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大明神岳=だいみょうじんだけ(1232m)〜天狗山=てんぐやま(1122m)

長野県 2006.01.29 単独 マイカー 大明神岳 三等三角点
コース 大明神岳・天狗山のコル(7.15)−−−大明神岳(7.55-8.00)−−−大明神岳・天狗山のコル(8.25)−−−天狗山(8.50)−−−大明神岳・天狗山のコル(9.15)
大明神岳三等三角点

上田市塩田平の西方に沓掛温泉という古くからの鄙びた温泉があり、その近くに大明神岳と天狗山がある。

日本列島が高気圧に覆われた好天、その分朝の冷え込みが厳しい。
上田市からR153号線を西進、青木村で県道12号線鹿教湯温泉方面へ分岐する。沓掛温泉付近を過ぎ、12号線を道なりに進むと路面が圧雪、凍結状態とな。別所温泉からの道が左から合流する(この道は冬季閉鎖)。少し先で沢山林道が左から合流、そのすぐ先に右折する林道がある。入口には『水源かん養保安林』の目立つ看板がある。
この林道は冬季通行不能と推測して、ここから歩くつもりだったが閉鎖されていない。そのまま林道へ進入する。轍の間は雪が盛り上がり、車体の腹を擦り付けるようにしてのろのろと走らせる。対向車があったらお手上げだ。

赤松の大樹と『西内国有林』という看板があり、ここが大明神岳と天狗山の鞍部にあたる。『里山歩き かけゆウォーキング』の古い表示もある。
路肩の広がりに駐車して出発。冷凍庫に入ったように寒い。マイナス10度を大きく下回っていそうだ。
鞍部からは南へ向かうルートが二本見える。平坦に延びている道と、支尾根につけられた細い踏跡。支尾根を登って行く道をとる。
天狗山の石祠
雪が道を隠しているが尾根をたどればいいので迷う心配はないし、コースもおおよそ見当がつく。人の足跡は皆無だが鹿やタヌキの足跡がコースを教えている。
昔植林したカラマツが放置されて、そこに落葉樹が割りみ成長、今は混成林に変わっている。
勾配はかなり急だ。せいぜい数センチから10センチほどの雪だが滑って足を取られる。雪が浅いのでキックステップが効かない。6本爪軽アイゼンは持参したが、着けるのが面倒で木につかまったりしてそのまま登りきる。
雪が少し深くなってきて三等三角点の山頂に到着。反対側からも登山道が上がってきたいた。山頂は落葉樹やカラマツに囲まれているが、樹間を透かすようにして垣間見える山々を確認する。
東には浅間山から烏帽子、四阿山など。北には高妻山、戸隠、頸城、白馬方面。西方に美ケ原などを眺めることができたが、葉の茂る季節には展望は皆無だろう。
帰りはアイゼンを着けていったん鞍部まで戻った。

次は天狗山へ向かう。
林道を50メートルほど北へ進み、右手の支尾根へ取り付く。付近一帯はマツタケ山でその季節には入ることができない。なぜか鹿やタヌキの足跡がやたらと多い。
しばらく緩やかな勾配のあと、急な登りとなる。先ほどの大明神岳とちがい、南向き斜面のために行程の半分ほどは雪はなかった。急登はたいした距離ではない。浅間山方面を樹間に見ながら登りきり、小さなピークに立つ。
いったん下ってからもう一つ小さなコブを越える。高妻山、頸城方面の山が見えるようになる。雪の道をひと登りすると天狗山山頂で、樹木に囲まれて大きな石祠が一基ある。大明神岳より110メートル低く三角点もないが、この天狗山の方が地元民に親しまれ来た山という感じがする。

やはり樹間を透かしての眺望か得られなかったが、大明神岳と同じような眺めだった。ただ美ケ原方面の眺めは天狗山が優れていた。

登った2座とも、訪れるハイカーは滅多にないような寂しい山で、この日も人の足跡は一つして目に触れずじまいだった。
 
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