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信州新町 天狗山(920m)

 
長野 2013.11.01 単独 マイカー  二等三角点
コース 林道歩きも含めて往復1時間10分(林道最高点から山頂までは20分ほど)
二等三角点の標石は見当たらず(土の中?)

“天狗山“という山は全国でいくつあるだろうか。コンサイス日本山名辞典を開いても“天狗”のつく山が69もある。このほかに未掲載のものもかなりあると推測される。今日登った旧信州新町(長野市へ合併)の天狗山も、未掲載のその他大勢の中の一座。

地図を見ても林道のような道が複雑で、車をどうアプローチして行ったらいいのかよくわからない。さらに登山道の記載もない。カーナビに天狗山付近の林道地点をセットして、とりあえず車を走らせる。長野市内から国道19号を南下、川口の交差点からさぎり荘温泉方面の道へ入る。あとはどこをどう走ったのか、カーナビのままにハンドルをきって上って行く。すれちがい困難な個所も多い。道路地図にも載っている『柳久保池』の畔を通過、対面の山は燃えるような紅葉、それが朝陽に映え、水面に投映して目を奪う美しさ。まさに錦絵を見るようだ。帰りに気づいたが、この池(池と呼ぶにはかなり大きい)の由来紹介板が立っていた。善光寺地震のときに山崩れで出来た堰止め湖とのこと。道はすべて舗装されているのがありがたい。

池からさらに狭い林道を2~3キロ走るとカーナビ画面に天狗山が入ってきた。路肩の広い場所に駐車、見回すと入り組んだ山の尾根や襞のあちこちに、戸数数軒しかないような小さな集落が点在している様子がわかる。現代人には到底住めそうも無いような山深い中での生活が想像できない。

購入したばかりの山ナビ片手に山頂へ。地図をよく見ると、山頂は二つの小ピークからなっている。東側のピークへ登り、そこから三角点のある西のピークへたどることにして、適当に藪の斜面へ入る。林道からの高低差は50m前後、東のピークに立ったが、西の三角点ピークとの間に懸崖らしいものか見える。行ってみたが通過困難ということにはなりたくない。いったん林道まで降りる。

切り開かれ山頂の一角 山頂の黄葉

駐車地点から10数分くらい、林道を上っていくと、標高最高点らしきところに木造小屋のような建物があり、山の斜面には小さな畑が見える。人家は見えないが人里が近くにあるのだろう。

さて、どこから山頂へ向かうか。山頂方向へ一筋の踏跡を見つけた。ラッキー、藪漕ぎは避けられそうだ。藪漕ぎを覚悟してきたが思い過ごしだったようだ。はっきりとした道型ではないが、さほどの苦労もなく尾根筋に乗る。下山時に方角を誤らないように特徴のある木や、ときには枯れ木を地面に刺したりして登って行くと、わけなく山頂に達することができた。木造小屋のあったところから20分もかからなかったかもしれない。

展望はないが広葉樹に囲まれて紅葉がみごとだ。山頂の一角だけ樹木が伐採され、そのあたりに三角点があった。ただし三角点を示す白杭だけで、標石は見当たらない。土に埋もれているのかもしれない。周りを少し掘ってみたが見つけることができにかった。

紅葉の写真を撮ったりしてから山頂をあとにした。帰りは踏跡らしいところを追うように下ると、931と表示された電柱のところへ降りたった。木造小屋のちょっと下方だった。


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