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上田市眞田 九竜(1610m) ゴトミキ山(1644m)

長野 2011.11.21
М氏同行 マイカー   松尾城   四等三角点
ゴトミキ山 三等三角点
××× 角間集落の“山神社”(8.40)−−−小尾根−−−送電鉄塔(9.00)−−−15号鉄塔(9.25)−−−1440mピーク(10.00)−−−九竜(10.40)−−−ゴトミキ山(11.10-11.20)−−−九竜(11.40)−−−1440p(12.10)−−−砦跡?(12.25-12.35)−−−松尾城跡(13.10)−−−角間集落(13.20)−−−山神社(13.30)

ゴトミキ山、変わった名前である。ネットで見ると“ゴトニキ”と言っているサイトもある。国地院地形図には山名は記載されていない。ちなみに三角点名は『角間』である。また類似のゴトメキというのが奥秩父にもあるらしいが登ったことはない。
ゴトミキとはどんな意味があるのだろ・・・推測もできない。
初冬の寒い日、すでに登頂経験のあるМ氏同行で登ってきた。

左・九竜山 右・ゴトメキ山                    ゴトメキ山山頂

上田市角間集落(旧真田町)が登山口。

上田ICから国道144号を四阿山登山口の鳥居峠方面へ向かう。横沢の信号を右折して県道4号線へ。角間渓谷の道標にしたがって左折、角間集落へ入るところで『松尾城跡』への登山道表示があるがこれを通り過ぎ、集落を抜けて300メートルほど進むと右手に木の鳥居の立つ『山神社』がある。ここに3台ほどの駐車可能スペースがあり、ここから出発。

角間集落方向へほんの少し戻ると、送電巡視路の黄色い標識がある。この巡視路を使って登っていく。落葉の積もった薄い踏跡程度の道、歩きいい道とは言えない。

スタートから20分ほどで鉄塔。その先、立ちふさがるような大きな岩の左を巻いて行くと、松尾城址からの主尾根に乗る。すぐに送電鉄塔を通過する。

全山落葉樹の山

あとは落葉の散り敷いた尾根を忠実にたどって行く。天気は上々、ときおり烏帽子岳や菅平方面の展望が開ける。

最初に達したピークが1440mPと思ったが、実はまだ先だった。尾根筋には大小の岩が多い。礫が落葉の下に隠れていて、足元が不安定、気を使うし余計な体力も使う。砦跡らしい石組を通過して1440mP、この付近で小休止としたが、気温が低く、休むと寒さが身に染みてくる。

小休止もほどほどに出発。落葉の上には寒々とした白い霜が雪のようだ。やがて本物の雪が見えてくる。

落葉が蹴散らされ、その地面に熊の足跡らしいものを見る。爪跡らしい筋もついている。そう言えば山神社のところに「熊出没注意」の看板があった。

次の九竜1610mピークまでの登りは、思った以上に長かった。そこには三角点に似た境界石が一つあるだけ。寒々とした殺風景な山頂で展望もなし。

休まずに目指す山頂へ向かうが、ここからは登山道のないルート。目印用の赤布も用意してきたが、笹は膝丈、藪も薄くてほとんど苦にならない。

熊の爪痕

木の幹に鮮やかな熊の爪痕、目についただけで2か所もあった。

いつも間にか晴れ間は消え、寒さが一層厳しく感じる。薄く雪の積もった落ち葉の上を、歩き良さそうなさころを選んで登って行く。この尾根は広く、かつ樹林で展望もないため、油断すると帰りに方向を間違える恐れもある。念のために2か所だけ赤布をつけた。

山頂表示も何もないが、一番高いところがゴトミキ山の山頂。いくつかの自然石で囲まれたところに埋設されていたであろう三角点標石はない。もしやと思って東西に長い山頂を少し探してみたが見つからなかった。

展望もなく、寒さに追われるようにして山頂を辞す。

雪のおかげで踏跡は明確、迷うことなく九竜ピークまで無事に戻。あとは何の案ずることもなく下って行くだけだ。

砦跡の先まで下ってから始めての休憩らしい休憩とした。

送電鉄塔の先で今朝登ってきた道へは入らずに、そのまま尾根通しに下って標高1034mの松尾城址へ。ここには小社などのほか4等三角点がある。

松尾城址からさらに尾根通しに下れば、正規の登山口となるが、西側に向う山道をたどって角間集落へと降りた。集落から駐車場所の山神社まで10分ほどだった。

杉・ヒノキなどの植林帯はなく、落葉樹のみの山。冬枯れのこの時期は実に気持ち良く歩ける山、かつ人けも少ない静かな山。よほどの山好きでも知らないような山へ登った満足感は大きかった。


ネットでは「ゴトミキ」を「ゴトメキ」と呼んでいるものもあるが、地元史研究家、地質研究者などの信頼できる情報では「ゴトミキ」が正しいということです。
なお地元史誌によれば“九竜”は“くりょう”と読むそうです。  (以上はHP「上小30山」の管理者М氏よりの情報です)

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