No.452の記事

野蛮人のテーブルマナーって何?

子供心にスパイとか探偵とかが好きでジェームスボンドの007シリーズをよく見ていました。そのせいか今でも諜報戦や情報統制なんかに興味がすごくあります。最近は本業にかまけてそういう本をさっぱり読んでいなかったんですが、元外交官の佐藤優という人の本が最近売れているというPOPを書店で見かけ、売り文句に感化されて買ってきました。ところがです、お話としては結構面白かったんですが、どうにも内容が薄かった。ということで、たまにはそういう本の感想でも書いてみようかと思います。

野蛮人のテーブルマナー「諜報的生活」の技術
今回読んだのは「野蛮人のテーブルマナー」と「野蛮人のテーブルマナー『諜報的生活』の技術」という本です。実は一度に2冊買って、最初に「野蛮人のテーブルマナー」を読んでまとまりのない文書だな〜という感想を持ってはいたんですが、やめておけば良いのについつい『諜報的生活』の技術まで読んでしまったというわけです。本の構成は全5章で、自説を述べる第1章「諜報的生活」の技術について全12回と、著名人との対談を書いた第2〜5章に分けられます。前半の12回は以下のタイトルを主題に実例(と思われる体験談など)から成っており、前作に当たる「野蛮人のテーブルマナー」よりは分かりやすい構成になっています。

それではその諜報的生活についてまとめてみましょう。

  • 第1回:読書術→ジャンルを問わず本を読む。直前に必要な情報を仕入れようとしない。一夜漬けの暗記ではなくいろいろな情報が有機的につながったネットワークを作らないと意味がないという意味かな?
  • 第2回:文書諜報→情報を得たい分野について公開されているものは何でも読む。突拍子も無いソースに頼るなってこと
  • 第3回:協力諜報→得た情報を第3者に公開する際はソースに了解をとる)
  • 第4回:リエゾンの重要性→対立勢力間のトラブルには仲介役が必要
  • 第5回:大物になると常に生命が危険→文字通り
  • 第6回:交渉に役立つ人間行動学→交渉相手と食事やトイレを一緒にできればかなり近しい関係になれる
  • 第7回:余計な秘密は知らない方がいい→知っている事を隠すことはできない(確かにそうかも)
  • 第8回:安心できる裏取りの方法→…
  • 第9回:憎まれること無く嫌われる方法→下品に行動せよ。これはテキメンに効きそう
  • 第10回:(情報源への)上手な金の渡し方→情報の良し悪しに無関係に友情を装って渡す
  • 第11回:逃げ出すタイミングの見つけ方→経験談、具体的教訓なし
  • 第12回:始めるとき終わりについて考えておく→決めておけば終了時に無駄なエネルギーが不要になる

という事でした。これらのTIPSはそれなりに面白いんですが、諜報的というキャッチコピーから想像する非日常なお話ではなく、対人交渉の鉄則的なお話が多かったのでそれほど目新しい内容ではありませんでした。外交の場での諜報活動というのはたしかに対人交渉が主なので、現実にこういう内容なのかもしれません。自分的にはもう少し操作的な情報の流し方なんかに興味があるので、ちょっと違ったかなーという感じです。
それと後半に経験談がありましたが、お話としては面白かったものの直接的に得られる教訓はありませんでした。これは蛇足でしたね。

総じて、そこそこ面白いんですが立ち読みで充分。定価で買うほどの価値は無い気がしました。もうちょっとしっかり立ち読みして買うようにしなきゃダメですね。