標題indexへもどるsumi-Cノート <excerpt> … ウイスキーを貯蔵するに、オロロソ・シェリー酒の樽を使うと書いてあった。そうなると、オロロソ・シェリー酒がどんな酒なのか？どんな味がするのか？理解しない訳にはいかなくなったのである。
… 続き
(53) 今週の出来事 2020年1月～4月
[スコッチウイスキー１４] '20.4.18
[スコッチウイスキー１３] '20.4.17
[スコッチウイスキー１２] '20.4.16
[スコッチウイスキー１１（オロロソシェリー）] '20.4.15
[スコッチウイスキー１０] '20.4.2
[新型肺炎ウイルス感染症４] '20.3.31
[新型肺炎ウイルス感染症３] '20.3.30
[新型肺炎ウイルス感染症２] '20.3.29
[新型肺炎ウイルス感染症１] '20.3.28
◆:*:◎:*:◆:*:◎:*:◆:*:◎:*:◆:*:◎
[スコッチウイスキー（シェリー酒の樽）１４] '20.4.18
3月30日のこと、すでに東京都では外出自粛の要請が出ているところだったが、自分と他者に気を付けながらスパーマーケットへ日用品の買い出しに行った。そのとき、シェリー酒を見つけたので買ってしまった。
全てのシェリー酒が、餃子に合う酒だとは思いたくなかったのである。そこで、シェリー酒でもライトボディのを見つけたら買って飲んでみようと、オロロソを飲んだときに考えたのだった。
このスーパーマーケットに置いてあるシェリー酒はこれだけだったが、フィノ- エクストラドライというのがあったのだ。うってつけのシェリー酒だった。
こちらは、中華料理よりは洋食が合いそうな味だった。安心したのである。かなり辛口で、さわやかな味だった。オロロソよりは、このフィノ、ワインやブランデーの味を感られるような仕上がりになっていた。
さて、すぐに手に入ったので、シェリー酒がどんなものか？ 意外と日を置かずにわかってしまった。ザ・マッカランの貯蔵樽は、こんな酒に使われていたものを再利用して、複雑な味を付けていたのだ。
[スコッチウイスキー（シェリー酒の樽）１３] '20.4.17
オロロソのシェリー酒を購入したのは 3月24日である。味見ができたのはその数日後だった。
コルクではない。金属のキャップを開封して、ボトルの口から匂いを嗅いでみる。やはり甘い香りがする。インスタントコーヒーに砂糖を入れて飲んだあと、さめて乾いたカップの匂いを嗅いだときのような、そんな匂いがする。
ウイスキーは、整髪料のようなきりっとする香りが混ざっているのだが、このシェリー酒は香ばしいが、甘い匂いがかなり強い。けっこう鼻を刺戟する匂いでもある。
グラスに注いで、香りを嗅ぎながら飲んでみる。… 強烈な味。かなり酸味が強い。… ワインの味は？ しない。はるか遠くの方へ押しやられている感じである。ブランデーの味も？感じられない。
？？？ … この味、記憶に引っかかる。舌が記憶している。… （なんだろう？）… 記憶の引き出しを急いで開けていった。 … わかった！
紹興酒（しょうこうしゅ）だ。
紹興酒の味とそっくりなのだ。かなり酸味が強いが、そっくりだったのである。ご存知のとおり紹興酒は糯米（もちごめ）からつくられる。ブドウではない。
… オロロソ-シェリー。 エビチリやホイコーロー、マーボー豆腐、手っ取り早くなら餃子を肴（さかな）にして飲めそうである。… 妙な展開になってきた。 う～む、よくわからない！
[スコッチウイスキー（シェリー酒の樽）１２] '20.4.16
ザ・マッカランのボトルの裏ラベルに、ウイスキーを貯蔵するのに、オロロソ・シェリー酒の樽を使うと書いてあった。そうなると、シェリー酒がどんな酒なのか？どんな味がするのか？理解しない訳にはいかなくなったのである。… むかし飲んだ記憶はあるのだが、味をすっかり忘れてしまっている。
初めて知ったのだが、… シェリー酒は、なんと、ワインの一種だった。一種といっても、普通のワインとはまったく違う。ブランデーなどを加えてアルコール濃度を高めているのだ。
アルコール度数を高くしているにもかかわらず、シェリー酒は「甘味果実酒」に分類されている。「甘味」がつく。…「果実酒」との違いを、面白いので調べてみてもらいたい。
「オロロソ」のことを説明しておこう。その前に、… 山梨県でつくられるシェリー酒、などという会話は成立しない。シェリー酒は、スペイン南部のアンダルシア地方でつくられるワインと、規定されているからである。原産地呼称制度？ ちなみに、シェリー酒は白ワインからつくられる。
さて、オロロソだが、オロロソは５年以上とか樽で長期熟成して、アルコール度数が高くなっているシェリー酒の呼び名である。alc.17～22%。ワインでいえばフルボディーだろう。
