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 2010.06.12 南軽井沢近辺の4座  
高岩(1080m) 黒岩山(1132m) 愛宕山(1192m) 押立山(1108m)


高岩(1080m)
群馬県 2010.06.12. 単独  マイカー 地図 南軽井沢 三角点 なし
恩賀集落(5.10)---コル(5.50)---雌岳(6.00)---コル---雄岳(6.35-6.40)---コル(6.55)---恩賀(7.20)

雄岳山頂からの眺め

暑くなりそうだ。なるべく涼しいうちにと思い自宅を4時に出発。

霧に捲かれた碓井軽井沢ICを出て、92号線を下仁田方面へ。すぐに高岩登山口を示す小さな道標あり。道標にしたがって入ったところが恩賀集落、道幅が狭くて適当な駐車場所が見当たらない。92号線まで戻って路肩に車を駐める。

朝霧がたちこめて周囲の山も霧の中、朝霧は好天の徴し、山頂に着くころには晴れてくれることを願う。

恩賀集落の中にある道標を確認して高岩へ出発。数メートルほどのコンクリートの坂を上ったところで、左手の山道へ入る。掘割状の道を少し歩くと林道へ突き当たる。木の幹にいくつか“高岩登山道”の表示が見える。杉林の中、緩やかな林道をたどると、小社の祀られた大きな窟がある。林道はここまで、この先雄岳・雌岳のコルまで急な登りがつづく。

鎖場

踏跡がやや不明瞭なところもあるが、黄色ペンキの印もあり迷うことはない。爽やかな新緑を味わいながら一汗かくとコルに着く。道標はないが左手が雌岳、まずはその雌岳をめざす。一ヶ所ロープの岩場があるが簡単に通過、頂稜の感じになったところで左手の踏跡を進むとそこは展望台だ。残念ながら朝霧はまだ晴れるまでにいたっていない。

展望台とは反対方向に進んだ先の岩峰が雌岳。しかし安全に登れるルートがあるのかどうか確認できない。岩峰を目の前にしてピークは諦めて雄岳へ向かう。

コルまで戻り雄岳へ。道は明瞭でよく踏み込まれている。岩壁に突き当たったところで、その高さを見上げて立ち止まる。素人に道具なしで登れるルートがあるのだろうか。周辺を行ったり来たりして探してみたがはっきりしない。諦めかけたとき、岩の狭い裂け目に鎖のようなものが見える。近づいてみるとここがルートだった。しかし鎖があるとは言えなかなか厳しそうだ。

勇気を出してとりかかる。朝露に濡れて鎖が滑る。足場となる岩の小さな凹凸も濡れて不安だ。思い切って鎖に体重を預け、滑る手に神経を集中させてよじ登る。1段目、2段目・・・ザックが岩に触って邪魔、ザックはデポして何とか岩の裂け目を通過した。あとは問題なく山頂へ。狭い山頂で、数人も立てば溢れてしまいそうだ。霧はまだ晴れ渡らないが、雌岳など近くの岩峰や眼下の高速道路など、高度感のある眺めを楽しむ。

帰りは雄岳隣の岩頭に立ち寄って、間近から雄岳を眺める。ちょっと緊張したあの岩場も、帰りは比較的楽に通過。往復所要2時間10分の行程だった

黒岩山(1132m)
群馬県 2010.06.12 単独  マイカー 地図 南軽井沢 黒岩山 四等三角点
和美峠(7.50)---黒岩山(8.20)---軽井沢町図根(8.40)---黒岩山(9.00)---和美峠(9.15)

本日予定の1座目『高岩(1080m)』は問題なく登頂、そして次の予定は日暮山(1207m)だった。

国地院地形図を見ると和美峠から西南に向かう群馬・長野県境上に歩道が記されている。これを辿るのがいちばんのようだ。碓井軽井沢ICから92号線を軽井沢方面へ向かって走り、下仁田方面への道路標識を見て43号線へ左折する。すぐに和美峠となり駐車可能なスペースもある。

日暮山方面への案内表示があるかと思っていたがそれらしきものは見当たらない。藪っぽい中に木の柱が何本か見える。草を踏んで木の柱沿いに進むと、何となく踏跡らしくなってきた。気持ちいい新緑の中、踏跡をたどって登っていく。30分ほどで勾配が緩むと四等三角点と“黒岩山”と書かれた私製の山名板が木の幹にかかっていた。国地院地図上の1132メートピークだが、その地図には山名は記されていない。点名は“和美峠”だ。

