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大洞山=おおぼらさん(1316m)

長野県 2007.02.07 単独 マイカー 地図 信濃西条北西 大洞山 三等三角点
コース 会吉集落(7.30)---林道終点(7.55)---稜線(8.20)---大洞山(8.30-8.35)---林道終点(9.00)---会吉集落(9.15)
]無残に傷められた三角点

大洞山という名前の山は数多くある。コンサイス日本山名辞典を見ただけでも8座ある。掲載されていないがこれ以外に私の登った大洞山が三つある。今回登った大洞山も掲載されていない無名に近い山である。

旧本城村と四賀村の境界にある。地図には登山道が記載されていない。
一昨年秋、一人で登りにきたことがあった。そのときはマツタケシーズンで入山できずに途中で引き返した。真冬ならマツタケドロボーと間違われることなく安心して歩くことがでると思ってこの時期を選んで訪れた。

上田市から国道143号線で青木村経由青木峠へと進む。路面にはところどころ雪が見えるだけだ。峠のトンネルを抜け、さらにその先の会吉トンネルを抜けて下って行くと、戸数3、4軒の小集落上会吉となる。民家のすぐ先にあるチェーン脱着場所に車を止めて出発する。

いちばん上の民家のところまで戻ると山側に『反射板』という黄色い標識があり、ここから林道が延びている。林道とは別に尾根道のような踏跡も見えるが左手の林道の方を選ぶ。
この前追い返された地点を過ぎてさらに林道を進むと、しだいに雪を踏むようになる。25分で林道終点となる。林道は狭く無雪期でも車での乗り入れは進められない。

林道終点から山道となる。この道は山頂付近にある電波反射板の保守巡視路になっていて、ところどころに巡視路の黄色い標識が立っている。しっかりした道ではないが、気をつけて歩けば道をそらす心配はない。ときおり落ち葉に惑わされてコース確認のために立ち止まることもある。
急勾配をジグザグに登りつめると稜線となる。北風が冷たい。ここまでほとんど雪が見えなかったが、稜線は山頂まで雪の上を歩くことになる。このような人知れない無名の山へ登山者の足跡が一人分残されている。かなり古いものだ。緩やかな稜線を西へ進むと、すぐに電波反射板が二基立つ小ピークで、山頂はその先小さなコルを挟んで一投足のところにあった。

カラマツに囲まれた山頂で展望はない。天気がいいと樹間から北ア方面が展望できるのかもしれない。雪の上に頭を出した三角点標石はあまりにも無残に欠け落ちていた。こんなにひどい標石も珍しい。ハイカーが訪れる山でもないし、どうしてこんなに傷められたのか不思議だ。

長居をするような山頂でもなく、すぐに来た道を引き返した。