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蕎麦粒山=そばつぶ(1072m) 
(旧鬼無里村)

長野県 2010.05.04 単独  マイカー 地図 高府 四等三角点
李平集落(7.00)---三角点を気づかずに通過---折り返す(8.10)---蕎麦粒山三角点(.8.25)---李平集落(9.05)
そばの実
“季節の花300”より借用

“長野県北信・東信日帰りの山”というハイキングガイドブックがある。目次を見てみたら掲載110座のうちまだ登ってない山が4座あった。4座とも里山・裏山のたぐい。

その中の一つ“蕎麦粒山”へ行ってきた。
ソバの実をじっくりと見た人は少ないかもしれない。写真のように三角形をしている。その形からつけられた山の名前が蕎麦粒山、私が登った蕎麦粒山はこれで4座、ただし岐阜県の蕎麦粒山は“ソムギヤマ”と読む。
形からつけられた山名はいろいあるが“あずまや”というのも多い。東屋・四阿、吾妻など、屋根の形からきている。

長野市内から国道406号線を鬼無里方面へ向かい、国民宿舎鬼無里荘を過ぎてさらに白馬方面へ進むと“小川村桐山林道李平線”の道標が立っている。ここから林道へり、大きく左へへアピンカーブするところが登山口となる。登山口等の表示はまったくない。林道の下には2、3軒の民家の屋根が見える。かつては数軒が居住していた李平(すももだいら)という小集落だが、今は住む人もなく捨て去られている。

蕎麦粒山四等三角点

カーブのところに尾根が南から張り出してきている。蕎麦粒山へはこの尾根を辿っていくことになる。
いきなり尾根に取り付かずに、左手下の廃家を見ながら林道跡という感じの平坦なところを南へ進む。藪に突き当たったところで右手の尾根目がけて適当に斜面を登っていくとすぐに尾根となる。

屈曲やアップダウンはあるが、あとはテープ類、薄い踏跡を確認しながらほぼ忠実に尾根をたどる。夏を思わせるこのところの陽気で、日陰の雪もほとんど消えている。木立の芽吹きはこれから、梢の先には五月晴れの空が広がっている。山肌に点々とピンクの模様が見えるのは山桜の花だろう。

30分か40分歩いたところで小さな突起状のピークとなる。こここまでにも似たような小さな突起はいくつもあった。テープが前方左の尾根に見えたので、そのピークは直下を巻いて尾根をさらに進む。(実はこれが蕎麦粒山山頂だった)

藪っぽい尾根をなおも南へ進む。1箇所イワウチワの群生がありカメラにおさめる。
既に1時間以上歩いたところで、小さなピークとなり、境界を示す石柱がある。これが蕎麦粒山か?この先にはもうテープも見えない。しかし四等三角点がない。
左手の滑り台のような大きな岩を横目にして急降下してみるが、あとは下り一方のようだ。

来た道を引き返す。
結局直下を巻いてしまったあのピークまで戻り、そのピークに上がってみると四等三角点の標石があった。倍近くも先へ進んでしまったようだ。
樹間から銀嶺が間近に見える。白馬方面だろう。ウグイスの囀りが聞こえてくる。

往復1時間余もあれば十分と思っていたが、2時間ほどの行程になってしまった。
下山後、絵の題材とすべく李平の聚落跡へ降りてみる。家の中へ入ってみたが生活感はそのまま、荒れ果てているという感じはなく、まだ屋根もしっかりしていてすぐにでも住めそうに見えた。