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東信地方
摺鉢山(881m)〜三ツ頭山(922m)

長野県 2006.02.27 単独 マイカー 摺鉢山  四等三角点
コース 小網林道入口(10.10)−−−林道終点・鞍部(11.00)−−−摺鉢山(11.25-11.30)−−−林道終点・鞍部(11.45)−−−三ツ頭山(12.10-12.20)−−−林道終点・鞍部(12.35)−−−小網林道入口(13.10)
摺鉢山山頂スケッチ
道路マップを見ていたら坂城町の西方に『摺鉢山』というのが目に入った。そのすぐ東側には『三ツ頭山』というのもある。国土地理院の地図を調べると、摺鉢山は四等三角点、三ツ頭山は標高点となっている。ただし登山道の記載はない。

いい山を見つけたと、地図を眺めながらコースを考える。千曲川沿いの小網から登るのがわかりやすそうだ。
坂城ICから国道19号線へ入り、上田市方面へ向かう。鼠橋通りの信号を右折、千曲川にかかる橋を渡って突き当たりを右折、小網洞門を抜けるとすぐ左手に小網林道入口がある。入口付近に小網公民館があるのでここへ駐車させてもらうのがいい。

小網林道はゲートで閉鎖されているので車は進入できない。ゲートを抜けて長い林道歩きとなる。日蔭には雪が凍結している。
舗装からダートに変わるあたりにまたゲートが通せんぼしている。ここから小さくカーブを何回も繰り返して、ややきつくなってきたた林道を上がって行く。靴が隠れるほどの雪が残っている。採石採土でも行った跡なのか、摺鉢状の大きな掘削地形となっているふちを登り切ると摺鉢山と三ツ頭山の鞍部で、林道はここが終点になっていた。鞍部はやや小広い枯れ草の平坦地で、まず西側の摺鉢山を目指す。

薮尾根に取り付くとすぐに明瞭な踏跡が現れた。小さなコブを一つ越えて小さなコルへ下る。しばらくなだらかな尾根道を行くが、山頂手前は踏跡もわかりにくく、勾配も厳しい。こんな山でも登る人がいるらしく、目印のビニール紐がつけられている。急勾配を潅木につかまりながら登り切ると摺鉢山の山頂となる。
山頂標識もなく寒々とした空間に四等三角点の標石があるだけで、実にさっぱりとしている。まさに里山、裏山の雰囲気だ。樹木に囲まれて展望もない。踏跡は室賀峠方面へ向けてさらに延びていたので、室賀峠からならもっと簡単に登れそうだ。
カメラを忘れてきたので、メモの裏に簡単にスケッチしてから林道終点の鞍部へ戻った。

引きつづき鞍部東方の三ツ頭山へ向かう。こちらの方が40メートルほど標高が高い。
尾根上にははっきりとした踏跡がある。勾配もなだらかで歩きいい。すぐに841メートルの標高点となり、これを越えると林道へ飛び出す。林道を横断してそのまま尾根へ取り付けないので(がけ状になっている)凍結した林道を左へ50メートルほど進んでから尾根へ取り付くようになる。
尾根に乗ってしまえはあとは迷うことなく尾根通しに登って行けばいい。靴が雪に埋まって、隙間から雪が入ってくるが、どうせたいした距離ではない、スパッツをつけるのも面倒でそのまま登って行くと、幅2メートルもありそうな広い道に合流してすぐに922メートル標高点の三ツ頭山ピークだった。何の標識もなく赤テープが木に巻きついているだけだった。樹林の中で展望も三角点もない至極平凡なピークだが、道路地図や国地院の地図に山名が載っているということは、それなりに地元では目立ち愛されてきた『おらが山』ということかもしれない。
広い道が先へ延びていたのでそのまま50メートルほど進むと明るい切り開きとなり展望が開けた。
正面に東信の烏帽子岳、その右方はるかに西上州の山々が藍色に横たわっているのが見えた。

北風が強く寒い日だったが、3時間ほどの行程にほどよい汗をかいて同じ道を駐車地点へと引き返した。


標高は低くても、地図に登山道も載っていないような静かな山を、ルートファインディングしながら歩く楽しみがわかるようになってきました。
 
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