その他にも浅い熟成期間でライト感覚に仕上げたものの呼び名とか、シェリー酒にはけっこう多くの分類がある。オロロソも含めて列記しておこう。フィノ（辛口）、マンサニーリャ（辛口）、アモンティリャード（辛口）、オロロソ（辛口）、パコ・コルタド（辛口）、ミディアム（中甘口）、ペール・クリーム（中甘口）、クリーム（中甘口）、モスカテル（極甘口）、ペドロ・ヒメネス（極甘口）。
上で、シェリー酒やオロロソのことを説明したが、その定義についてはもちろん正確ではない。あくまでぼくのイメージだ。
[スコッチウイスキー（シェリー酒の樽）１１] '20.4.15
蛍光ペンのインクが切れてきて、引く線がかすれるようになってしまった。そこで買いに出かけることにしたのである。
蛍光ペンセットのピンク色だけがダメになってしまったのだ。同じ文具メーカーの、使い慣れた蛍光ペン１本を求めたい。
ぼくの住んでいる村には文具店がない。だから、村をいくつも越えて、街（まち）まで買いに行かなくてはならないのだ。その大きな街には百貨店がある。百貨店には文具のフロアがあって、品揃えも豊富なのだ。
蛍光ペン１本を買うのに遠くの街まで出かけるのは、かなり非効率である。車で行くのにガソリンを使い、時間も使う。だから、もちろん、出かけるだけの価値が生まれるように計画を練ったのは言うまでもない。
百貨店に入って目的を済ませると、地下の食品売り場に行った。そして野菜や魚介売り場を見る。価格や展示の仕方、また、あらゆるトレンドを見たのである。スーパーマーケットと違って、百貨店で野菜を売るには、よほど付加価値を付けないと売れない訳である。
もう一か所、足を向けたところがある。酒類を売っているテナントだ。
昨年暮れにスコッチウイスキーのことを書いたが、スコッチウイスキーを知る試みは、そこで終わった訳ではない。まだ続いている。
デパ地下の酒売り場で、ぼくは珍しい酒を探していたのである。シェリー酒だ。しかも「オロロソ」という条件を付けてのシェリー酒である。近所のスーパーマーケットでは決して見かけない代物だった。
そうしたら、あった！
シェリー酒。しかも、オロロソ。
ラベルには、ぺマルティン オロロソ
と書かれている。
値段は 2,400円（税抜き）。手ごろな価格で売っていたので、迷わす買ってしまった。
ちなみに百貨店で買い物をしたのは 3月24日のことである。コロナウイルスに対して他者に感染させないように、自分も感染しないように、細心の注意を払ったのは言うまでもない。
[スコッチウイスキー１０] '20.4.2
１月中旬のこと、となり村の居酒屋へ飲みに行くことになった。店のメニューに「竹鶴」という文字を発見した。メニューの中の、酒類のページを見ていてのことだ。
さっそく注文した。もちろんストレートで、コップに水も頼んだ。
この居酒屋に入る２～３日前のことだった。新聞を見ると、『 ニッカウヰスキーは１６日、国産ウイスキー「竹鶴」の年代物の販売を３月末で終了すると発表した。』と書いてあった。
創業者の竹鶴政孝の名前から取った竹鶴はニッカの主力ブランドで、余市蒸留所（北海道）と宮城峡蒸留所（仙台市）で生産した原酒から製造する。販売を終了するのは、「竹鶴１７年」と「２１年」「２５年」の３種類だ。【ネットの新聞からコピー】
国産ウイスキーの人気は国内だけでなく、欧州でも高まっている。長期間の熟成が必要な原酒の在庫が不足し、供給が追いつかなくなっている。【ネットの新聞からコピー】
… というのである。
そんな情報が入っていたので、メニューの文字を見ただけで、迷いなく注文してしまったのだ。もちろん、この店の竹鶴は年代物ではない。… 味はというと、落ち着いたものだった。特別な主張はない。ぼくには、いたって日本のウイスキーの味だと感じたのだった。
この竹鶴、ピュアモルト・ウイスキーと呼ぶ。上記にもあるが、大麦から造られるモルトウイスキーには違いないが、蒸留所をまたいで、原酒をブレンドして、味を仕上げているというのである。
残念ながら、ＮＨＫの「マッサン」を視ていない。ウイスキーに関心を持っているぼくにとって、必要な作品だったかも知れない。… いつか再放送をやるのが目に留まったなら、みてみようと思う。
[新型肺炎ウイルス感染症４] '20.3.31
3月28日土曜日、テレビは渋谷スクランブル交差点を映し出していた。人通りがごく少なくなっていた。ぼくは感動を抑えきれなかったのだ。前日の都知事の外出自粛の要請を都民はちゃんと聴いて守ったのである。見る限り若者の数も少なかったようだった。上野の恩賜（おんし）公園もちょうど花見のチャンスの土曜日だったが、映像の中では散策する人はまばらだった。
