山岳巡礼 hkk-1539
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富山 鉢伏山(1782m)
富山・岐阜県 |
2016.09.10 |
単独 | 三等三角点 | ||||
コース |
フロヤ谷登山口(5.35)---撤退(6.35)---登山口(6.15) |
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鉢伏山・・・富山の百山 登頂失敗 前日は飛越トンネルから寺地山を往復した後、有峰林道の小さな空き地に車を止めて車中泊。
登山道入り口はよく見ないと見落とすほどわかりにくい。覆いかぶさる腰高の草を分けると道型を確認。その様子はあまり人が入っていない証拠。 ネット情報と地形図で『急登』は承知ずみだったが、まさかの途中敗退は我ながら予想外。最初は何とか道らしきルートを拾っていったが、次第に怪しくなってくる。急登に加えて岩片がゴロゴロした足場の悪さ。その岩石もほとんどすべてが地面に密着していない浮石状態、安心して足を乗せられない。某サイトにはロープがたくさんフィックスしてあると書かれていたが、目についたのはたった2本、それも命を預けるのにためらいを感じさせるほど古びたもの。体を確保するための助けになる木々も少ない。前途多難を予感。 登るほどにますますルートも怪しくかつ勾配も増していく。この急登なら、ジグザグにルートを拓くのが普通。ところが道らしき?ものは直登。浮石に乗って転倒したら急斜面転落は必至。怖い。そう思ったときだ、次に足を乗せた岩片がグラッと動いた。とたん、それが誘因となったのか突然人の頭くらいの石が転がり始め、ものすごい勢いで急斜面を転がり落ちていった。もし下に誰かいたら・・・肝を冷やす。どこかで止まったとは思うが大きな音とともに視界から消えていった。 古びたロープが2本あったあたりは曲りなりにも登山道だと思われるが、それ以降は登山道の形跡もあいまい。前方に見える尾根はますます急峻に見えてくる。すでに汗びっしょり。事故を起こしたら非難の的となるは必定、1時間近く慎重に這うようにして登ったところで退却を決意。 退却などめったなことでは考えないのに、今回は意外に潔く決心。目前の急登さえ登り切れば、あとはルンルンの尾根歩きになったはず。それを思えば残念だが、あの落石の様を思うと山頂まで登れなかった悔しさより、無事を喜ぶべき。この山は、登山と言うより登攀の感じ、写真1枚撮る余裕もなし。そしてリベンジする気もなし。 追記・・・鉢伏山を富山の百山に選定、ネットに公開した富山山岳連盟は、鉢伏山の登山道状況を再度掌握の上、現状を公表するよう希望します。もし一般登山者対象の山として訪れたハイカーに人身事故等が発生したら取り返しがつきません。
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