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下権現堂(897m)  上権現堂山(998m)

新潟県

2015.10.15

単独  下権現堂山 3等三角点
 上権現堂山 2等三角点
コース

戸隠神社駐車場(7.50)---4合目(8.30-8.50)---5合目(8.45)---弥三郎水(9.05)---8合目展望岩(9.20-9.25)---下権現堂山(9.35-9.50)---850m小ピーク(10.10.-10.15)---中越下山口(10.25)---上権現堂山(11.00~11.20))---中越下山口(11.50-12.00)---中越登山口(13.10)---戸隠神社駐車場(13.20)

《紅葉の写真はココをクリックしてください》

以前から気になっていた魚沼地方で人気のポピュラーの山“権現堂山”。ようやく訪れることができた。
未明5時に自宅を出る。関越道堀之内PAを出て登山口の旧広神村戸隠神社まではカーナビ任せ。この周辺には浅草岳・守門岳・未丈ケ岳・荒沢岳など名峰も数多い。それらの山々を登った当時は、道路地図帳と首っ引きで登山口を目指したものだが、今はカーナビの指示通りにハンドルを動かすだけ。自宅から2時間半で登山口となる戸隠神社前の駐車場へ到着。
 下権現山頂上

上空は秋の高い空、絶好の登山日和だ。
登山口の道標や、案内図ボードを見て7時50分出発。登山でこの時間出発というのは遅いが、行程的にはまったく問題ない。

手入れの行き届いた登山道は歩きやすい。山頂まで「合目」の表示が欠けることなく立っている。こういうのって、登山者には意外に嬉しいもの。背中から柔らかい秋の日差しを受けながら高度を稼いでいく。
樹間からときおり下権現堂山と思われるピークが覗く。やがてブナの若木樹林が目につくようになる。重量感のある巨木帯とちがって、明るい爽やかな感じがまた好ましい。

展望の目隠しとなっていた高木樹林帯を抜け出て、見透しのきく灌木帯へと変わる。山肌を染める紅葉黄葉が目に強烈に飛び込んでくる。陽射しを受けて色合いの鮮やさがいっそう際立つ。
岩の下に湧き出る水場が弥三郎水。案内図ではここまで1時間20分、実際には1時間15分。ゆっくり歩いてきたつもりだが、ほぼ案内通りで来ている。

水場からは、岩場を左から巻き上げるように登って行くと展望の岩棚に出た。ここは8合目。空には薄い雲片が少し見えるだけ、秋晴れの下に映える紅葉が目を奪う。

このあたりから、身体を染めるようなヤマウルシやカエデなどの灌木が、真っ赤な紅葉を見せるようになる。あまりの色鮮やかさに、立ち止まってはカメラのシャッターを切る。「神湯下り口」の道標をみとる間もなく下権現堂山の山頂。想像を大きく超えた大パノラマと紅葉が、気持の昂ぶりを抑えきれない。思わずぐるぐると四周を何回も見回す。いくつかの大岩が点在する広々とした山頂、視界を遮る灌木一つない。
岩にはめ込まれた展望案内板。山名を確認していくと、あるわあるわ登ったことのある名峰のオンパレードだ。

登ったことのある山岳をそのまま記せば

   ・米山・黒姫山・菱ケ岳・苗場山・上越連山(妙高山など?)・谷川連峰・金城山・巻機山
   ・八海山・中ノ岳・越後駒ケ岳・荒沢岳・会津駒ケ岳・未丈ケ岳・会津朝日岳・鋸山・弥彦山
   ・角田山・守門岳・粟ケ岳・御神楽岳・浅草岳

我ながらよく登ってきたなあ・・・・そんな感慨が湧く。

ひと休みしてから次のピーク上権現堂山へ向う。まさに展望のプロムナトードそのものの稜線歩き。背の高い樹木はなく、視界を遮らない程度の低灌木類のみ。これが赤・紅・橙・黄・薄茶・・・まさに満艦飾、色の洪水の中を行くがごとし。シャッターを切るのが忙しい。その合間には四周の山岳展望からも目を離せない。途中小ヒークを一つ越し、中越下山口を付近で登山者に合う。この方から視界の山々と名前をおしえてもらう。展望盤にはなかった尾瀬の山など、前記の山々の他にも、遠くの山がいくつか確認できるという。

次の目標上権現堂山へは高低差100m余。紅葉に気をとられているうちに到着。

下権現堂山に比べると、山頂の雰囲気は少し地味な感じ。しかし展望は相変わらず文句なし。

ここで唐松山まで足を延ばす手もあったが、往復3時間半はかかるだろう。数年前だったら、考えるまでもなく進んでいた。唐松山は明日に回し、中越下山口まで戻り、このルートで戸隠神社へと下る。このルートも、上りに使ったルート同様、よく手入れされて歩きやすい。展望はほとんど効かないが、ブナ林などの林が落ち着いた雰囲気を醸していた。中間あたりで追いついた男性と、会話を重ねながら戸隠神社へと脚を運んだ。

稜線のアップダウンも加えると高低差累計は約900m、所要5時間30分(含休憩50分)
、満足した登山だった。


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