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兜岩山(1368m)御岳山(≒1350m) 

長野県 2009.12.08 単独  マイカー 地図 荒船山 三等三角点
荒船不動下の駐車場(7.30)---星尾峠(8.02-8.05)---御岳山(8.30)---田口分岐(9.00)---兜岩山(9.10-9.15)---途中道を間違えて10分のロス)---御岳山分岐(9.55)---星尾峠(10.12-10.15)---(10.35)
御岳山(左)と兜岩山(右)

佐久市内から国道254号線を内山峠方面へ向けて車を走らせる。内山大橋手前の袂を右折して細い道を下っていくと、舘ケ沢集落を抜けて荒船不動下の駐車場となる。

今朝は冷え込んだ。長野市での気温はマイナス4度、山はさぞ寒かろう。
駐車場から2分ほど上がっていくと不動様の境内となる。人影もなく寒々としている。登山の無事を願って手を合わせ、登山道へ入る。沢を渡って星尾峠への緩やかな上り勾配の道を行く。路面は凍りつき、霜柱が寒さをことさらに強調している。

谷間の寒い山道を30分、星尾峠に着く。峠の反対側は、冬陽がこぼれているものの北風が強い。荒船山へのコースと分かれて兜岩山への尾根コースに入る。
峠から兜岩山へ高低差はたったの100メートルほどしかない。まさに楽々の鼻歌コースと思いたいところが、歩いてみるとそれほど楽ではなかった。

それにしても北風の何と冷たく寒いことか。耳が痛い。マイナス10度近いのではないか。たまりかねて風よけにレインウエアの上着を着る。フードもかぶる。コースの尾根は落葉した雑木林の道、木の間越しに岩船山の艫岩などが見える。
小さなアッブダウンを重ねて御岳山への分岐、取りあえず立ち寄って行くことにする。この山は国地院の地形図を見ても山名、標高とも載っていない。
分岐から踏跡を下ってから登り返す。コルからの登りは小さな岩場の通過となるが、鎖などはない。慎重に足場を確保してひと登りすると御岳山の山頂、不動菩薩だろうか像と御岳山の表示がある。雪化粧した浅間山、そして目の前には荒船山が見える。遥か彼方には北アルプスの銀嶺もうかがえる。

分岐に戻り兜岩山へ向かう。西側にこんもりとした高みが見える。兜岩山だろうか。しかし兜の名前を連想させるような姿には見えない。
にょきにょきと尖った岩峰を突き出したローソク岩を目の当たりにして進む。規模は比較にならないが、20年前に登った利尻山からみたローソク岩を思い出した。
相変わらず寒さは厳しいが天気は上々、澄んだ青空が上空いっばいに広がっている。
ローソク岩の基部を巻くようにして通過すると、コースはトラバース気味に西方向へと向きを変え、再び稜線へと上がっていく。
冬木立の気持ちいい落ち葉の道には薄く雪がかぶっいる。霜に覆われた落ち葉に日差しがそそいでキラキラと輝いている。

浅間山

やがて道が二分する。さてどっち?多分右手に見えたていたのが兜岩山だろう。ということは右手、両側笹に挟まれた道を進む。出来たてホヤホヤという感じの、階段状の桟敷橋を渡り、分岐から10分ほどで山頂だった。雑木に囲まれた山頂に三等三角点の標石、それにコナラの幹に兜岩山の私製プレートが一つあるだけ、ずいぶん地味な佇まいだ。

展望のないことにややがっかりして山頂をあとにする。
稜線からトラバースに入るところで間違えて直進、岩峰の基部につきあたってしまった。そのまま何とかコースに合流できないかと思ったが無理は禁物、諦めて戻ることにする。10分ほどのロスだった。

簡単に立てる岩峰の一つに上がってみた。すると素晴らしい展望、浅間山の何とたおやかな姿、雨裂の縞模様も鮮やかなその雪化粧した姿は、一幅の絵画、そして北アルプスは長大な銀嶺をみごとに連ねていた。この眺めをもって本日の登山の満足度は十分だった。
星尾峠まで戻り、同じ道を荒船不動へと下った。


(帰宅してネットで兜岩山を調べてみると、山頂からわずか行ったところに好展望地があるということでした)