画良く通ったな…と観終わってから妙に感心してしまいました。物語的には「ばーちゃん」「ギョーザ」「3000ドル」もそれぞれ良い役割を演じていたので、それらがタイトルでも良かったと思うんですけどね(いくらヴィンテージでもプラモデルに3000ドルは高すぎる気もするけど)。

そんなわけでプール級にクセがあって観る人によってかなり評価が別れる作品なんでしょうけど、自分的にはかなりツボな作品でした。荻上監督+もたいまさこの組み合わせは今後も観てかないとね!と思いました。