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(40)今週の出来事 2015年 9月~12月

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[真冬の蛾2] '15.12.30
[真冬の蛾1] '15.12.29
[熟れすぎたキウイ] '15.12.11
[サーファーに間違えられる] '15.11.13
[オオスズメバチ] '15.9.25
[漢字に漢字のルビをふる] '15.9.18
[種のクラウド脳3] '15.9.10
[種のクラウド脳2] '15.9.9
[種のクラウド脳1] '15.9.8

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[真冬の蛾2] '15.12.30

真冬に蛾が飛び回っていたことに関して、調べてみたのは言うまでもない。インターネットで『真冬の蛾』と入力して調べてみた。すると、「シャクガ」という種類が出て来た。その中に、文字通り「フユシャクガ」というのがいた。この種類は冬に活動するようである。

シャクガの「シャク」は、シャクトリムシの「シャク」である。つまり、この蛾の幼虫はシャクトリムシ。… 興味深いのは、メスは飛ぶことが出来ない形態になっていることだ。

考えてみれば、蛾は、蝶に比べると寒さに強そうである。蝶がサマーセーターを着ているとすれば、蛾は、チンチラとかセーブルとかの毛皮のコートを着ているような感じではないか。
極寒の夜に活動できるのならば、当然、外敵に襲われるリスクが小さくなる。進化は必然へ帰結する。


この画像は9月の夜に撮影したものである。
時期は違うが、こんな感じの蛾だった。
作業場の外側のサッシにたかっていた個体だ。


機会があったら真冬の深夜に雑木林を訪れてみてほしい。蛾が飛んで乱舞していたら、ぞくっとすること請け合いである。… 仮に、蛾が飛んでいなくても、野生動物や物の怪(もののけ)に遭遇して、ぞくっとするかも知れない。



[真冬の蛾1] '15.12.29

野菜の出荷のための調整作業では、黄色くなってしまっている葉っぱとか、虫食いの葉っぱとかをきれいに取り去る。すると、野菜くずが出る。

ぼくの家では、その野菜くずを処分するのに、捨て場がつくってある。雑木林の北側の、日の当たらないところだ。そこへ行くには、未舗装の、つまり土の農道を通らなければならない。

その農道は、厳寒の季節では霜解けがしてしまっていて、日中、軽トラを四輪駆動で走らせたとしてもうまく走れないのである。スリップしてしまうだけでなく、タイヤで道を深く掘ってしまったり、畑の方へ脱輪してしまったりする。

そこで、夜になってから野菜くずを捨てに行くのである。 ゴリゴリゴリ ゴリゴリゴリ 霜柱が立った農道を軽トラックで走るとそんな音がする。

軽トラックで土の農道を走り、雑木林が見えてきて、そして雑木林のわきを走っているときのことだった。

ぞくっとするものをヘッドライトが映し出したのだった。 … 小さな蛾である。

無数の蛾が乱舞しているのだ。真冬の夜の10時ごろである。おそらく氷点下になっているだろう。昆虫がこの寒さで活動できるはずがない。つまり、異常な光景を目撃してしまったのだ。


これはイメージ画像である。
実際の蛾をカメラで捉えようとしても、
動きは早いしちっこいし、ピントも合わなかった。


実は、この話は今年のものではない。今年は暖冬のせいか、まだ蛾の出現を確認していない。上記のことは数年前のことである。



[熟れすぎたキウイ] '15.12.11

11月のことである。近所のおじさんにキウイを頂いた。彼の自宅の庭で収穫できたものである。立派な棚がつくってある。

ぼくのお袋は、… その頂いたキウイをレジ袋に入れて、その中にリンゴを入れた。それから段ボール箱に入れたのだった。

お袋は、キウイの熟れ具合を確かめることなくリンゴを入れたようだった。一般的な慣習に従ったのだ。

ところがである。どーやら、近所のおじさんは、食べごろのキウイを下さったみたいだった。いい加減な日数が経ってから、キウイをご馳走になることになったのである。

キウイの皮にはしわは寄っていなかたが、皮をむいて身を掴んでみると、ぐずっとして、うまく掴めなかったのである。軟らかくなり過ぎてしまったのだ。… 食べられるだろうか? 不安がよぎったのである。

