No.371の記事

なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?

最近後輩の医師に指導をする期会が増えて、気になってきたことがあります。それは人によって動機付けや理解の速度が異なり、いろいろ工夫はするんですが自分で思ったほど指導の効果が出ない場合があるという事です。利益追求を重視する企業であれば、一定の研修をしても追いて来れない人材はクビになって終わりなんでしょうけど、せっかく入局してくれた後輩達には優秀な人材になって欲しいわけです。
んで、ふとコーチングを学んでみようかと思い立ちました。このコーチング自体は随分前に流行った概念で流行り始めの頃に講談社現代新書で少し読んだ気がするんですが、残念ながらもう頭に残っておらず一からやり直しする事にしました。早速教科書になりそうな本を本屋で探してみたんですが、それっぽいビジネス書はそれこそ山のように売っており、立ち読みするだけでも大仕事でした。

なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?
で、その立ち読みで引っかかった本が一冊ありました。『なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?』というタイトルの本で、「できる人」の無意識の傲慢を書いた帯のコメントに惹かれて買ってしまいました。というのも、ここに書いてある「できる人」というのが、まさに自分が目指している理想の姿なんですね。その「できる人」になろうとすればするほど、他人を指導する時に罠にはまるという主張が僕の心を捉えたわけです。
で内容を大雑把にまとめると、以下のような感じでした。

  1. 「できる人」の技術は、「できる人」に固有の部分が大きい
  2. 「できる人」は自分に固有の基準を押し付けようとする
  3. したがって「できる人」は他人をできる人に育てられない

これをいろんな事例を示して語った後、コーチングの話に持っていくところで話は終わります。なので書いてある内容は確かに『「できる人」が「できる人」を育てられない理由』であって、じゃぁどうすれば良いの?という事に関してはあやふやな事しか書いておらず、消化不良な感じでした。
ただ載ってる事例にいちいち納得するところがたくさんあり、自分に問題提起をしてくれたと言う意味で秀逸な本でした。この著者は他にも幾つか本を書いているので、コーチングについて書いた本を探して少し読んでみようかと思います。