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妙高 神奈山=かんなさん(1909m)

新潟県 2007.08.19 単独 マイカー 地図 赤倉南西 神奈山 三等三角点
コース 関温泉駐車場(5.05)---展望台(5.30)---スキーリフト終点(5.40)---大ブナ林表示(6.15)---八方睨(6.45)---神奈山(7.15-7.35)---八方睨(8.00)---スキーリフト終点(8.45)---関温泉駐車場(9.15)
神奈山山頂と左の山は妙高山

神奈山は妙高外輪山の一つ、関温泉からの往復コースで歩いてきた。
山頂までの標高差は1000メートル、暑さの盛りを歩くのは敵わないので、早朝登山で登ってしまうことにする。

関温泉街入口の駐車場の車を止める。
5時5分出発。温泉街を通り抜けると右手に駐車可能な広場があり、展望台への道標が立っている。単独の中年男性が出発するところだった。クマが怖い近ごろの登山では、他に登山者があるのは心強い。
スキーゲレンデ整備用の車道を上がって行く。緑があざやな妙高山が高々と見える。この道は鎖で閉鎖されている。スキーシーズンのみ営業のレストランの先で大きく左へ折れて、青草に覆われたゲレンデを行く。25分でリフト降り場となり、ここが展望台となっている。

車道はここまで、この先は茅など背の高い草の茂った道となる。朝露でズボンはたちまちびしょ濡れ。ゲレンデ最上部のリフト終点に『関温泉口』の道標が立っている。ここが登山口ということだろう。ここまでで標高は300メートルほどの稼ぎ。

コースは樹林へと入る。草露から開放されて歩きよくなった。このコースは歩く人が少ないと聞いていたが、意外にしっかりしていて不安はまったく感じない。しかし樹林が途切れたところは相変らずの草露で、ズボンの乾く間がない。

スタートして1時間10分、『大ブナ林』の表示が見える。勾配が少し急になってきたような気がする。ブナを目にしながら高度を稼いで行く。登山道を覆う草や潅木で歩きにくくなってくる。地面が見えずに足探りで進む箇所もあり、体力消耗も何割か増えてくる。ダケカンバが目立つようになり、亜高山帯の雰囲気が次第に濃くなってきた。

ほとんど展望のなかった視界が少し開けて八方睨の道標の立つ小コルとなる。標高1660メートルと表示されている。行程の3分の一という感じだ。ここまで1時間40分、思ったより早かった。
ここから岩っぽい突起を越えていく。鎖があったりするがたいしたことはない。ただ登山道の状態が悪くなり歩きにくい。笹や草が道を完全に覆い、足元はほとんど見えない箇所も多くなった。軽く足を置いて様子を見てから体重をかける。
道型の隠れたところで足を踏み外し、笹薮の斜面へ頭から滑り落ちてしまった。3メートルほどだが、笹につかまって這い上がるのに一苦労する。
滑ったり転倒したときの用心に、笹につかまり体重を確保して登っていく。ズボンはもちろん、靴の中も水でぐちゃぐちゃ、足を運ぶごとに靴の中で水が「ギュッギュッ」ときしむように音をあげている。

幹の白さが目をひく大きなダケカンバが、抜きん出るように何本も立っている。その先には妙高山が美くい姿を見せている。ミヤマアキノキリンソウやツリガネニンジンなどの花を目にしながら、小さな切り拓きの小ピークに出ると、そこに『神奈山』の道標が立っていた。八方睨から1時間近くかかると思っていたのに、歩きにくい道をわずか30分で来てしまった。
高低差1000メートルを2時間10分、この歳としてはまずまずというところだろうか。

三等三角点があるはずと思って探してみたが、見つからない。少し外れた周囲の草木の中にあるのだろう。
山頂からは妙高山の頭が見えるのみ、東西に細長い山頂の西端付近まで、さらに2、3分進んでみると少し展望が開けて、妙高が手に取るように望めた。外輪山の先には火打山も円形の姿を見せていた。

20分ほどの滞頂で同じ道を下山にかかる。草露はまだ乾かず、相変らずびしょぬれ状態、八方睨を過ぎてさらに下って行くと、関温泉を出発しようとしていた男性が登ってくるのに出会った。

下山後関温泉で入浴、汗を流してから帰宅した。