皮にペティーナイフを入れると、ナイフの刃を伝わって汁が流れ出した。同時に、ぷーんと臭みのある匂いがした。… 誤解のないように! 臭みとは、決して腐敗臭ではない。アルコール発酵でもしているかのように思える匂いである。

おそらく食感は、まったく歯ごたえのない、タネと芯の部分のみを強く感じるものだろう。… そう考えながら、勇気を出して食べてみたのである。

… う、 … うまい。 

うまいと感じたときに出てきた言葉は、『ディアボロス』だった。「悪魔」のことである。「ディアボロス・悪魔の扉」という映画があったが、まさしく悪魔の扉を開いてしまったような味だったのである。

よかったら君も、そのようにしてキウイを味わってみてくれたまえ。『これがキウイの真の実力か』と思える味だったのである。

動物や鳥たちがほとんど朽ちたような果実を好んで食べるが、結局一番うまいところを食べていたのである。



[サーファーに間違えられる] '15.11.13

真夏の夜のことだった。… 飲み会があって、飲み会がはけると、二人の同級生とラーメン屋に入ったのである。すると、同級生の知り合いの夫婦いて同席することになったのだ。ぼくは夫婦のどちらとも面識はなかった。


同級生の知り合いの奥さんが、隣に座っているぼくをしばらく観察しているように見えたのだが、おもむろに「サーファーですか?」と質問してきたのだった。ぼくは食べている餃子を危なくほき出しそうになったのだが、「いいえ、違いますけど」みたいに答えたのだった。

「どうして(そう見えたの)?」ぐらいの会話はしたが、三人の男どもの話題にすぐに引き戻されてしまったので、「サーファー」の話題は掻き消えて、それっきりになった。

初めて、そのような、予期しない質問をされてしまったが、もちろん、カッコイイの意味で質問されたのならよいが、… たとえば、ちょい悪おやじのように見えるとか。 

ぼくは、仲間と適当に会話しながら、なぜサーファーに見られたのか? 少し分析してみたのである。

ぼくのそのときの格好は、カーキ色がかった白いTシャツに紺色の短パンである。Tシャツにはヤシの木が小さくプリントされていたが、← これかな? しかし、ビーサンは履いていない。ズック生地のスニーカーである。ブレスレットとかは身に着けていない。… ? 思い当たらない。… あと考えられるのは、… ぼくの、おもてに出ている皮膚の色である。だいぶ黒い。ミャンマーでアウンサンスーチーさんの取り巻きの中にぼくがいても外国人には思われないだろう。

しかし、それだけのことでは、サーファーには見えないだろうと思った。

もうひとつ、そう思われた重要な要素があることに気が付いたのである。髪のことだ。

そのときのぼくは、長髪ではないが、耳まで隠れた長めの髪だった。白髪(しらが)をごまかすためにヘアーマニキュアで髪を染めている。それが3ケ月も経つと、かなり落ちてきて、結果、髪が赤くなってしまうのだ。

それを、『髪が傷んでいる』と思われたに違いない。潮で髪が傷んでいるように見えたのだ。… 本来、ヘアーマニキュアは髪をコーティングしているので保護の役割をするのだが、…

最近のサーファーのことは知らないが、以前のサファーは、あまり「きれい」とは言えないし、実際「きれい」ではなかった。体についた潮を ろくさっぽ 洗い落としもしないで街をぶらぶらするので、店の商品にでも触ろうものなら、店の人に『さわらないでください!』と警告されたりした。

もしかすると、ぼくもそんな風に見られたのかも知れないのだ。

若いうちはよいのだが、齢を取ってからは、若干の清潔感は必要だろう。ちょい悪おやじ的な芸能人も、たとえば、岩城滉一氏とか、寺島進氏、ジローラモ氏などもヘアースタイルには清潔感はある。

ラーメン屋を出たら、あとは帰宅するだけだった。『散髪するのを半月ぐらい早めようか』などと考えながら歩いたのだった。… ひと気のないところでは、  磯の香りに~、包まれながら~♪  なぜか石川セリの『ムーンライト・サファー』を口ずさんでいたのだった。



