sumi-Cノート <excerpt> [高橋克也被告1] 漫画では、… 頭を強く打つと、そのキャラクターの頭の周りに複数の星が出て、それがくるくる回る。… 続き

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(38)今週の出来事 2015年 1月~4月

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[書店に気を使う] '15.4.25
[竹ぼうき] '15.4.19
[高橋克也被告2] '15.4.6
[高橋克也被告1] '15.4.5
[バーボン4] '15.3.22
[バーボン3-2] '15.3.21
[バーボン3] '15.3.14
[バーボン2] '15.3.5
[バーボン1] '15.2.21
[電車であぶなく涙] '15.2.15
[ジョギングシューズと車の運転] '15.1.21
[贔屓] '15.1.8

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[書店に気を使う] '15.4.25

誰でも、立ち寄る書店は4~5件あるだろう。駅前の書店。デパートの最上階の方にある書店。駐車場がある道路わきの書店。それに、ショッピングモールの中にある書店。等々。


以前、海音寺潮五郎の「天と地と」を読んでいると書いたが、

読む前、それを読みたいと思ったので、書店に入るたびに探していたのである。… もちろんネットで注文もできる。しかし、できるだけ書店で買いたいと思っている。ぼくの生活圏から書店がなくなって欲しくないからだ。… 天と地と。… 無いのである。文春文庫なのは知っているので、書店に入店してから置いていないのを確認するのは早いのだが、… 無いのである。

… 久しぶりに、ショッピングモールの敷地内にある書店に入ってみたのだ。具体的には「ツタヤ」である。この書店、スペースは狭いし、期待はしていなかったのである。ましてや、チェーン店では、売れない書籍は置かないだろうと、… ところが、あったのだ。一組。… 奇跡だと思った。… 昔、時代小説特集などやって、その残りだろう。

購入したのは言うまでもない。財布の中身の都合で上巻のみを購入した。

「天と地と」、最初の単行本が出版されたのが 昭和37年という。たぶん、現在に至っては、読む人など誰もいないだろうと思った。まあ、ぼくの住んでいる村にも「歴女」などと呼ばれる女性がいるかも知れないが、少数に違いない。

案の定である。

… 「天と地と」は、上中下と三巻構成なのだが、「上」を読んでいる途中で当該書店に寄って、文庫本の棚に行ってみると、ぼくの買った「上」が無いかたちで、「中、下」が置いてあった。他の客が購入している形跡は、まったくない。

… 「上」を読み終えて、今度は「中」を買いに行くと、… ずいぶん日数が経っているにもかかわらず、「中」は置いてあった。もちろん「下」も。

… 「中」を読んでいる途中でこの書店に寄ってみると、… ぼくの買った「上、中」が無いかたちで、「下」のみがちゃんと置いてあった。

たしか、正月休みに「上」を買った。「中」を読み終わったのが3月下旬である。一巻読み終わるのに1ヶ月半かかっている。その日数があっても、書店では、上、中巻の補充はしていなかった。たぶん、書店でも、この小説が売れないことがわかっているので、新しく仕入れる考えはないのだろう。

… こうなると、この書店の「天と地と」。… 特に一冊売れ残っている「下巻」などは、『ぼくの為に置いてあるようなもの』みたいな状況になってきたのである。と、同時に、『ぼくが買わなくてはならない』みたいな気持ちにもなってきたのである。… もちろん購入したが、… 意に反して、書店に気を使っているみたいになってしまった。




[竹ぼうき] '15.4.19

1~2年前だったろうか? ホームセンターで竹ぼうきを買ったのである。

… それがどーも使いづらい。ほうきの、竹の枝を集めて束ねた部分を「穂」と呼ぶことにするが、その穂に柔軟性がないのだ。それに、穂はまるで、… クラッカーを破裂させるとテープが飛び出すが、そのテープの飛び出す角度のように、広角に広がってしまっているのである。ほうきを地面に接地させるとき、ひどく違和感があるのだ。

そこで、今度はホームセンターではなく、隣村の、昔からある荒物屋さんに買いに行ってみたのである。

店に行ってみると、ほうきを500円程度の価格で売っていた。… ホームセンターのものは中国製だったが、荒物屋さんのものも、やはり中国製だった。? しかし、見た目も、持ったときの感触も、ホームセンターのものとはまったく違っていたのだ!