日暮山はまだまた先だ。
踏跡が不明瞭になってきた。獣道か踏跡か識別できないまま、感を頼りに進む。朽ちかけた百葉箱のあるところで90度左に曲がる。時には小笹、あるいは背丈の笹などにズボンは露に濡れてびっしょり。樹林の中は見通しがなく日暮山の方向を確認することができない。帰路を案じながら歩を進めていくと、黒岩山から20分ほどのところで笹や潅木の陰に隠れた『軽井沢町図根三角点』が目についた。しかしこれが地図上のどこにあたるのか見当がつかない。さらに少し進んでみたが踏跡はあいかわらずはっきりしない。日暮山はまたの機会として引き返すことにした。

黒岩山まで迷わずに引き返せるか自信はなかったが、一度も迷うことなく和美峠まで戻った。


愛宕山(1192m)
群馬県 2010.06.12 単独  マイカー 地図 南軽井沢 愛宕山 三等三角点
登山口(9.25)---愛宕山(10.00-10.05)---登山口(10.30)
愛宕山には二つの名前があるようだ

高岩、黒岩山につづいて本日3座目は愛宕山。

和美峠から登ろうとしたが、登山道となる入口がはっきりしない。地図を見るともう一つ南側から直登するルートが記されている。この方がわかりやすそうだ。

和美峠のゲート設備のあるところから東へ向かって下っていく。道が2分するところで左の碓井軽井沢IC方面へ入る。すぐにテニスコートがあって路肩に駐車スペースがある。ここに車を止めて出発する。

テニスコートより100メートルほど先が、愛宕山の真南の尾根にあたる。これを登ることにする。道標らしいものもないので適当に斜面にとりつく。左手は落葉樹林帯、そして右手は植林のためか?きれいに伐採されている。その境目を登っていく。勾配はかなりきつい。おまけに足元がザレて歩きにくい。

気がつくと左手に赤錆びた有刺鉄線が張られている。その有刺鉄線が尾根筋ということだ。気温が上がってきて汗が流れる。足元だけに目を落として35分ほどで山頂に到着。高低差は350メートル弱というところ。それに似合わないほど汗が流れた。

山頂の展望はゼロ、木の幹に私製の“愛宕山”のプレート、そしてもう一つの私製の木製プレートには“石尊山”と書かれていた。多分二つの名前を持っているのだろう。よくあることだ。ちなみに国地院地図は“愛宕山”である。登る人も少ないのか、三等三角点標石はきれいに保たれていた。

軽井沢には愛宕山という山がこのほかにもう一つある。旧軽井沢の市街地北方で、標高は1174mである。


押立山(1108m)
長野県 2010.06.12 単独  マイカー 地図 南軽井沢 押立 四等三角点
ゲート前(10.45)---押立山(11.05--11.10)---ゲート前(11.25)
山頂は平坦な原っぱ                三角点は麓の国道脇にあった

高岩、黒岩山、愛宕山につづき、本日4座目は押立山。

碓井軽井沢ICから43号線を軽井沢方面へ向かい、妙義荒船林道入口の少し先の左手に押立山山頂へ向かう舗装道が分岐している。ただしこの道はゲートで閉鎖されているので進入はできない。

ゲート前に車を止め、山頂への立派な舗装道路をつま先上がりに上って行く。二車線の立派な舗装道路だが、落ち葉は放置されまま、まったく使用されていないようだ。

ゲートから山頂までの高低差は170メートル、所要20分だった。
山頂は広い原っぱで、円形に舗装されたヘリポートのようなものと、隅っこにプレハブの小さな物置のようなものがあるだけ。いったい何のための道路、山頂の広場は何?謎のような山だ。軽井沢といえば西武国土計画系のエリア、ここに観光の展望台でも作る予定だったのだろうか。

晴れてはいるものの展望は霞んでいて状態は良くない。浅間山、榛名山、妙義山の一部などがぼんやりと見えていた。

三角点が見当たらない。あると思ったのは勘違いで、地図を見直すとゲート付近の国道脇にあるようだ。三角点名は“押立山”である。

ゲートまで下って、近くの国道脇を探すと四等三角点の標石がすぐに見つかった。