No.41の記事

キャシャーンがやらねば誰がやる!、って言わない。

宇多田ヒカルの旦那、ではなく紀里谷和明氏が監督の「CASSHERN」が公開されました。原作はアニメの「新造人間キャシャーン」なんですが、実はほぼ全く内容を知りません。リアルタイムで見ていたわけではないので、実は主題歌をちょっと耳にしたことがある程度なんですよ。
そんなCASSHERNですが、(宇多田の旦那の)紀里谷氏の映画監督デビュー作ということもあり巷じゃ結構話題なわけです。ちょいと興味を持ってgoogleで調べたみたところ、「ロボット対人間」をテーマに主人公が苦悩する系のアニメという感じのようでした。映画の公式サイト「CASSHERN.COM」もあるようなので予告編を観てみたところ、これがえらいかっこいいんですよ。それにつられて先日近所の映画館に見に行ってきました。
結論から言うと、意外に面白かったかなという印象でした。今回はちょっと内容にも言及したいんでネタバレ嫌な方はこっから先は観ないでおきましょう。でわレビュー開始。

映画版のストーリーは若干アレンジありでした。舞台は大戦後の近未来の日本(と思われる地域)。新造細胞の開発を行う父を持つ哲也は、父への反発から戦争に志願。しかし戦地で死んでしまう。その頃事故から新造細胞を持った人間(新造人間)が誕生。軍部は恐怖から新造人間の抹殺を行うが幾人かを逃がしてしまう。生き延びた新造人間は偶然手に入れたロボット兵器を使って人間掃討を開始する。哲也の父は哲也を新造人間として蘇生。哲也ははからずも新造人間と戦う事になる…という感じ。

ここまでは丁寧に、というか若干中だるみがちにストーリーが語られます。しかしその後は急に説明不足になり、最後は見てる人の湧き出る疑問をないがしろにして話は終わってしまいます。具体的には稲妻型の石は謎のままだし、実は新造人間なんて…のオチに至る伏線がほとんど無く、挙げ句オチの説明が足りず納得いかない等、演出に時間を割くならもう少し説明をして欲しかったです。戦争に正義も悪もなくそれぞれがそれぞれの正当性を持っているんだよ!、と言うメッセージが心に染みた分残念でなりません。

反対に良かったところとしては、とにかく映像がきれいなところです。本当に全場面エフェクトが多用されているのでかなりくどいですが、個々の映像の綺麗さは秀逸で、毎場面を切り出して絵にしてみても見るに耐える美しさでした。
ちなみキャシャーンとアンドロ軍団との戦闘シーンはかなり派手に暴れ回るので、一見の価値ありです。また幹部やブライキングボスとの戦闘シーンはマンガチックな演出、カット割りがされていて結構新鮮でした。この辺は映像にこだわる監督ならではの印象です。ただキャシャーン自体はかなり弱っちいので、キャシャーンの活躍に期待しているとかなりゲンナリします(キャシャーンはほぼ常に血みどろ傷だらけです)。

総評として。ストーリーやテーマは結構重目でメッセージ性も強いので、もう少しストーリーやメッセージの説明を分かりやすくして欲しかったです。映像に関してはもう少しふつうの場面を入れても良いぞと思うくらいエフェクトてんこ盛りなので、映像好きな人には堪らないんではないかと思います。なので予告編を見てカッコイイ!!、と思った方は是非観ましょう。
あと本編とは全く関係ありませんが、公式サイトでダウンロードできる大滝秀治壁紙は最高です。
大滝秀治デスクトップ