左がホームセンターのもの、
右が荒物屋さんのもの。


隣村の荒物屋さんのほうきは、穂に墨汁でもつければ書画でも書けそうな、柔軟でしなやかなものだった。… 荒物屋さんでは、きっと、昔から、信頼のおける問屋さんと取引しているのだろう。… ただし、もし魔女が空を飛ぶためにほうきを選ぶとしたら、きっと、不格好(ぶかっこう)な方を選ぶだろうから、写真でいけば左の方になるに違いない。



[高橋克也被告2] '15.4.6

弁護側の質問に、… 高橋被告は、松本智津夫死刑囚のことを、いまだに「グル」「教祖」と呼んでいたようだが、… 報道によると、こんなふうに語ったというのである。

『工業高校を卒業後、就職した会社に馴染めず、生きることに迷っていたところ、「超能力」という言葉に魅力を感じて入信出家を決意する。… 教祖の話す言葉の一つ一つが心に響き、普通に話しているときも、自分の心が見透かされていると感じた。』

この、(38)今週の出来事のページで、[電車であぶなく涙] '15.2.15 という書き込みをした。テーマはいわば、

『人間は群れをつくる動物である。本能のどこかに、名将や英雄が出現して、その下(もと)で働いてみたいという願望がある。』

である。そのあとに、

『 … 残念ながら、おそらく、今の個人主義の世界では「英雄」は出現しない。… 独裁国家の指導者ぐらいだろう、名将、英雄になれるのは。もちろん、『私が英雄です』と本人が言ってしまっている、という意味だが。 』

と書いたのだ。

高橋被告公判のニュースは、自分で書いたこの書き込みを、記憶から呼び戻したのである。

高橋被告は、[電車であぶなく涙]で言ったところの「英雄」を、現実世界に求めてしまったようである。また、そのような世界の危険性を象徴している。



[高橋克也被告1] '15.4.5

漫画では、… 頭を強く打つと、そのキャラクターの頭の周りに複数の星が出て、それがくるくる回る。 実は、その現象は現実にも起きるというのだ。

星の正体は火花である。目から出る。頭に強い刺激があると、目から火花が出るらしい。脳が作りだす錯覚ではなく、本当に出るらしい。… そのとき、鼻の奥がきな臭くなる。

訓練すると、意識的に出せるようになるという。… 人間には額の中央に隠れた目があって、そこから火花がでる。… マッチなどなくても火を熾すことができるのだ。

上記は、いわば超能力の例だ。… もう一つ超能力の例を挙げれば、「クンダリーニ」のことである。身体の仙骨に、… 仙骨というのは、尾てい骨の辺りにあるのだが、そこに強力なエネルギーが潜んでいるという。クンダリーニが発現すると、コブラに似たエネルギーが脊柱を昇っていく。そのエネルギーを得ると、… 超人になれるらしい。


地下鉄サリン事件などオウム真理教による四つの事件で殺人や殺人未遂罪に問われた教団元信者・高橋克也被告(56)の裁判員裁判の第33回公判が23日、東京地裁で開かれ、被告人質問が始まった【読売新聞、電子版 3/23】。と、ある。

そこで思ったのだ。

おそらく高橋克也被告も、上記のたぐいの超能力を手に入れたいと羨望したに違いない。

高橋被告は、松本智津夫死刑囚に出会ってしまったために、狂気の世界にのめり込んでいってしまった。松本と接触しなかったら犯罪者にならずにすんだかもしれない。

高橋被告はぼくと同世代である。この世代の少年期には、「ノストラダムスの大予言」だとか、ユリゲラーのスプーン曲げだとか、超能力ブームがあった。Wikipedia で調べてみると、1973、1974年、このあたりの年代が出てくる。大阪万博、EXPO'70 はもちろん 1970年である。
映画に「20世紀少年」というのがあって、その回想シーン? があるが、よく時代考証がされている。… 超能力ブーム、あと、オカルトブーム。