渋谷１０９も28・29日、店を閉めるという。近くのTOHOシネマズもである。若者の文化をけん引する者が行政に理解を示すのは、すばらしことだと思った。
テレビの映像をみている限り、この日本人の気質からすれば、新型コロナウイルス対策の特別措置法は施行されたが、「緊急事態宣言」を発令するまでは、いかなくてよいのではないか？ そう思えて来たのである。
29日日曜日は雪だった。外出自粛の要請をした為政者は、その天気の幸運を喜んだに違いない。
日本は水の国である。外出先から帰宅したならば、手や顔、口中を、ふんだんな水で清めることができる。この恵まれた環境が、流行を少し抑え込むことができるかも知れない。
我々のご先祖様は山に多く杉の木を植林した。そのおかげで？現代人はスギ花粉症になった。日本人はマスクを常備して、日常マスクをかける習慣を身に着けた。この習慣は、少なからず感染症を抑え込むことができるかも知れない。
冬が終わって、これから気温と湿度が高くなる。この環境が、流行を少し抑え込むことができるかも知れない。
信じがたいが、… 今の行政のやりかたで、例えば「緊急事態宣言」を発令しないままで、この感染症を克服できたならば、日本は、再び世界から注目されるに違いない。ミステリアスな国だと。それを期待したいのである。
[新型肺炎ウイルス感染症３] '20.3.30
新型インフルエンザ。細かくいうと、A型のH5N1亜型や A型のH7N9亜型に属する、新種の強毒性ウイルスのこと。… たぶん。元は鳥インフルエンザなのだが、鳥とヒトが濃厚接触したり、鳥とヒトとの間に豚が入ったりして、ヒトへ感染するようになる。その前後で変異し、ヒトからヒトへ感染がはじまる。ヒトはこのインフルエンザに対して抗体を持っていないので、パンデミックを誘発してしまう。強毒なので、ヒトつまり人類にとって脅威になる。
野生動物と頻繁に接触していたり、文化の特異性から、発生は中国だろうと言われている。
来るべき脅威に対して、なんと、日本も法的な整備がされていたのだ。2012年に制定された「新型インフルエンザ等対策特別措置法」である。略して新型インフ特措法。
ぼくは、法が作られているくらいだから、この強毒性のインフルエンザに対して厚労省は完璧なまでに備えをしているものとばかり思っていた。だから、今回の新型肺炎ウイルスに対しても、その法をそのまま応用、適用して、スピーディーに対策が進むと思っていたのである。 例えば、…
感染の疑いのある市民を検査するために、あっという間に公共施設や病院の敷地にプレハブやテントが設置される。当然、人的資源が足りない。医療従事者の不足を補うために、引退した医師や看護師、あるいは、一定の技量のある医学生などが、法的拘束力を持って招集される。
法は新型インフルエンザの蔓延を想定しているので、すでに防具などは大量ストックがある。
病院以外に隔離病棟をどんどん増やしていく。軽症者のためのものだ。ホテルや公務員の官舎、体育館などである。感染が判明した人を家族が看病することはない。速やかに隔離される。重症度によってトリアージされる。
… 上記は一般人であるぼくのイメージだが、厚労省はそれ以上の対策をスピーディーに進めるだろうと思っていたのである。
ところが、… ところがおかしいのだ。
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議のメンバーの発言かどうかは忘れたが、ともかく公人が、… なぜ検査数が増えないのか？ との質問に、
『検査数を増やして軽症の人まで判明してしまうと、病室、ベッドが満杯になり、その先には医療崩壊があります』
というのである。また、風邪の症状が出た人は、自宅で待機し、４日以上様子をみてくれともいう。… 結局、新型インフルエンザの対策、新型コロナウイルスの対策が、またその準備がほとんど出来ていなかった、ということを表明しているのだ。
[新型肺炎ウイルス感染症２] '20.3.29
新型肺炎ウイルス感染症１で、官僚の劣化が日本を二流国家にしてしまった。と書いたが、下記の例もその評価の理由だ。
クルーズ船のことをだ。武漢では防護服を着ている看護師たちが悲鳴を上げていた。防御していても看護師たちは感染してしまっているようだった。そんな映像を視ているにもかかわらず、…
日本の厚労相へのぶら下がりのインタビューで厚労相は、『新型ウイルスは接触感染と飛沫感染なので、マスク、手袋など、簡易な防御で安全に乗船客から検体を採取できます』こんなニュアンスの発言をしていた。実際スーツ姿の職員が軽装で乗船客と接している映像が流れていた。… ぼくは（やばい）、危険だと思ったし、常識を疑ったのである。… 案の定、厚労省職員にも感染者が出た。
