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佐久 熊倉峰=くまくらほう(1234m)

長野県 2005.12.26 単独 マイカー 熊倉峰 三等三角点
コース 内山トンネル東口付近(8.55)−−−内山峠(9.25)−−−熊倉峰(9.55-10.00)−−−内山峠−−−内山トンネル東口付近(10.40)
新雪を行く

冬の眠りについた静寂な山へ2005年の登リ納め。

記録的な寒波で大変な年の暮れになってしまった。登り納めは比較的雪の少ないと思われる佐久地方の熊倉峰に白羽の矢を立てた。荒船山と隣接する群馬県境に位置していて、内山峠まで車で行くと30分もかからないで山頂に達することができる小さな山である。

佐久市中込から254号線を下仁田方面へ向かう。積雪がありハンドルを握る手も慎重になる。
内山トンネルに入る手前で、右手に分かれる道がある。冬季はゲートが閉鎖されていると思ったが、意外にも開放されて通ったばかりのタイヤの跡もあった。工事関係の車だろうか。ここから歩く予定にしていたので、分岐に車を置いて歩きはじめる。
標高900メートル、気温は氷点10度前後と思われるが厚着をしてきたてせいか思ったほど寒さを感じない。路面には昨夜の新雪が5センチほど積もっている。コンクリートの舗装道も雪に覆われればそりなりに楽しく歩くことができる。コガラだろうか、姿は見えないがこの寒さの中、意外に元気な鳴き声が耳に入る。雪の下はガチガチの氷、ときどき滑って転びそうになる。

ちようど30分で内山峠へ着く。道標は南へ荒船山、北への道が熊倉峰から内山牧場を指している。広い駐車場も用意されている。
道標にしたがって熊倉峰への登山道へ入る。モミの植林帯の中を登って行く。モミの人工林は珍しい。見るのは初めてかもしれない。クリスマスツリーに使うような小さなものではなく、大きく成長している。雪はあるが気になるほど深いものではない。良く整備された登山道は雪に隠れていても明瞭でコースを外すことなく安心して歩ける。ひとしきり登るとモミの林が終って尾根へ登りつく。

尾根は落葉樹林の道となり、霧氷に美しく飾られた木々の隙間から荒船山の艫岩を垣間見たりして、緩やかに登って行く。樹木はミズナラだろうか、かなりの大木も目につく。雪は徐々に深くなってきた。降ったままの無垢の雪には動物の足跡さえ見えない。ときには膝近くまで沈むが、内山峠からゆっくり歩いて30分弱で熊倉峰山頂に到着した。
ミズナラに囲まれた白と灰色のモノトーンの山頂には物音一つない。樹間から荒船山方面など垣間見られるだけだった。最高点付近の雪を、足で蹴払いながら三等三角点を探したが見つけることができなかった。

登り納めにしては小さ過ぎる山だったが、寒さの中を新雪を踏んでのひととき、これで本年登山の締めくくりとした。

1234mという高さに記憶があり、私の登った山を調べてみたら二つありました。
岐阜県の貝月山と、福島県の志津倉山です。
 
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