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馬の背 |
雪の降る長野から高速道を走り、関東平野へと入ると冬晴れの青空。R45号、93号で西へ向かうと黒滝不動の道標あり、ここで右折する。南牧川を渡りあとは道標に導かれて進み、黒滝不動下の駐車場へ車を止める。
国地院の地図を見ると、黒滝山は不動寺の北にその名前が記載されている。しかし登山として一般に登られているのは、寺の南“幕岩”と記されたあたりにある観音峰であるらしい。
見たところ周囲の山には雪は見えない。スパッツなしで出発する。車道を上がっていくと5分ほどで不動寺の境内となる。
寺の境内を抜けて樹林の中の緩い坂を上がっていく。林道に出て左にわずか歩くと峠状に明るく開けたところが分岐、道標が立っていて、直進すると上底瀬の集落へ、そして目指す観音峰は左折して馬の背へとつづく登山道を示している。
登山道へ入っていくらも歩かないうちに、馬の背と呼ばれる痩せた岩稜渡りとなる。鉄梯子、鎖や手すりなど万全の安全策が施されているので問題はない。ただ1ヶ所だけ、垂直の鉄梯子の先の小さな岩越えだたけは、鎖はあるもののその鎖は足元になるために体勢がやや不安定、かつ岩の上には雪がかぶさっていて少し緊張して通過した。
以前登ったことのある鹿岳や四ツ又山の展望に目をやりながら進むと、大きな岩場に突き当たる。ここは右手に巻き道を使って通過、見晴台を経て石祠の分岐を左に進むと観音峰の岩頭となる。
岩頭には石祠が2基、それに観音石仏が岩の最高所に鎮座している。
360度の展望が見渡せる。間近の鹿岳(かねだけ)などのほか、榛名、妙義、赤城山、それに前橋・高崎方面と思われる市街地など。眼下には冬日の注ぐ不動寺の赤い屋根がことさらに目立つ。
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観音峰山頂、背後の山は鹿岳 |
西方には長野県境方面の山並みが連なるものの、個々の山名を指呼することはできない。茂来山、四方原山、御座山などがその中にはあるのだろう。
同じ道を戻り、黒滝不動を参詣。由緒ありそうな立派な寺院である。1300年の歴史というからそれは当然とも言える。居合わせた住職としばらく話をしたりしたあと、勧められて鐘楼の鐘を撞かせてもらったのは良い記念になった。
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