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西方のピーク |
下仁田から45号線を西進、南牧中学から1キロ余先で左折する。桧沢川沿いに山間へと上っていく。新大倉橋は渡らずに、手前袂の道へ入る。もう一度分岐があるが左をとって根草へ向かうと大森橋となる。橋を渡ったところに桧沢岳への道標が立っている。道標にしたがって車を進めると、通りかかったおじさんが「この先が登山口で民家の空き地があるが車は止められないよ。無断で止めてよくトラブルがある」と教えてくれた。
大森橋まで戻って橋の袂の空き地へ駐車して出発。民家のある登山口まで10分ほどだった。石垣の間を通って登山道へ取り付く。空き家となっている最後の民家の前を通って左側から山道が始まる。それにしても良い天気だ。
行程の標高差は450メートルぼどだろうか。あわてて歩かなくても2時間前後で往復できるだろう。
桧や杉の薄くらい植林帯の登りはけっこう勾配がある。しばらく登っていくと足元に雪が見えてきた。氷化しているのでうっかりすると脚をとられる。
踏跡ははっきりしていて迷う心配はないが、山仕事の作業道がたくさん交差している上に、雪が覆っているのでそりなりの注意は要る。
左に大きく切れ落ちた斜面のトラバースなど、軽アイゼンが欲しいところもあったが、面倒でツボ脚のまま登って行く。
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桧沢岳三角点の山頂 |
前方に冬日に浮かびあがる岩壁の2峰が見え隠れするようになる。この山が岩山であることを認識する。
最後にちょっとした岩場を登りきると岩のコルとなる。北側に深々と切れ落ちていてちょっと怖い。見ると左手にトラロープのフィックスが見える。雪をかぶった岩場に取り付く。雪面には人の歩いた様子はない。相変わらずアイゼンは着けないまま、ロープと潅木に体を保持して小さな岩場を登りきると石祠が一基鎮座するピークだった。あるはずの三角点が見えない。この先にもピークが見えたので進んでみる。立ちふさがる巨岩は左手から巻き、登り返したピークには何の表示もなくてがっかり。
石祠のピークに戻り展望に目をやる。しわ一つない純白の絹布で覆ったような浅間山が実に美しい。しばし見とれる。
上越国境の谷川連峰、日光連山や妙義、遠く蓼科や八ツなどの展望を確認して山頂をあとにする。
下りは慎重を期して軽アイゼンを装着、ロープを頼りに岩場のコルへ降りると、反対側に目立たないロープが見える。これが桧沢岳山頂への道か?行ってみることにした。ロープを頼りに岩場を登ると、あとは普通の登山道となりすぐにピークとなった。足元を見るとアイゼンが片方なくなっていた。気付かずに歩いてきたのだ。立派な小社と三等三角点、桧沢岳の表示など。展望はさっきの石祠ピークの方がよかったが、これで三角点ピークを逃さないですんだことに満足、下山にかかる。
帰りはアイゼンを探しながら歩いたがみつからない。おかしいと思って行ったりきたりして探すと、ちょっと道を外したところを歩いたらしくて、潅木の陰に落ちていた。10分ほどのロス。
るんるんで下るはずが、途中作業道へ誘い込まれてしまい、いつの間にか変なところを歩いていた。戻るのも癪で強引に斜面を下っていくと、通った記憶のない神社に出て、さらに下ると立派な車道に飛び出した。そこはスタート地点の大森橋から300メートルほど下ったところだった。
このあと下仁田の小沢岳へ向かった。
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