高橋被告は行動した。『スイッチ』を入れたのである。カルト集団に身を置く決断のスイッチを入れた。それにとどまらず、殺人という犯罪を犯すのに、拒否しないというスイッチも入れてしまった。

… 超能力を持ちたいという欲求や行動は『悪いこと』ではない。

… このカルト集団は、超能力を得たと錯覚するために、薬物を使ったなどという情報もあるが、… カルト集団でも、社会に害を与えないければ、ここまでは『悪』ではないだろう。

先ほど、松本死刑囚に遭わなかったら、高橋被告は犯罪者にならなかったかも知れないと書いたが、しかし、法に照らして罪を償ってもらわなければならないのは当然である。



[バーボン4] '15.3.22

さて、今回でバーボンを知る試みも終わりである。

アーリータイムスの小瓶を買って来たのが1月下旬だった。2月の中旬には飲んでしまって、舌が味を覚えているうちにと、すぐに「ワイルドターキー81プルーフ」を買うことにした。3月に入ると、やはりボトルは空になってしまった。そして、今度は、「ワイルドターキー101プルーフ」を買ったのだった。



81プルーフの方は、ワイルドターキースタンダードと呼ばれている。101プルーフの方は「ワイルドターキー8年」と呼ばれている。この8年ものは、101プルーフ、つまり、アルコール度 50.5% である。スタンダードの方は 40.5% 。




酒店では、ワイルドターキー8年が特売ということで、2千円ちょっとで買うことができた。


ボトルの栓には封がしてある。栓を抜くと同時に封は簡単に切れるようになっている。その封を切り、栓を抜いて、少しグラスに注ぎ、そして、口に含んでみる。…

本物だ! と思った。

ぼくにとっては、風味、フレーバーともに文句はなかった。

我が家に、これまで、スピリッツのストックなどなかった。しかし、このワイルドターキー8年は、家に置いておいてもよいと、初めて思ったのだった。… 来客があっても、薦められる。

アルコール度50%の酒をストレートで飲む。う~む、かっこいい。おとなの領域だ。



[バーボン3-2] '15.3.21

前回、ボトルのラベルに書かれていた説明文を、ネットで提供されている翻訳ソフトを使って訳してみた。翻訳ソフトから導き出された訳文がけっこう面白いので、あえて、そのままをコピーさせてもらった。

極端な誤訳は訂正したのだが、… たとえば、バーボン(Bourbon)を、翻訳ソフトは、「ブルボン家(Maison de Bourbon)」と訳した。スペルは同じだし、… 調べてみると、バーボンとブルボンは関係があるようである。

PROOF(プルーフ)を翻訳ソフトは、証明とか証拠とか訳したが、こちらも調べてみると、品質、標準などを試す試験とか、アルコール飲料の標準強度などの意味があった。

「ケンタッキー石灰岩純水」という言葉が出てきた。検索サイトで「ワイルドターキー」と入力し、 Wikipedia で調べてみたが、Wikipedia で解説されている文章の中に「ケンタッキー石灰岩純水」という用語は出て来なかった。つまり、ボトルのラベルの翻訳という手間をかけたので、ケンタッキー石灰岩純水という新しい言葉の発見ができたのである。… 成果はあったのだ。

このバーボンは、トウモロコシのみを使って醸成したものだと思っていたら、そうではなく、主原料はトウモロコシつまりグレーンだが、副原料に大麦やライ麦を使っていた。ラベルにモルトとも書かれている。モルトの使用は、蒸留のためというより、 Wikipedia によれば、香味(フレーバー)と風味を与えるためだという。
最初に飲んだアーリータイムスも、やはり、モルトが使われていた。



[バーボン3] '15.3.14

バーボンで一番飲んでみたかった銘柄は、ワイルドターキーだった。

今度はそれを買ってみた。700mlの、普通に売られているものだ。

商品名は、『ワイルドターキー 81 プルーフ 』。アルコール度 40.5% 。


キャップ部分を撮影するのを忘れたが、
キャップがコルクになっている。洒落ている。


飲んでみる。… 刷り込み効果かも知れないが、アーリータイムスの方が、ぼくにとってはノーマルで飲みやすい味だった。ワイルドターキーの方は、少し癖を感じた。もちろん、ごくわずかにだが、舌の細胞を収縮させる成分を感じた。樽の成分かも知れない。


