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榊 山=さかき(1200m)
日本で海から一番遠い地点

 
長野
2014.04.10 単独 М氏  三角点なし
コース 往復 約2時間

ネットサーフィンで登山関係のサイトを覗いていると、「日本で海から一番遠い山」という変わったキーワードにぶっつかった。そこは信州佐久市、我が家からもそう遠くないところ。

そろそろ雪も消える季節、山友のМさんと連れ立って出かけた。
小海線臼田駅北側の踏切を渡り、93号線を6~7キロ東進すると雨川砂防ダム。堰堤を右に見てしばらく進むと『日本で一番海から遠い地点』という見落としようのない道標が目につく。
路肩の広い所へ駐車。橋を渡って左手の林道へ入る。ところどころ雪が残っている。ルートには道標が設置されていて心配はない。30分ほど歩くと小さな橋を渡り、沢沿いの道を源頭へと詰めていく。ほとんど沢から離れることはない。沢芯を残雪が埋め、雪の上を歩くことが多くなってくる。うっかりすると下が空洞の雪を踏み抜いたりするが、水の流れは少量でびしょ濡れになることない。

ウグイスの透き通った鳴き声が、静寂を一層引き立てる。
あたりは芽吹き前の落葉樹林、見上げると梢の上には澄明な青空が目に沁みるようだ。ルートの勾配は緩やかで、脚への負担は軽い。
1時間ほどで『海から一番遠い地点』という立派な標識の立つ広々とした空間に出た。ここは山頂ではない。あくまで測量上の日本で海から一番遠い地点ということである。
写真を撮ったりしてから、10分ほどの稜線まで登ってみる。左右がちょっとした高みになっている。そこには境界標石とテープがいくつかあるだけ、山名表示もない。樹林を透かして見える山々は西上州の荒船山などだろうか?・・。植林による人工林となることを免れた貴重な樹林と言う雰囲気が気に入った。樹種はミズナラが主体、かなりの巨木もある。芽吹き、そして秋の紅葉もさぞ美しかろう。

初春、往復2時間の気持ちいいハイキングだった。

帰路、佐久市臼田支所に立ち寄り、「日本で一番海から遠い地点」で撮ったデジカメ写真を見せ、その地点を訪れた「認定書」をいただいた。年度が変わり、本年度の発行第1号とのことだった。

この地点の「地籍」は榊山というようだ。したがって、この山行記録も榊山として取り扱うことにした。

残雪の沢芯を詰め行てく 目的地


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