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岩蕈山(岩岳山)=いわたけ(1290m)

 
長野 2011.10.19
単独 マイカー   岩蕈山 二等三角点
××× 岩岳大駐車場(8.20)−−−林道二又(8.40)−−−ゲレンデへ出る(8.50)−−−カモシカ第一ベアリフト降り場(9.00)−−−岩蕈山(9.45-10.00)−−−大駐車場(10.40)
 

白馬三山

見本のような小春日和、低山ながら快哉の展望を満喫。
白馬村にある岩蕈山は“岩岳山”あるいは“岩茸山”とも書くようですがどれが正しいのかは知りません。一般的には『岩岳山』を一番多く目にします。国地院地図は『岩蕈山』です。

規模においては隣の八方尾根スキー場におよびませんが、岩岳山もスキーヤーには良く知られたスキー場、岩岳山全体、山頂から麓まで一山そっくりスキー場という感じで、各種の競技会等が行われます。スキー目的で行くことはあっても、登山目的で行く人は少ないかもしれません。

ゴンドラリフト駅舎前の大駐車場へ車を止める。草刈り作業姿の人に山頂へ通じる道を尋ねたが自信なげだ。車で八方尾根の方へ行くと“どんぐり”の道標があるから、そこから上がっていくといいという。言われた通り“倉下の湯”の付近から別荘地の中をどんどん上がって行く。このまま行くと歩くところがなくなってしまいそう。ゴンドラ駅舎の大駐車場へ戻る。地図をもう一度見なおすと、駅舎から少し西へ寄ったあたりから山頂への道が記載されている。注意してみると岩岳遊歩道の道標もあった。その先は道標を見落とさないように行けばどうということはない。

駐車場から少し西へ歩き、消化栓のところを右折、すぐに林道へと入っていく。その林道を蛇行しながら登って行く。
スタートして20分、林道が二又に分れる。少し荒れ気味の右手を選ぶ。10分ほど登ったところで、小さな藪をかき分けて右手のゲレンデへ出る。草刈りの済んだばかりのゲレンデは、やがて背丈を越すかカヤトの密生となる。薄い踏跡を拾っていくとカモシカ第一ペアリフトの終点に着く。ここで始めて展望が開け、白馬三山の姿がとらえられた。山頂での展望を想像すると胸がわくわくする。

 
二等三角点の山頂  ブナの黄葉と白馬三山

カモシカ第一リフト終点地点からようやくしっかりした登山道歩きとなる。ここにも道標がある。登山者は少ないと思ったが、道はよく踏まれ、整備も良好。ミズナラなど、紅葉もかなり進んでいる。
登山道に入ってすぐに“天狗の庭”。大きな岩がゴロゴロしている。岩岳という名の所以だろう。樹間から白馬三山が大きなボリュウムで目に迫ってくる。『白馬の名の由来』や『天狗の庭』のいわれを記した看板もある。
整備されて歩きいい道、紅葉もまたいい。気分よく足どりも軽く山頂を目ざす。

岩蕈山山頂が見えてきたところで道が二分、山道らしい左をとる。すると23分で電波中継施設のある小ピークで行き止まり。『八地山頂 休憩所』という看板が地面に落ちている。
分岐へ戻り、そこから足下の車道へ降りる。バラスを敷いた幅広の道を、山頂へ向けて上っていく。一挙に開けた展望に目は釘づけ、錦秋の紅葉を前景に、薄く赤みのさした峨々皚々とした白っぽい岩肌とのコントラストが実にすばらしい。
爺、鹿島槍、五竜、大黒、唐松、白馬三山、小蓮華・・・・。惜しみなくその全身をひけらかし、白日にさらしている。久々の迫力ある大展望だ。それに彩りを添えるのが、今を盛りの紅葉黄葉、これで気分の盛り上がらぬはずはない。スタートしたときまだゴンドラは運転開始前だったが、抜けるような青空の山頂を散策する観光客の姿も三々五々散っていた。
黄葉林の中の二等三角点はすぐにわかった。この三角点に興味を示して確認する人は誰もいない。目をみはる山岳展望に魂を吸い取られたかのように、ひたすら写真を撮り、展望に見入った。

「天気が良さそうだから」と軽い気持ちで出かけてきてこの幸運、高妻・乙妻山はすぐにわかった。それを基準にして山座同定を試みるが、20万図がないので確信がもてない。頚城らしい山々・・・・。はるか遠く、雲か霞と見まがう薄い紺青の山々は南アルプスか?同定できぬまま山頂を後にしたが、白馬三山から鹿島槍にかけての展望だけで値千金、十分に満足だった。

 鹿島槍ケ岳と五竜岳

下山は歩道を捨て、作業用のキャタピラー車の道をどんどん下る。分岐のわからないところはゴンドラの索道が目印。
高低差約550m、登り1時間25分、下り40分の行程だった。

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岩蕈山から真正面、それも近距離からの圧倒的迫力を目にして、次は白銀の姿も見たくなりました。八方尾根には何回もスキーに行っているのですが、その隣の岩岳スキー場は一度も経験がありません。この冬には快晴の日を選んで“必ず行くぞ”と決めてきました。


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