初マラソン挑戦どろんこ完走記
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2008/6/1
  平成20年6月2日  記・若林 昌二

 3月16日千代田走友会に入り、その時、当面の目標はと聞かれ思わず
 「フルマラソンを完走することです!」と答えてしまった。
 これが今回のフル挑戦のきっかけとなりました。
 入会前の3月2日に埼玉県深谷市で行われたハーフマラソンに双子の兄に誘われレース初挑戦。何とか2時間9分台でゴール。しかし当時の自分の脚力ではあの距離が限界でした。
 週2〜3回のジョギングでも、時には5キロも走らないうちに左膝関節が痛み、ランナーズニーと言うのか、初心者特有の症状であることを知りました。
 相当走り込まないとフルを走りきるのはとても無理だと感じました。

 そんな時、伊藤君夫さんの主催する皇居6週(30キロ)の練習会に初参加しました。
 何とか走りきりましたが、その直後から膝が曲がらず地下鉄の階段さえ後ろ向きで下りる始末でした。しかしこの体験は後で大きな自信となりました。今でも伊藤さんには感謝しております。

 30キロ走れたのだから何とかなるかなとの思いと、退路を断つ意味で思いきって6月1日開催の千歳JAL国際マラソンにエントリーしました。
 この大会をフルマラソン初挑戦に選んだ理由は2つあります。

 一つはこの時期でも北海道の爽やかな気候とコースの大半がオフロードで足に優しいコースであること。
 もう一つは長男が札幌に単身赴任中であり彼も今マラソンを始め、親子で走れればと思ったからです。
 (しかしこの予定は当日見事にあてがはずれました。長男は4月中旬に転勤で東京へ帰京)

 4月に入ると仕事の合間を縫ってこまめに走り、休みの日はロング(30キロ1回にハーフ2回)を何回かこなしマラソン一ヶ月前の総走行距離は200キロを越えました。
 自分にしては良く走ったなと自己満足しています。
 大会前日(5月31日)に千歳市に入り、事前の受付を済ませコース付近を下見。曇天ながら雨は降っておらずこのままもってくれればと天にすがる思いで就寝。

 明け方は大雨の音で目が覚める、それでもホテルを出る頃は小降りになりスタート時間までには止むかなとかすかな期待を込めて会場に入る。会場は外が雨の為大賑わい。既にホテルで着替えを済ませていたので早めにスタート地点へ向かう。雨足は益々強くなる一方。トホホ

 大会運営者の発表では気温8度、湿度93%。(どこが爽やかな北海道だあー)これが自分にとっては良いのか悪いのか全く分からずそのままスタート。いきなり水溜まりと泥混じりの地面が待ちかまえる。比較的新しいシューズを守ろうと泥を避け、水溜まりは飛び越えてのスタートダッシュ。まるで障害物レースに出ているかのようでした。しかしこの状態は以後35キロ付近まで延々と続きました。固いのかと思えばぬかるみ、柔らかいのかと思えば意外と固かったりと着地に神経をとられ、足もとられおまけに前半の折り返し地点迄は標高差200mの上り坂、気温も下がり全身びしょぬれどろんこ状態、吐く息も白く当初の予定のラップからだんだん遅れはじめました。
 特に15キロから20キロの傾斜がきつく、コースは支笏国立公園内のためランナー以外の沿道の応援等も一切なく一人黙々と走るしかありません。まさに孤独な戦いが続きました。よくマラソンは30キロ過ぎてからがきついと聞きますが、私にとっては、15キロ〜20キロで正念場が来てしまった感じでした。

 正直この時点で完走は無理かなとも思いました。
 それでも何とか折り返し地点での計測は2時間19分、後半の失速を考えると当初の目標タイム4時間50分は諦め、5時間以内を目標に後半に臨みました。しかしこの時点で既に膝痛が発生、以後約10キロの下りは膝にこたえ悪銭苦闘それでも何とか5時間は切りたいとの一心で粘りました。
 34キロ過ぎからやっと国道(舗装道路)に出ると、足下を気にせずペース走が出来るように成ってきました。時計を見ると残り4キロを6分半ペースで走れれば何とか当初の目標達成が見えて来ました。それからはモチベーションも復活、特にゴール手前4キロにあった看板に「感動のゴールまであと少し」の文句に胸が熱くなりました。
 今までやってきたことが走馬燈のように脳裏をよぎったんですね。
 あがりの4キロはキロ毎にペースが上がり最終ラップ(41キロ〜42キロ)は2番目に良いタイム(6分5秒)で通過。
 結局ゴールタイムは4時間47分40秒(ネット)4時間47分50秒(グロス)でした。

  以前愛ちゃんからも初マラソン挑戦に際し、悔いの残らない練習を積んで、良い思い出の初マラソンに出来るか否かは自分次第だと助言を貰いました。
 また小林さんをはじめ千代田の人達からもマラソンに対する取り組みや走り方をアドバイス頂きました。こうした大勢の人達の力をバックに何とか初マラソン完走と自分なりの目標タイム達成が出来、今は充実感で一杯です。これからはこの記録を足がかりに一歩でも上を目指していければと思っております。皆さん今後ともご指導宜しくお願い致します。

平成20年6月2日 記・若林 昌二
     

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