ボトルに張ってあるラベルに英語の文字がいっぱい書かれていたので、それを訳してみた。もちろん、翻訳ソフトを使ってである。

Wild Turkey 81 PROOF

Est=(Eastern Standard Time) D? AN 1855

Wild Turkey

Many years ago. a hunter brought a pribate supply of this exceptional barrel-aged bourbon. on a Wild Turkey hunt. earning its name that is now the benchmark of quality bourbon.

Real Kentucky

KENTUCKY straight BOURBON whiskey

Bottled by the Austin, Nichols Distilling Company Lawrinceburg, Kentucky, U.S.A.

700ml 40.5% ALC./VOL.{81 proof}

   ↑ PROOF = 酒類のアルコール含有量を示す単位のひとつ。アメリカ式では、アルコール含有量が体積で50%の場合を100プルーフ、イギリス式では57.1%の場合を100プルーフとする。
 ↓

野生の七面鳥 81 プルーフ

東部標準時 オースティン・ニコルズ社 1855年設立

野生の七面鳥

何年も前に。ハンターは、この特別な樽熟成したバーボンの個人的な供給を持ってきました。野生の上で七面鳥が狩りをすること。現在良質なバーボンのベンチマークであるその名前を得ること。

本当の七面鳥

KENTUCKYストレートBOURBONウィスキー

オースティン、ニコルズ蒸留社ローレンスバーグ、ケンタッキー、米国によってビン詰めにされます

700ml 40.5%のALC./VOL.{81プルーフ}

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Expertly handcrafted by Kentucky
Bourbon Hall of Famer Eddie Russell,
Wild Turkey 81 Proof Kentucky Straight
Bourbon stands above every other
Whiskey in its category. We age ours
longer-up to 6-8 years in charred
America white oak barrels-used only
once. We use Kentucky limestone
purified water and bottle at a higher
proof. Sure, it costs more to make, but we
think it makes a better bourbon. Take a sip,
we know you'll agree.
Enjoy it straight or with a mixer.
 ↓
ケンタッキー・バーボン殿堂入りした Famerエディー・ラッセルによって上手に手作りされて、Wild Turkey81 Proof Kentucky Straight Bourbonは、そのカテゴリーでその他のWhiskeyより上に立っています。

一度だけ樽を使われる焦がされたアメリカ・ホワイトオークで、我々のものが6-8年までより長く上がることを、我々は古くします。

我々は、より高いプルーフでケンタッキー石灰岩純水とビンを使います。

確かで、作るのにより多くがかかります、しかし、我々はそれがよりおいしいバーボンを作ると思います。

一口を飲んでください、我々はあなたが同意するということを知っています。

まっすぐに、または、ミキサーで、それを楽しんでください。

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Drink Responsibly

責任をもって飲んでください



[バーボン2] '15.3.5

[バーボン1] で、マッサンと山崎ウイスキーのことを書いたが、自ら取り上げた、この二つの話題に影響されたようである。ウイスキーを飲んでみたくなってしまった。

「バーボン・ウイスキー」を飲んでみたくなった。 

「山崎」のようなウイスキーは飲んだことがあり、味を知っている。… バーボンはまだ飲んだことがなかったのだ。だからバーボンを飲んでみたくなった。

「飲む」と書いたが、正確には、口に含んで味を吟味するイメージで、ストレートで飲んでみたい。

そこで、酒店に行ってみたのである。スーパーマーケットのような酒店だったが、ちょうど小瓶が置いてあった。 200ml のものである。… 500 ~ 600円だったので、ついでにスコッチ・ウイスキーも買ってしまった。


撮影する前にボトルが空になってしまいそうだったので、
あわてて撮影した!


小瓶で置いてあったのは、アーリー・タイムス、スコッチの方は、バランタインだった。

… 家に帰って飲んでみた。 バーボン。 いける!

