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飯田市郊外 久下竪・上久竪地区の里山4座

卯月山(1102m)  野池山(898m) 神ノ峰(772m) 高森山(684m) 

長野県 2011.12.12 単独 マイカー *** 卯月山 二等三角点
野池山 三等三角点
神ノ峰  四等三角点
高森山 三等三角点
卯月山(1102m) 二等三角点
小野子山登山口(6.30)---卯月山(7.00-7.05)---登山口(7.25)

今年の干支は“卯”でした。

卯月山山頂

その卯年も残りわずか、“卯”のつく山として年初から飯田市郊外の卯月山を予定していたが、いつしか年の暮れを迎えてしまった。

国地院地形図を見ると、下久立竪地区周辺に三角点を持つ里山がいくつかある。200kmも車を疾駆して卯月山だけではもったいない。3座か4座は軽く登れそうだ。

好天予想にも誘われて出かけた。

飯田ICを出て、R153、R256と走って県道83号へ。中沢橋バス停を左折して小野子集落へ入る。すぐに右へカーブしながら細い道を集落の奥へと進入。最後の民家の左奥に3台分ほどの駐車スペースがあり、ここからスタートする。

(ここまで卯月山道標の類は皆無。このあと野池山へ登るべく83号線を南下、車中から卯月山への看板を見た。山頂直下にあった林道につながっているのかもしれない)

駐車スペースのすぐ先に5、6基の石碑が並んでいる。『蚕』の字が読めるから、養蚕にちなんだものだろう。

コースははっきりしていて迷うところはない。体が温まり、霜を置いた落葉を踏んで快調に登っていく。

コース沿いに張られたビニールテープが、ここがマツタケ山ということを示している。「無断立ち入り50万円」の表示にはびっくり。マツタケシーズンには登らない方がよさそうだ。

卯月山からの黎明恵那山

突然林道に飛び出した。そこには『卯月山入口』の道標がある。

薄く雪の積もった細道を登りきると山頂だった。二等三角点標石と「卯月山 十二支会」の標示板、片隅には小さな祠が祀られていた。

眼下の伊那谷は、天竜川から立ち上る霧が埋め尽くしている。対岸には曙光の中央アルプス南駒ケ岳、その南には巨体の恵那山、南アルプス方面は奥茶臼山?の奥に見えるのが塩見岳か?

とりあえず干支の山に登れたことで満足、早々に山頂を後にした。

下山後、すぐに野池山登山口へ向かう。

野池山(898m) 三等三角点 
登山口(7.40)---野池山(8.15)---登山口(8.40)

野池山二等三角点

卯月山を下山すると次の野池山へ向かった。

カーナビをセットして車まかせ。

県道83号を南下、千代集落から米川に沿って上流へ。地形図野池山の真南あたり、米川にかかる橋の手前の空地へ駐車する。

駐車した目の前が中電巡視路路の入口、黄色の表示が立っている。

巡視路をたどれば難なく山頂に達すると思って地図もろくに見ないままに山道へ入った。小型のキャタピラー車の痕跡が見える道をしばらく進むと沢に出る。ここで巡視路がどっちへ向かっているのか不明・・・・というより地図を見れば難なくわかるはずだった。

沢を渡渉した先にはっきりした巡視路があったのに、渡渉しないでしばらく沢筋沿いに登り、緑苔の美しい岩のあるあたりで一つ西側の尾根に取り付いてしまった。急斜面を雑木につかまりながら這い上る。尾根まで上がると道はないものの歩き良くなった。

分厚い落葉敷く雑木林の尾根筋を忠実に登って行く。赤松の巨木が何本か目につく。下山時の目印に枯れ木を並べたり、落ち葉を蹴散らして地面の土が見えるようにしたり、一応の用心は怠らなかった。

登りついた先が山頂と信じて登ったのに、そこには三角点がない。東の方向にちょっとしたピークらしいものが見える。5分ほどでそのピークに着くと、赤松に囲まれた小広い山頂、ない?三角点標石が。杭のあるあたりの落葉を払い、棒で掘ると三角標石が出てきた。
あらためて持参の地形図を見ると、一本外れた尾根を登ってきたことがわかった。展望は皆無、どっちの尾根を下ろうかと迷ったが、目印を残してきた道を取ることにした。

下山後は、神ノ峰へと向った。

神の峰(772m) 四等三角点
駐車場所(9.10)---神ノ峰(9.40-9.55)---駐車場所(10.15)
四等三角点のある神ノ峰山頂

朝から卯月山、野池山と登り、本日3座目は神ノ峰。

読み方は「かみのみね」か「こうのみね」か・・・。その付近で顔を合わせる人もいなくて尋ねることができなかった。

飯田市内からR256を南東に走り、Y字分岐で南へ向かう県道83号へ入る。分岐から300mほどで右折路あり、この付近道幅が広くて駐車しても迷惑にはならないような気がする。それに神ノ峰へ向かう右折路の先はダンプが走り工事中らしい。道幅も狭そうで擦れ違いも難儀だろう。

ということで右折路入口付近の県道83号の片隅に車を残して神ノ峰へ向かう。

神ノ峰までは舗装された一本道。『神ノ峰神社散策路』という道標も目につく。つま先上がりの道を30分弱、神ノ峰神社に着いてしまった。テレビ局の電波塔など、ごちゃごちゃしてすっきりしない山頂だ。

このあたり、昔の山城の跡だという。その由緒書きが立っている。石段を上がった神社の背後に四等三角点と展望案内板があった。

卯月山からの展望とほぼ同様、南駒ケ岳や恵那山、風越山、安平路山、大川入山、そして塩見岳と思われる山頂の一部が望める。

歩行標高差もたった120mほど、あっという間の往復だった。
このあと高森山へと向かった。

高森山(684m) 三等三角点
春日神社付近(10.40)---峠(11.15)---高森山(11.20-11.25)---春日神社付近(12.05)
高森山山頂

神ノ峰を登ったあと、次の高森山へ。

数分もあればカーナビセットの登山口まで行けるはずだった。

ところがカーナビが目的地へ連れて行ってくれない。方向ちがいの竜東中学校などというところを走っている。

ならば地図を頼りに自分で・・・・と思ったのはいいが、ぐるぐる回っている間に現在地がまったくわからなくなっていた。

この見えるのが“高森山”だという確信が持てたところで、結局R247号(米川駄科停車場線)の下久竪稲葉というところの春日神社付近に駐車。神社は道路擁壁の上にあって下からは見えない。

神社背後の山から適当にコースを選んで登ろうというわけだ。

ところが藪などをかき分けて進むうちに田畑のある里へ下りてしまった。高森山との間に川が一本あったのだ。

民家のある集落へ出ると高森山は目の前に見えている。

うまいこと畑仕事のお婆さんの姿。尋ねると親切に教えてくれた。ここは尾科という集落らしい。集落から高森山の裾を巻くようにして西へ向かう舗装道をつま先上がりに上っていくと、最高点の峠らしいところから左手に分岐道、草かぶりの道を数分進むと山道への取付があった。これをまた数分たどると広々とした高森山山頂だった。土中に埋められいるはずの基部が、むき出しとなった三角点標石だけが山頂であることを示していた。

山頂には神社が建っていて、私が登ってきたのとは反対側から整備された道、多分参道と思われる道が上がってきていた。

小さな里山ばかり、初冬陽だまりハイクの4座を登り終って12時だった。