[オオスズメバチ] '15.9.25

先日のことである。仕事で軽トラックに乗っていた。

突然オオスズメバチが前方に出現して、そして、フロントガラスに当たってきたのだった。運転するぼくの目の前である。フロントガラスがなかったら、ぼくと正面衝突だった。

ガラスがあったからよかったものの、お互いの距離は30センチである。おそらく、3D映画でもこんな迫力はあるまい。瞬間のことだったので、回避のため、顔を横にも後方にも動かすことがきなかったのだ。

オオスズメバチはすぐにどこかへ飛んでいってしまったが、気がついてみると、ドアの窓は開け放っていた。回り込んで中へ入られていた可能性もあったのだ。危なかった。


そのときの印象をイラストにしてみた。
オオスズメバチにも焦りの表情があったのを
見逃さなかった。




[漢字に漢字のルビをふる] '15.9.18

ぼくのパソコンには Photoshop Elements(フォトショップエレメンツ)というソフトが入っている。写真を加工するのに便利なのである。加工といってもそれほど複雑なことをする訳ではないが、
以前使っていたXPパソコンに入っていたフォトショップのバージョンは9だったのだが、現在のそれは13になっている。

1年前にパソコンをWindows8.1へと新しくした。フォトショップもバージョンアップしたかったが、なかなか購入資金ができなかったのだ。… ようやく、ここへ来て予算ができた。


さて、本題だ。 これまでフォトショップのバージョン9を使っていたのだが、ちゃんと使い方を理解していなかったのである。だから操作に時間がかかっていたりした。レイヤーの使い方なども、よくわからないところがあった。そこで、バージョンアップを機にひと通りソフトの使い方を理解してみることにしたのである。

ソフトに付属されているマニュアルは難解だった。そこで、ソフトの解説本を書店で買ってきたのである。


さて、買ってきた解説本だが、問題が発生してしまった。… 

文字が小さくて読めないのである。つまり、解説本なのに読んでも理解できないという。?

やむを得ず、再び街(まち)へ出かけて虫メガネを買って来てしまった。 余計な出費だったが仕方なかった。… 500~600円程度の代物。


虫メガネの下の解説本は、
インプレス社の「できる」シリーズだ。




小さくて読めなかった漢字がどのくらい小さかったのか、
近くに米粒を置いてみた。

実は、虫メガネを買う前から、この小さい漢字は
読むことが出来ている。苦労して読み取ったのだ。
「最終」と書かれていた。

その判別できた漢字の上に、鉛筆を使い、
自分で同じ漢字を書いておいた。


上の写真は、本とデジカメの間に虫眼鏡を入れて、
拡大されたのを撮った写真ではない。
本の文字を直接デジカメで撮影して、フォトショップを使い、
画像を拡大したら、思いのほか鮮明に拡大できたのである。


もちろん、虫メガネを使ってもよく見えたが、
残念ながら、本とデジカメの間に虫メガネを入れての
撮影はうまくいかなかった。


まったく、… 虫メガネを買ったことといい、漢字に漢字のルビをふったことといい、 … 自分が歳をとったというこである。



[種のクラウド脳3] '15.9.10

これからの記述は、ぼくとヤモリとの交信の話ではなく、関連はするが、もっと生命・生物の大きな話になる。

人類が予見できても、まだ発見されていない物質がある。たとえば、「ダークマター」がそれだ。そのくらいだから、すでに発見されている物質でも、まだ働きがわかっていないものがたくさんあるだろう。

昔の物理で言えば「エーテル」、今で言えば「ダークマター」。もしかすると、この辺の物質や電磁波、重力の空隙に、生物は、種の進化の過程などを記録するスペースを持っているのではないだろうか? そんな想像をしたくなったのである。 … 生物がつくったというより、生命の発生前からそれはあった。

いわば、「種が使うクラウド空間」である。もしこのような空間が存在するのなら、生物の個体は、小さい脳しか持っていなくても用が足りるのである。生物の個体は、必要になったらそこから、未知の媒体(フェロモンとか未知の物質、波動とか)を使て情報をそこから得ることが出来る。

種のクラウド空間のことを、生物が持っている「種のクラウド脳」あるいは「生命・生物のクラウド脳」と言ってよいかも知れない。

考えて見てほしい。昆虫が獲得する精巧な「擬態」などは、単なる自然淘汰や自然選択で出来るだろうか? … 種、あるいは種をまたいで、種のクラウド脳のような記録空間があって、そこに情報を蓄積し、そこから情報を取り出して使えれば、そのようなメカニズムがあれば、生物の不思議はいとも簡単に解明できてしまう。… また、クラゲなどもクラウド脳があれば繁栄の説明がつくし、植物も脳が無くても旺盛に繁殖することができる、その説明がつく。