よく調べていないので印象でしかないが、北海道で 2月下旬に、道独自で「緊急事態宣言」を出した。英断だと思った。決断した鈴木直道知事をかっこいいとも思ったのである。政治家の、理想の姿を少し垣間見たような感じだったのだ。フレキシブルな感じ。
それに反して国は、官僚だけでなく、国を司る政治家たちにも、若さを感じることができない。
まあ、国会議員も開き直って反論するかもしれない。… 『国政選挙をやっても投票しない者がいっぱいいる。義務を果たしていない者に文句を言われたくないわ』と。… その通り、国会議員の質は、選出する有権者の知的水準にも関わってくるので、如何ともしがたいところがある。だから官僚が有能でないと、ということだ。
今、大河ドラマ「麒麟がくる」が放映されている。若き明智光秀を描いたものである。明智光秀を演じているのが長谷川博己（敬称略）。良い演技をしている。舞台芸術を、あるいは象徴芸術を理解しているようである。長谷川演じる光秀をみて、『彼のような部下を持ちたい』と誰もが思うに違いない。
長谷川博己（はせがわひろき）は「シン・ゴジラ」で内閣副官房長官 矢口蘭堂（やぐちらんどう）の役で登場する。主役。内閣副官房長官は３人いるが、矢口は政務担当。実際の内閣では政務担当は国会議員から選出する。衆参から一人づつ出す。だから、矢口蘭堂は国会議員になる。
庵野秀明監督は、矢口蘭堂を中心としたゴジラに立ち向かうチームを設定することで、理想的なリーダー像と有能なチームの構成員とは、を描きたかったのだろう。
現実に起こってしまっている新型感染症の流行に、矢口蘭堂のような若者が出現して、国民を導いてくれないだろうかと思うのは、ぼくだけではないだろう。もちろん、「劇場型」の政治家を求めているわけではないが、
（ゴジラは巨大で恐ろしが、ウイルスは小さいのに、もっと恐ろしい。）
[新型肺炎ウイルス感染症１] '20.3.28
もちろん、国が新型肺炎ウイルス感染症にどのように対応したのか、それのみの評価だが、…
日本は韓国と台湾に遅れをとってしまった。そんな感じを受けるのである。歴然とレベルの差を見せつけられてしまった。
韓国では、あたかも疫学的調査でもするかのように、検体の採取をした。ドライブスルー形式も、そのアイディアにはっとさせられた。… 検査の精度が問題視されていたようだったが、… 最近になって、特別センターと呼ばれる施設を設けて、おそらく、普通のマンションのようなところを病室に仕立てたのだろう。軽症の患者を隔離できるようになった、と伝えられた。
台湾では、感染者が一人も出ていない1月の時点で「法定感染症」に定めていたという。2月下旬には、中国へのマスクの輸出禁止や厳しい渡航制限をした。
また、蔡 英文（さい えいぶん）総統の側近が注目を浴びていた。オードリー・タンという人で、IQ が 180の天才だというが、マスクのことが有名になった。マスクを配給制のようにして、スマホのアプリを使うと、どこの薬局に行けば在庫があるのか、地図上に表示されるようにした。これは新型肺炎の流行が顕在化してからのソフトの開発なので、そのアイディアとスピードがすごい。
特に台湾に関しては、上記のように国家の対応がフレッシュなのである。蔡英文 63歳、オードリー・タン 38歳。ちなみにボリス・ジョンソンは 55歳、ジャスティン・トルドー 48歳。
それに比して日本はどうかというと、… 近隣国が少し前にサーズ（SARS）やマーズ（MERS）を経験しているのに、その苦い経験を、経験国からちっとも学び取っていない感じである。
また、今回の感染症に対して、あまりにもスピード感がないのだ。例えるならば日本政府は、年寄りじみている。日本の官僚も、きっと、そのトップはお年寄りなのだろう。日本は官僚国家と言われるが、官僚たちはその呼び名を自ら放棄してしまったかのように、反応が遅いのだ。
最近、公務員が文章を改ざんしたり、公文書を残しておかなかったりするのを頻繁に聞くようになった。プライドが感じられない。感染症がエピデミックを起こしかねない国家の危機に際して、最良の計画案を政府に示せるのか、疑問が残るのである。
… 上記ではお年寄りを悪く言っているが、便宜上のことだ、年寄りの経験の蓄積は我々の財産である。最前線で戦うのは若者だろうという意味だ。
書き出しに書いておいたが、新型肺炎ウイルス感染症にどのように対応したのか、それのみの評価だが、… 官僚の劣化が、とりわけ厚生労働省の劣化が日本を二流国家にしてしまった、こんな感想を持つのである。