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五郎山=ごろう(2132m)

長野県 2011.06.04 山友М氏同行 マイカー 地図 居倉(甲府) 五郎山 三等三角点
コース 林道駐車場所(8.30)−−−休憩5分−−−マキヨセの頭(9.25)−−−五郎山(10.15-10.50)−−−マキヨセの頭(11.20)−−−駐車場所(12.00)
五郎山々頂

梅雨の晴れ間の好天、山友М氏と奥秩父山塊の一角に位置する“五郎山”へ登った。標高2132メートル、立派な中級山岳であり、『日本の山1000』にも名を連ねている。

国道141号から県道68号線で川上村へ向かう。左手に天狗山、男山を目にしながら進むと、左方の川向こうに小学校が見えてくる。その先注意していると“町田市自然休暇村”の看板がある。ここで休暇村方面へ右折する。

(われわれは休暇村の看板を見落として先へ進んでしまい30分ほどロスをしてしまった)

町田市自然休暇村を過ぎると路面はダートに変わる。セダンでも何とか走れるが、低床の車は腹を擦るおそれがありそうだ。

小さな流れを徐行で渡渉、さらに進んだ先で4、5台分の駐車スペースのある場所に車を止めた。(自然休暇村から2キロ強?、歩いても30分はかからないだろう)

しばらく広々とした林道跡の道を進むと五郎山登山口の道標があり、ここから林道跡と別れて山道へ入る。少し進むと一気に急登が待っている。たちまち汗が滴り落ちてくる。励みになるのは目に染みるカラマツの新緑だ。カラツマ林の先にはシラカバの林が待っている。朝日に光る幹の白さがまぶしい。

ミツバツツジの赤紫の花が新緑の中に新鮮な彩りを添えている。

林床を覆う苔

コメツガの林に入ると、林床を苔で覆われた静謐な雰囲気が漂っている。これぞ奥秩父ならではの雰囲気だ。久しぶりで味わう奥秩父らしさが懐かしい。

また花期には少し早かったが、シャクナゲの群生の見られるのも奥秩父の山を感じさせる。『花』の時期にもう一度歩いてみたいものだ。

緩むことのない急登を、一歩一歩高度を稼いでいく。少し勾配が緩んだ気がしたころ、トラロープの張られた岩場を通過する。そのあと直進する踏跡があるが、第一ポイントのマキヨセの頭へは右手へ登る道をとる。(帰りはここで間違わないようによく確認しておく) 岩っぽい急登をひと登りすると南西の開けた好展望地へ出る。瑞牆山、金峰山、国師ケ岳、甲武信岳へと連なる奥秩父の山並みにしばし目をやる。ここをマキヨセの頭というらしい。

岩場をさらに登りきると岩峰のピークとなって同じような展望が開けている。ここからは高原野菜川上村の様子や八ヶ岳などの眺望も得られる。そして目指す五郎山の姿がここで始めて確認される。

コースはこのあともう一つ岩峰のピークを越えなくてはならないが、マキヨセの頭までの急登に比べると楽だ。

二つ目の岩峰ピークに立つと五郎山は目の前、険しい岩山の容姿にどこにルートがあるのか見当がつかない。ピークから足場を確認しながらコルへと急降下。

コルから五郎山の岸壁に向かって直進する赤テープが見える。昨年登った経験のある同行のМ氏の記憶は、ここで赤テープへは向かわずにガレ場を右手に下り、そのあと岸壁の基部をたどって裏側へ回り込み、適当なところで尾根へ上がる。あとはその尾根をたどって戻ってくる感じで山頂に達することができるというもの。

二つ目の岩峰から見た五郎山

踏跡やテープなどの目印一つ見かけないのをやや不審に感じながらも、М氏の記憶通りに進み、山頂へ達することができた。

岩峰のピークには三等三角点、そして見渡せば甲武信岳、国師ケ岳、金峰山などの奥秩父主稜の山々、小川山、遠く白峰三山や遥かに中アと思われるかすかに白き山影など。しかし胸のときめくような山岳展望には物足りない平凡な眺めであった。

30分ほどの滞頂で山頂を後にする。

下山は赤布の目印をたどると、岸壁の基部へ降りずに、中間を巻くようにして登山道がつけられていた。われわれはかなり遠回りして余計な体力を使ったようだ。しかしあのようなルートもとれるということを確認できたのは一つの収穫とも言える。

下山は休憩なしで駐車場所まで下った。

 
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