hkk-1213   

陣馬平山=じんばだいらやま(1258m)

長野県 2012.11.21 山友М氏同行 マイカー
コース 地蔵峠---陣馬平山---葭雰(よしきり神社---地蔵峠   ゆっくり歩いて1時間35分
陣馬平山々頂 

9年ぶりの陣馬平山。

今回は標高約1150mにある地蔵峠の駐車場まで車で上がった。山頂まで残す高低差はわずか100m。

駐車場に着き、車外へ出て歩く準備をしているとガサガサという音、目をやると真っ黒な物体、何とクマさんだ。その距離30メートルほどだろうか、クマはそれほど大きくない。ぬいぐるみを見ているようだ。藪から出てきてあっという間に林道を横断し、また下の藪へと姿を消した。3秒ほどの出来ごとだった。

この標高だとかなり寒い。

冬姿の高妻山が、雲にからまれながらもほぼその姿を見せている。

駐車場からは並行する2本林道が延びているが、どちらからも山頂へ行ける。

往きは尾根寄りの道を行く。灌木の小枝には霧氷が見える。緩やかな道をたどるとすぐに一等三角点の山頂に達する。三角点標石の頭部には十字刻印が普通だが、陣馬平山は十字刻印の一遍が矢羽になっている。つまり「十」の一本が「Y」になっているということだ。

展望もないので三角点を確認してこの先の展望台へ足を延ばす。

展望台へもわずかの距離だ。そこには東屋がある。展望は眼下に蛇行する千曲川の流れのほか見るべき眺めはない。山が見えていればまた違った風景が広がっているのだろう。

これで帰るのも早すぎる、あと一足延ばしもみることにする。ガイドパンフレットによれば一つ先のピークに葭雰(よしきり)神社という社があるようだ。

   
 葭雰神社  白馬三山

小さなコルへ下って少し登り返せば鳥居をくぐって神社へ着く。戸隠連峰が間近だが、稜線部には雲がかかって全容が見えないのが惜しい。

わざと土に埋もれるようにして建てられた小社や、義民顕彰碑と由緒書きなどがある。道標にはこの先800mに朝日城跡の表示もある。

葭雰神社のピークから少し下ると林道、それをたどれば駐車場までわけなかった。

1時間半ほどの間に晴れ間が多くなって、白馬三山は純白の姿をあらわし、戸隠連峰も雪化粧をした姿のほぼ全容がのぞめた。

下山後、七二会(なにあい)の山里で写生を楽しむおまけがついた軽い山歩きだった。


長野県 2003.04.26 単独 マイカー
コース 平出集落上の登山口(7.13)---地蔵岩(7.40)---地蔵峠(7.55)---山の家(8.23)---陣馬平山(8.30-40)---地蔵峠---地蔵岩---駐車場所(9.50)
陣馬平山一等三角点

長野県の一等三角点で、まだ踏んでない山が4つ残されている。その一つ陣馬平山へ出かけた。
長野市の山村部七ニ会(なにあい)平出集落の奥にある里山である。

長野市内方面からR19号を走り、瀬脇交差点を右折してかなり勾配のある道を山間の平出集落へと北上して行く。里では散ってしまった桜が、ここでは今まさに満開を迎えていた。
道路の交差するところにはたいてい「陣馬平」という表示が見えるので、これを追って行くと平出の集落へと入って行く。左手に古びた神社が見える。急に道が細くなって、神社から約600メートル先の大きな左カーブで路肩が広くなっている。ここへ車をとめた。

カーブには道案内のようなものが立っているが、判読も不能なほどいたんでいる。小さな沢に沿って金網フェンスが張られている。これが登山道だろうか?と訝りながら、沢とフェンスの間を雨上がりの草露を踏んで上って行くと、木橋があらわれてそこからしっかりとした道が延びていた。橋のそばには大きな石碑も見える。この道は三十三間道という石仏の並ぶ遊歩道である。石仏はかなり古いもので、風化も進んでいる。間隔を置いて並ぶ石仏は、それぞれ三体づつがひとかたまりとなっていた。

歩き始めて10分ほどで車道を横切って再び樹林の道へと入る。
霧の流れる樹林は大気もしっとりと潤っていて、こうした雰囲気も悪くはない。野鳥の囀りにも活気がある。子育ての営巣が始っているのだろうか。足元にはエンレイソウの白い花、そして薄紫色のタチツボスミレが可憐に咲いている。
巨杉に囲まれた「地蔵岩」と立て札のあるの大きな岩の根元にも石仏が並ぶ。
再び車道へ出て、地蔵峠まではそのまま舗装された車道を行く。地蔵峠には広い駐車場と簡易トイレも置いてある。ここまで自動車で上ってくれば山頂まではあっという間だ。霧のために展望はないが、展望案内には斑尾山、妙高山、火打山、焼山、高妻山、戸隠、白馬連峰が記されていた。

峠からも舗装された林道(陣馬平線)を行く。「山の家」の道標を目印に進むと、舗装された林道から右へ折れて山の家の前に出る。ここからは山道とな。樹木にかけられた名札で樹種を覚えようとしたが、芽吹き前の樹肌だけではどれも同じように見えてしまう。“三角点”という道標にしたがって進むと、山頂まではすぐだった。
どこがピークとも知れないような広い樹林帯の中に一等三角点はあった。
山名表示の標柱も何もないひっそりとした三角点で、周囲を囲んだ樹間からは、南側にわずかに山影がうかがえたが、どこの山か識別はできない。
同じ道を引き返す途中、いっとき霧が吹き去って少しだけ北の展望が得られた。飯縄山、高妻山、戸隠連峰が、びっくりするほど近くに群青色の山影をみせてくれた。
わずかに雪の残る路傍には、フキノトウが列を作って生えている。これをいくつか採りながら駐車地点へと戻った。