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木曽殿城山=きそどのじょう(1116m)

長野県 2007.05.28 単独 マイカー 地図 塩島南東 三等三角点
コース 駐車地点(6.15)---ルートまちがいでロス15分・・・木曽殿城山(7.20-7.25)---山菜とりをしながら下山---駐車地点(8.15)
国地院の地図には山名は載っていない。1115.7メートルという三角点表記があるだけの、言ってみれば名もない山である。

木曽殿城山山頂
長野市内から国道406号線を白馬村方面へ向かう。今は長野市に合併した旧鬼無里村へ入り、村内唯一の信号機のあるT字交差点を左折、道の駅(旅の駅)前を通過すると右手に木曽殿城山への道標がある。ここで右へ分岐して松原の集落へ入り、道なり進むと小さな四つ辻があって、正面数十メール先に神社の鳥居が見える。ここを左折、すぐに今度は右折して坂道を上がって行くとキノコ栽培所があり、ここに3台分ほどの駐車可能な空き地があるのでここに車を止める。
この先の登山口まで何とか車が入れるが、脱輪が心配されるような細道で、進入しない方が無難だ。

キノコ栽培場のところから林道を歩きはじめる。数分で登山口だが、木の幹に取り付けられた道標は葉の陰になっていてよほど注意しないと見落とす。ここまで車で入っても2、3台は駐車できる。さらに林道状の道が続いていたので、そのまま轍の残る道を進む。やがて道が怪しくなり、しまいには消えてしまった。その先登山道らしいものを探したが見つからない。

いったん登山口へ戻ることにする。
すると葉に隠れた登山口表示のところからほんの30メートルほど轍の道を進んだ左手に道標が立っていた。さっきはそれにまったく気づかずに通り過ぎてしまった。石垣のところから山道へと入る。茂った草の露でズボンの裾が濡れる。先が案じられるような丈の高い雑草の道は、それほど長くはなく、やがてふわふわとした落ち葉の歩きいい道となる。

2万5千図を見ると、ルートはピークから南南東に延びる尾根を、869メートル標高点、970メートル標高点付近を通って山頂へとつけられているようだ。
終始樹林の中で展望はまったくない。山頂までの標高差は350メートルほどだろうか、迷うようなところもなく、坦々と足を運んで新緑の雑木林になると、小鳥の囀りが気持ちよく耳に届く。登山道沿いには採りごろのワラビがふんだんに生えている。帰りに少し採って行こうなどと考えている間に気がつくともう山頂だった。
山頂も雑木や何本かの杉に囲まれていて展望はない。迷いこんできたようなレンゲツツジがたった一株だけ橙色の花で飾っていた。近くから山鳩の声が長閑に聞こえてくる。

三等三角点を確認したあと、山頂一面に頭をもたげているワラビを採取、たちまち両手で握りきれないほどの量になってしまった。
下山途中でも、いかにも美味しそうな山蕗の群生があっちこっちに目に付き、これも二にぎリほど採ったりしながら下って行った。