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翁倉山=おきなくら(532m)

宮城県 2007.08.24 単独 マイカー 地図 折立南西 翁倉山 二等三角点
コース 登山道入口付近(6.20)---林道終点(6.35-6.45)---尾根上(7.40)---翁倉山(8.00-8.10)---駐車場所(9.15)
翁倉山山頂

≪日本の山1000≫

早朝に硯上山を登ったあと、引きつづいて翁倉山へと移動。雄勝町から北上川を渡り、県道64号線を津山町方面へ向かうと、翁倉山の小さな看板が目についた。集落の中の細い道を進むとすぐに林道に変わる。轍の間に夏草の茂るのを目にしてマイカー進入をあきらめる。最後の民家のあたりに空き地を見つけて車を停める。ここまで硯上山駐車場から30分余で移動できた。

標高500メートルを少し超えるだけの低山、散歩気分のつもりだった。
この山を知らしめているのは特別天然記念物イヌワシが営巣しているということによる。
夏草の茂る道を約15分で林道終点となる。小さなスリ傷覚悟ならここまで車で入れるし、駐車スペースもある。

さて付近を見回しても道標らしきものは見当たらない。少し先には大きな堰堤がさえぎっいる。左の尾根に取り付くか、あるいは右の尾根か。そこへ林業作業員の軽トラがきた。コースを尋ねてみたがわからないらしい。あたりの様子を探りながら、地図を再確認すると左の尾根にコースがありそうだ。堰堤直前で左の急斜面を這い登ると立派な道があった。(ちょっとわかりにくいが、駐車スペースのすぐ先で斜め左へ上っていく道があり、それがこの立派な道である)しばらく進むと左手に分岐する道があり、ここには小さな道標がある。コース中これが唯一の道標だった。

これでよし、このままいい道が山頂までつづいているものと思ったが、それは早合点だった。
ホトトギスやギホシの花を見たり、右手に見えるピークが翁倉山だろうかと推量しながら、何の問題もなくしっかりした道をたどる。やがて勾配が急になってくるとすぐに尾根上に登り着く。ここで右手直角に折れて尾根通しの登りとなる。
道型を見失うことはないが、登山道には草や潅木がせりだして歩きにくい。これまでとは様変わりだ。ただの草木ならいいが、トゲのある藪には閉口させられる。素手で避けるのは痛い。体で押し開くようにして進む。ほとんど人は歩いていないようだ。イヌワシ保護の目的で意図的にコースの手入れをせずに放置しているのかもしれない。こんなはずではなかったという感じでヤブを押しながら20分、山頂に着いてやれやれという気分だった。

山頂は茅など背丈のある雑草が生い茂り、いかにも荒れるがままという体だ。石祠が2基、石碑が一つ、それに木の幹に手製の山名プレートが掲げられている。二等三角点は土に埋もれ、かろうじて頭だけを土の上にのぞかせていた。ほとんど展望はなく、樹間からわずかに海がきらきらと輝いているのが見えるだけだった。

500メートルの里山にしてはけっこう疲れる登りだった。
無事山頂を踏めたことに満足して山頂をあとにする。手こずったトゲの潅木も、下りはそれほど気にならなかった。

このあと仙台市郊外の七ツ森へと向かった。
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