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 笹目倉山(800m)

長野

 2016.04.10

 単独   三等三角点
コース 149号線清流園(7.20)---林道(7.45)---広場(8.10)---車道終点(7.00)---尾根上(7.30)---笹目倉山(8.40-8.50)---広場(9.15)---清流園(9.50)
笹目倉山山頂

ホームページを通し、ここ数年メール交換をしている北関東お住いのBさん。趣味の範疇を超えたロマンドール(紙粘土人形)を趣味にしていた77歳の奥様を亡くされてちょうど1年。その遺作展が日光市で開催との報に接し、日帰りで鑑賞とさせてもらいました。それはそれはみごとなものでした。

いつものことながら“転んではただでは起きない”を実践、近くにある笹目倉山へ立ち寄った。栃木百名山の一つ、登山口はいくつもあるようだが、ロマンドール展会場に一番近そうな149号線清流荘からのルートを選ぶ。

夜中3時、長野市の自宅を出発、カーナビに導かれて6時間過ぎに清流園着。とたんに激しい雨が降り出し、気勢をそがれる。しばらく様子をうかがうが止みそうもない。雨支度を整えおわるころ、空の一角が青く見てきた。止むかも・・・・。見る間にその青空が広がっていく。いざ出発と歩き始めると清流荘の2階から「ここから登るのは無理だよ、道は崩れてボロボロ、おまけに倒木が重なって歩ける状態ではない・・・とのアドバイス。「様子だけ見てすぐ戻ります」と答えてとりあえず出発。スタート早々から荒れ放題の沢状態、以前は林道だったようだ。鉄砲水の仕業か。ゴロゴロした岩の上に倒木が重なる。何とかすり抜けるようにして進む。荒れ沢は20数分で通過、林道へ出る。

アカヤシオ?

晴れ渡った空を謳歌するように、ウグイスやシジョウカラなどのさえずりがよく透る。

車も通らなくなって年月が過ぎたのだろう、雑草がかぶっている。しかし歩くには支障はない。スタート地点からの距離表示らしい杭に1000mとか1200mなどの表示が見える。

大変なのは最初の荒れ沢だけだった。あとは普通の登山コース、今は歩く人もあまりなさそうに感じるが、これなら山頂は踏めそうだ。やれやれ一安心。タチツボスミレ、ヤシオツツジ、ヤマツヅシなどがも、緑の芽吹きとともに彩を添えている。

スタートして1時間弱、林道終点の広場となる。ネットを見ると、ここは鉱山跡らしい。広場の隅に木造の鳥居が立ち、その背後が絶壁。山頂へはこの絶壁上部を右手からトラバースするが、ちょっと怖い。以前は丸太で足場が確保されていたようだが、今はそれも崩れていて役には立たない。体重が支えられるか不安を感じるような細い木につかまって慎重に通過。鎖が一本ほしいところだ。しかしこの先にはもう危険個所はない。

あとは樹林の尾根を外さないように上を目指していく。分岐など、下山で迷うそうなところには赤テープを残す。最後は少し急な登りとなって山頂へ到着。樹木に囲まれた薄暗い頂には、2基の灯台(?)そしてやや小ぶりの社殿が正面に建ち、木の幹に「栃木百名山」の私製プーレートがかけられている。ぽつんと置かれた3等三角点がわびしげだ。残念ながら展望はまったくなかった。
下山は違うルートに誘いこまれないように注意しながら慎重に下る。行程差約500m、往復2時間30分の行程だった。


下山して、ロマンドール展会場へ向かう途中、外国人が手を挙げている。ツーリングの自転車故障らしい。乗せてほしいとの頼み。街中まで同乗、日本語も立派なもので、20分ほどのおしゃべりも楽しかった。目的のロマンドール展も満足、夕刻には長野へ無事帰着。


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