もちろんストレートで飲むから口の中がピリピリするのだが、若干の甘さがある。… いい! バニラのような風味がある。

それに比して、スコッチの方は甘さがなく、複雑な味ではあるが、しまった味だ。

バランタインの方は、ブレンドされたもののようで、「グレーン」とも書いてある。トウモロコシ由来のアルコールも入っているようである。それでもキリッとしている。

小瓶を買ってきて「試飲」をしたわけだが、バーボンとスコッチを代わりばんこに飲んでいたら、両方のボトル合わせてだが、あっという間に一合ぐらい減ってしまった。



[バーボン1] '15.2.21

民放のラジオを聴いていると、女性アナウンサーが『マッサン』を見ていると言っていた。それくらい、人気のあるドラマなのである。『マッサン』NHKの連続テレビ小説。

ぼくは毎回見られないので、ストーリーを追うことができない。断片的に見るだけなのだ。


話は変わるが、イギリスの「ウイスキー・バイブル」という権威あるガイドブックのコンテストで、「山崎」が世界最高のウイスキーに選出されたとの報道があった。(11月3日発売の本で、2015年版の受賞。)

山崎のなかでも、「山崎シェリーカスク2013 」というものだそうだ。「シェリーカスク」とは、… カスクは樽のことで、初めて知ったのだが、シェリー酒を入れてあった樽を再利用して、その樽にウイスキーを入れて熟成させる。するとシェリー酒由来の香りが付く。そのような製法なのだそうだ。… サントリーでは、スペインで使っていたシェリー酒の樽を手に入れて使っているそうである。

… そういえば、シェリー酒を飲みながら、イベリコ豚の生ハムを、見ている前で削いでもらって、それを食べたことがあるが、これは至福のときだった!


再利用の樽には、その他に、バーボンの入っていた樽を使ったり、ワインの入っていた樽を使ったりするという。… 知らなかった!

大麦からアルコールをとる、つまりモルト・ウイスキーは、芽が出た状態の麦を、ピートという泥炭を燃やして乾燥させる作業があるそうである。そのピートの香りも付く。… ピートを使うのはスコッチだけなのだろうか? それはわからない。

それに樽(たる)にも匂いがある。楢(なら)の木、つまりオークの樽を使うのだが、楢にも種類があって、スパニッシュオーク、ホワイトオーク、これらコナラ属だと思うが、他にミズナラつまりオオナラ属もある。

バーボンの樽は、ホワイトオークを使い、樽の内側を焼くそうである。すると、バニラのような甘い匂いが付く。山崎シェリーカスク2013を醸成させたシェリー酒の樽は、スパニッシュオークだ。

… だから、香りについては、ウイスキーはかなり複雑なものになるのである。… 知らなかった!

… 上記で、匂い、香りのことを書いてきたが、味も含む。だから、「風味」などと表現したほうが適当なのかもしれない。



[電車であぶなく涙] '15.2.15

齢のせいだろうか? 電車に乗って本を読んでいたのだが、あぶなく涙が出そうになってしまった。


ぼくの住んでいるところからは、JR、私鉄、いろいろな鉄道を使って東京へ行ける。今回は西武線を使って都内へ向かったのである。西武線といえば黄色い車両のはずなのだが、最近はそのイメージを変えて、銀色とブルーのものになっている。

車両のドアーは両開きのもので、ぼくはそのドアーの端付近で、座席を仕切るポールなり壁面なりに背をもたれて、つまり、立って本を読んでいたのである。

余談だが、… ぼくが電車を使うのは、もちろん、通勤時間を外してである。それでも急行などを使うと、座席は空いていない。たとえば、一人分空いていたとする。ぼくはどーも、そこに尻を押し込むようにして座る気になれない。… めったに電車に乗らないせいもあるだろうが、… ぼくにとっては、それはかっこいい行為ではないのだ。


読んでいたのは時代小説である。

涙が出そうになったのは、作者が主人公に語らせた、こんな台詞(せりふ)だった。

… 「おりゃねむたい。和尚が見えたら、おこしてくれ。そなた、膝をかせい」
― 少しがまん遊ばして、すぐ和尚も見えましょうから ―
「その少しががまんならぬ。しばらく眠ればよい。和尚が来るまでのことだ」