クラウド脳があれば、ヤモリのように小さい脳しか持っていない生物でも、クラウド脳を通じて感情のようなものを持つことができるかもしれない。また、生きがいのようなものを感じることができるかもしれない。そうすると、生存する意欲も湧くというものだ。… ただ、この仮説は、全ての生物に「人権」のようなものを生じさせる可能性が出てきてしまう。



[種のクラウド脳2] '15.9.9

さて、本題だ。

このヤモリがぼくの上に落ちてきたのは、偶然だろうか? … ということである。

もしかすると、ヤモリ自身には理解できないのだが、本能のレベルでは計画的な行動だったのかも知れないのである。つまり、このヤモリ、わざと捕まったのかも知れない。

その前に蜘蛛の話だが、 部屋を我が物顔で徘徊している蜘蛛がいる。… その蜘蛛は、網を張らない種類のやつで、ぼくが寝そべって本を読んでいると、本の向こう側を、立ち止まって考え事をしたり、飛び跳ねたりして通り過ぎていくのである。… ハエトリグモ … 最近、その蜘蛛を見かけなくなった。

たぶん、ヤモリが食べてしまった。そして、ぼくの部屋にヤモリの食料が無くなった。偶然部屋に入ることは出来ても、現代の家屋は密閉性が高いので、簡単には外に出ることは出来ない。… ヤモリは空腹でたまらなくなった。

そこで、人間の手を借りて、… わざと捕まることによって、… つまり、この環境からの脱出を図った。…

『人間に捕まることは、ヤモリにとって大きな賭けだろう』と思うかも知れない。しかし、たぶん違っていて、昆虫でも爬虫類でも、彼らはリスクを取らないように進化して来ている。


ヤモリは、ぼくの上に落ちてくる前に、ぼくと交信したのではないだろうか。 … 交信?

もちろん、ぼくの顕在意識と交信などするわけがない。… それは勘弁してほしい。… ぼくの脳の、生物としての原初の部分、小脳や脳下垂体、この辺りへの働きかけだ。

ぼくによって危害が加えられたり、命を奪われたりする確率はごく少ない。その確証をヤモリは交信によって得た。だからといって、個体としてのヤモリは、人間からの回避行動をとらざるを得ない。一生懸命逃げて、そして捕まってしまった。

人間とヤモリとの交信という、なんとも非現実的な話になってきたが、… 

人間とヤモリ=爬虫類との交信。 では、どんな交信だろうか?

フェロモン物質というのがあるが、それに近い、未知の物質(電磁波も含めて)が媒介しているのかも知れない。

フェロモン物質自体についても、ぼくは、想像以上に、… フェロモンというと、性的に作用する物質のイメージがあるが、… 想像以上に、生物は多様に利用している、と思っている。たとえば、フェロモン物質を使って同じ種同士が会話(コミュニケーション)しているとか。

ときに人間のレトロな脳細胞も、それに感応する。



[種のクラウド脳1] '15.9.8

8月の猛暑日が続いているときの、午前中の話だ。ぼくは6畳の和室の部屋で、胡坐(あぐら)をかいて仕事のノートを見ていた。

突然、天井から何か柔らかいものが落ちてきて、ぼくの手の甲に当たったのだった。手に当たったものはそのまま畳の上に落ちた。… その落ちたものは、四肢を高回転させて逃げ出したのである。部屋の隅は雑誌やノート類が平済みになっている。その中へ逃げ込んでしまったのだ。

… 部屋の中央の天井には、蛍光灯が和室用の笠をかぶって吊り下がっている。その落下物は、その笠に積もったほこりに足を滑らせたのだろう。


その落下物がヤモリであることはすぐに判った。… まさか、部屋に住まわせるわけにはいかない。捕獲にとりかかったのである。

ぼくは素早い動きで畳に置いてあるものをどかしにかかった。… 物が雑に置いてあるので、捕獲するのは絶望的に思われた、が、しかし、意外なほど簡単に捕獲できてしまった。その生物を手の中に収めると、ぼくは心の中で『確保ーっ!』と叫んだのだった。



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