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前頭葉は脳の社長さんなのか?

前頭葉は脳の社長さん?
昔から心理学や精神医学に興味があったせいか、現在は認知症にかかわる仕事をしています。が、その基礎となる神経内科的な知識や、さらにその基礎になる大脳生理学的な事についてはあまり威張れるレベルの知識がありません。神経内科については仕事でかかわる関係上何とかなるんですが、大脳生理学に関してはほぼ素人レベルです。学生時代から神経生理学は大嫌いで、教科書を読むのはどうも苦手なんですね。
ただ最近は研究的な事に手を出そうかと思っており、そうすると大脳生理学的基礎知識がないと歯が立たないことに気がつきました。ってなわけで比較的読み易そうなブルーバックスシリーズを使って、知識の導入を企ってみました。最初に読み終わった「前頭葉は脳の社長さん?」という本をまとめてみます。

  • 第1章〜第3章:前頭葉の働きについて概要
  • 第4章:外側前頭前野(Broca野あたり)
    論理的思考を担当、他の部位から来た情報を作業記憶(ワーキングメモリー)として保持し操作する
    →背外側前頭前野:見た物の空間位置情報を処理
    →腹外側前頭前野:見た物の分類や意味情報を処理
  • 第5章:底部前頭前野(眼窩面とも呼ばれます)
    衝動と後悔を担当、情報に対する報酬評価とそれに基づく行動へのバイアス付け
  • 第6章:内側前頭前野(前部帯状回を含む)
    より高度な判断、葛藤の処理と他者への配慮など
  • 第7章:前頭葉の各部位の相互関係
    前にあるほど上位かも?
  • 第8章:意思決定のプロセス
    情報に対応し同時多発的に起こった行動刺激のうち最も強いものが自動的に選択

特に面白かったのは前頭葉の各部位別にその仕事内容が異なっていることです。これは神経心理検査の各項目と脳血流シンチの結果を比較する際にヒントになりそうです。あと意思決定のプロセスについても大雑把に理解できた気がします。大脳とは、お互いが複雑につながりあっている反射弓の集合体で、しかも外からの刺激でその繋がり方は刻一刻と変化していくもの、と言えるのかもしれません。そもそもちゃんと理解できてきるかどうか疑問ですが、ちょっと賢くなった気がしました。