No.242の記事

ストロベリーショートケイクス

ストロベリーショートケイクス
blueという新潟を舞台にした魚喃キリコ原作の映画を見たこともあり、同じ魚喃キリコ原作のストロベリーショートケイクスもDVDを借りて見てみました。blueでは公式サイトが既に消滅していましたが、こちらはまだ残っているようです→公式サイト

このお話の主人公は4人の女性で、風俗店の電話受付をしている里子(池脇千鶴)とそのお店の風俗嬢の秋代(中村優子)が徐々に関連してくるパートと、ルームシェアをしているOLのちひろ(中越典子)とイラストレーターの塔子(岩瀬塔子)のそれぞれの彼との関連を描くパートが、交互に描かれていきます。
彼女たちはそれぞれグダグダな面を持って生活しており、里子はいつか素敵な恋愛をしたいと夢見て道で拾った石にお祈りをしながらアルバイト生活、秋代は好きな男に今の自分をさらけ出せず風俗を続け自分を傷つけ続けます。また、ちひろは占いや血液型に行動規範を求め非対称的な男性関係した築けず、唯一自分の道を突き進んでいるような塔子もトラブルがあるたびに嘔吐を繰り返す、いずれも劣らないグダグダぶりです。昔の自分だったらそういう依存的な人達はすごく嫌いなんでしょうけど、今はそんなグダグダにリアリティを感じついでに共感もしてしまうわけです。うーん、人は変わるもんだ。
登場人物の周辺にそれぞれ少し変化があり、最後に海辺の町で二つのパートが交差するところで物語は終わりを迎えます。ニアミス(ちひろが里子のアルバイトしている中華料理屋に来ている)はあったものの失われた塔子の絵でしか二つのパートは交わらず、4人がひとつの映画に出る必然性は弱い印象でした。ただそれぞれ少し成長できたような終わり方だったのは救いでしたけどね。

あと映像がきれいなのも良かったです。里子が住んでる古びたマンションや中華料理店、都会の中のお墓、ちひろと塔子のパートで出てくる家と夜景、昭和なテイストが入り混じったようなリアルさが逆にスタイリッシュでした。逆に性描写は最初そこまで表現する必要あるか?と思いましたが、見終わってみるとそれもリアリティの一部なんだなと感じました。

総じて、この女性たちのグダグダぶりに共感できそうならとてもよい映画だと思います。テンポも遅くスリルもサスペンスもないので、天気の良い休日のお昼に家でゆっくりみるのが良いかもしれません(自分は新幹線の中でLifedriveで見ましたが…)。