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伊那谷の山 兀岳=はげだけ(1636m)

長野県 2006.09.30 単独 マイカー 地図 兀岳北東 兀岳 三等三角点
コース 大平峠(5.40)---兀岳(6.25-6.30)---大平峠(7.05)
兀岳三等三角点
アプローチは飯田市街から大平街道(県道8号線)を大平宿方面へ。飯田峠から大平宿を過ぎ、トンネルを抜けたところが木曽峠(大平峠)で、ここが兀岳の登山口になっている。トイレや小さな広場、水場もある。

前夜は峠の広場に車を止めて車中泊。明るくなるのを待って道標にしたがい出発する。夜が明けきっていない樹林は薄暗さがまだ残り、その辺から熊が出てきそうな不気味な雰囲気がただよう。威勢よく鈴を鳴らし、湿っぽい道を少しだけ登ると、すぐに歩きやすくなってきた。ブナやミズナラの大木もあって、里に近い山にしては自然林の良さが失われていないのは嬉しい。

いくらか眠気も残っている体には、ややきつい勾配に感じるが、ひと登りすると緩んで左方向に向きを変える。あとは展望のない樹林の中、なだらかに進むと『山清路』というプレートが木の幹に取り付けられているのが見える。この先から少し笹薮が覆って歩きにくくなってきた。顔まで届くほどの背丈で、手やストックで左右に払いながら歩くところも出てくる。しかし道型はしっかりしているのでコースの不安はまったくない。

ダケカンバの若木がひとかたまり目に付くところで正面に見えてきたのが兀岳のようだ。笹を分けたりして登って行くと小さなヒノキ林を通過、そのあと深い笹を漕ぐと山頂だった。
山名標識には兀岳でなく『禿岳』と書かれていた。国土地理院の地図は『兀岳』、どちらが正しいのか。
巻機山の隣の割引岳は、地元では『われめき岳』と呼んでいたのを、測量した役人が聞き違えて『割引岳』と記入してしまったという話もある(深田久弥の日本百名山より)

天気が良いと中央アルプスから岐阜の山々が望めるのだろうが、遠景はかすんでいて判然としない。南木曽岳だけは明瞭だが、摺古木山から安平路山方面は遠くかすんでどれがどれとも区別がつかなかった。

昨日とは様変わりに今日は足が快調に動き、往復2時間弱を見込んでいたのが、1時間25分で下山することができた。このあと南沢山へ登るために清内路村へと向かった。