… 「わしが景虎じゃ。そなたに身を預ける。連れて行ってくれい」

たわいもないこんな部分だった。まだ15歳の少年の発した台詞なのだが、… 長尾景虎という … ぼくにとっては、名将誕生のシーンだったのである。

人間は群れをつくる動物である。本能のどこかに、名将や英雄が出現して、その下(もと)で働いてみたいという願望がある。

… 残念ながら、おそらく、今の個人主義の世界では「英雄」は出現しない。… 独裁国家の指導者ぐらいだろう、名将、英雄になれるのは。もちろん、『私が英雄です』と本人が言ってしまっている、という意味だが。

かなわない夢、本によってぐらいしか、かいま見ることができない。… ぼくの中に張ってあった琴線に少し触れたのだ。


読んでいた本は、もちろん文庫本で、文春文庫の「天と地と」で、海音寺潮五郎(かいおんじちょうごろう)という作家が書いたものだ。… 書かれたのはずいぶん昔である。最初の単行本が出版されたのが 1962年という。



[ジョギングシューズと車の運転] '15.1.21

ようやく新しいのを買うことができた。スニーカーのことである。… ほしいと思ってから1年くらい経っていた。… 人工皮革の、5千円程度の代物なのだが、それでも予算が回らなかったのだ。貧乏はいやである。


仕事で使っているスニーカーがダメになってしまって、外出用のを、いわゆるお古として仕事用に下ろしたのである。
… ということは、外出用のスニーカーが無くなってしまったということだ。いったん仕事用にしてしまうと、土の上を歩くので、あっという間に埃だらけになってしまう。外出用に戻すことはできない。

そこで、外出には、しばらくのあいだ、スニーカーではなくて、すでに持っているジョギングシューズを履くことにしたのである。


ファッション的には、… 外出するのにジョギングシューズを履くのは、どーもかっこうがつかない。… ジョギングシューズが似合うのは、やはりジャージ類である。… 皮製やズック生地のスニーカーとジーパンだと様になるのだが、メッシュのジョギングシューズとジーパンは、どーもかっこうがつかない。

まあ、そんなことはどーでもよいことで、… さて本題である。

ジョギングシューズについて、問題が発生したのである。それは、車の運転をしたときに発生した。

ジョギングシューズを履いて乗用車を運転したのだが、… ひどくストレスを感じてしまったのだ。

こういうことである。

もちろん右足のことだが、アクセルペダルからブレーキペダルに足を移動しようとすると、ブレーキペダルの側面に足が引っかかってしまうのである。つまり、ジョギングシューズのソールわき部分がブレーキペダルの側面に当たってしまうのだ。 … これには参った! 運転するのに気が散ってし方がなかったのである。

この現象を解消するために、ペダル類から足を大きく上げるようにして離さなくてはならなかった。… すると今度は、ステアリングのシャフト付近にあるコード類につま先上部が触れてしまうことになった。… これもまた気持ちが悪い。

もちろん、ぼくは、車の運転にはそれ専用のシューズがあるのを知っている。今回の問題で、専用の「靴」があることについて、「なるほどな」と思ったのだった。

ジョギングシューズ。― 具体的にはアシックスのものだが、― シューズの用途の性能を如何なく発揮させるために、高度な設計がなされているに違いない。しかしながら、車の運転に支障がないようにとは、設計されていなかったようだ。


下に写真をUPしておくが、ジョギングシューズの方は、ソール部が蹄鉄をつけた馬のひずめのようでもあり、あるいは、砂を踏みしめてグニャと広がったラクダの足のようでもある。地面との接地部の幅が異常なのだ。また、厚みも、かなりあるのかもしれない。


左がおにゅーのスニーカー。
右が問題にしたジョギングシューズ。




[贔屓] '15.1.8

君は、表題にも書いたが、「贔屓」、この漢字を読めるだろうか?

ぼくは読めなかったし、はじめて見たような漢字だった。… ただし、書かれた文章の文脈からすぐに察しは付いたが、… すぐ読めたなら、君は前世が商人かなにかだろう。



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