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 寺田小屋山(1505m

岐阜県 2013.05.06 単独 マイカー 二等三角点
コース 林道ゲート(10.20)-――登山口(11.05)―――建造物跡で休憩(11.5-12.05)寺田小屋山山頂(12.1512.20)―――登山口(12.55)―――休憩5分―――ゲート(13.35
【岐阜百山】

寺田小屋山山頂

白草山を下山、休む間もなく寺田小屋山登山口へ。一度道を尋ねただけで無事到着。何とあたりは道路の片側に1列縦車で30台以上の車列となっている。ここは白草山、寺田小屋山2山への登山口となっているせいもあるのだろうか。 

白草山は御厩野コースを登ったが、ここからの方がかなり楽だと思われる。その証拠に御厩野コースで見かけたのは一組の夫婦だけだった。 

この時間では駐車できる場所はかなり下の方になってしまった。
林道は二つに分かれていて、白草山、寺田小屋山ともにこの先はゲートで車両進入禁止、林道を歩かなくてはならない。一緒に到着した車の二組も白草山方面へ向かって行った。寺田小屋山だって岐阜百山の一つ、何人かは登っているだろう。寺田小屋山登山口まで1.7キロの表示がある。
たまたま白草山山頂で写真を撮ったもらったりした青年がいた。「えっ、こらから寺田小屋山ですか、すごいスタミナですね・・・・」とあきれ顔で言われてしまった。老けた爺さんの顔を見て信じられなかったのかもしれない。しばらく立ち話をしたあと登山口へ向かう。 

陽射しの強い林道歩き、結構勾配があって楽ではない。45分かかって登山口着。道標にしたがって登山道へ入る。ゲートから山頂までの高低差は約500m、林道だけでかなり標高を稼いでいるはずだ。

山頂付近からの御嶽山

やや重く感じる足を励ましながら登っていく。道はしっかりしているので問題はないが、苔のついた岩っぽい道がつづく。
脚が重く感じるために、つい稜線はまだか・・・と上を見上げる回数が増えてくる。
とにかく黙々と足を運ぶのみ。踏み出さなければ山頂には着かない。余計なことは考えずにただただ脚を前に出すのみ。 

周囲がだいぶ明るく感じるようになってきた。背丈に近いような笹が登山道の両側に衝立のように繁っている。稜線が近いいことを感じて力がよみがえってきた。かなりの汗をかいて稜線に立ち、ほっと一息入れる。さて山頂は右?左?間違えるのはかなわないから、よくよく確認して左へ進む。すると煉瓦のがれき、以前何かの建造物があったらしい。さらに進むとコンクリートの基礎と思われる痕跡。その先のピークと思われるところには巨大な構造物、たとえば鉄塔のようなものの土台と思われるものが残っている。

ここからの御嶽山の展望がすこぶる良い。先ほどの白草山のときより霞が晴れてきて澄明度が良くなっているせいもある。
コンクリートの土台に腰を下ろし、御嶽山を眺めながら水分を補給し、昼食のパンを食べての小休止。 

実は、この寺田小屋山は登るつもりはなく、もし何かの都合でほかの予定していた山と入れ替える事情が起きたらというこで粗調べをしてきただけ、予備知識はほとんどないに等しい状況だった。 

山頂付近の施設痕跡 山頂付近から箱岩山が見えた

さて三角点はどこにあるのだろう。周囲を探したが見つからない。木々を透かして少し先にもここと同じくらいの高さのピークが見える。もしかしてあれ?
小さなコルへ下る。ところが背丈を超すような笹が密生、雪で押し倒されていたのだろう、踏跡も定かではない。わずかの距離だが密藪を漕ぐのも一苦労だ。しばしためらたっが、えいやっ!で密藪に突っ込む。足で探ると、爪先がすうっと入るところがわかる。それが道だ。思ったより苦労なく突破してピークに立つと、そこには二等三角点の山頂が待っていた。何かの構造物として使われていた残骸らしい朽ちた柱状のものが何本かあるたけ、三角点標石以外はまったく何もない頂、まさに寂峰そのものの雰囲気。結局一人の登山者にも会うことがなかった。多くの登山者で賑わったはずのすぐ隣の白草山と比べて、なんと落差の大きいことか。
岐阜百山に選定したなら、小さくてもいいから、せめて山名を書いた柱の一本も立ててあげれば・・・と思う。 

レンガ、コンクリートの残骸を見ると、山名のように以前は寺田小屋という登山者用の小屋があったのかもしれない。
多くの人には忘却に等しい山かもしれないが、良い山へ登れたという満足感で山頂をあとにすることかできた。

 
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