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関東百山 南月山=みなみがっさん(1776m)黒尾谷岳(1589m)
頂年月日 1995.10.09 天候 曇り 同行者 単独行 マイカー利用 三角点不明
那須温泉神社(6.25)−−−スキー場分岐(7.25)−−−牛ケ首(8.50-8.55)−−−南月山(9.25-9.35)−−−黒尾谷岳(10.15)−−−別荘地で迷う−−−温泉神社(12.40)

南月山山頂
紅葉期待で那須連峰南月山へ出かけた。

温泉神社前の駐車場に車を止めて出発。好天の予報にはどうやら裏切られたようだ。でも雨の心配だけはない。
黒尾谷温泉方面への車道をしばらく歩いてから、近道らしい技道を見つけて登って行くと、うまい具合に遊歩道のような登山道に合流した。潅木の中をひと登りすると、道は水平道となって左方ヘトラバース気味に曲がって行く。
那須岳ロープウェイを利用すればわけないが、観光客ではあるまいし、山歩きを趣味とする者としてそんな味気ないことはできない。また肝心の紅葉見物にもならない。やはりこの足で歩くのがいい。          
紅葉にはかなり早かったが、それでも全体の雰囲気は秋の山である。

樹林帯を抜け出ると冷たい風がまともに吹きつけてきた。硫黄臭が鼻をつく。那須岳山頂は強風に煽られた噴煙に見え隠れ状態だ。山頂付近は風衝帯だと聞いている。
ロープウェイが運転を始めたようだ。山頂駅方面からの人の姿が目立ちはじめた。
那須岳肩にあたる牛首は、まさに北風の通り道だった。寒くてじっ としていられない。那須岳登頂はやめて南月山へと足を向けた。
南月山まではほとんど平坦な尾根道で、左下には紅葉した盆地が俯瞰される。何人かのハイカーが休んでいるのが見える。盆地の底はきっと風もなく紅葉を眺めながら、いい休憩場所なのだろう。
遠望する山々は足尾山塊と思われるが、山名を指呼することができない。

登り着いた南月山のピークも強い北風が通りぬけていた。南月山神社と彫られた標石と石祠がある。
那須岳を1枚スケッチしただけで、黒尾谷岳へ向かっ た。黒尾谷岳への道は、笹の刈り払いが済んだばかりで歩きいい道だった。南月山から急坂をぐんぐん下って行く。下り切ったコルから登り返すと黒尾谷岳のピーク、しかし樹林に囲まれて展望もなく、ピークという実感のない山頂だった。

黒尾谷岳からは見違えるようないい道となって、足にまかせて駆け下る。時間的にも予定より早かったので、この後もう一つ大白森山でも立ち寄ってから帰ろうと思い、さらに足を速めてとばした。しかし別荘地まで下ってからがいけなかった。迷路のように複雑に入り組んだ別荘地の中を、メインストリートだけをたどったのが失敗で、とんでもない方角違いのところへ出てしまった。広大な別荘地の中、網の目のような道を、あっちへ迷いこっちへ迷い して、自動車を止めてある温泉神社まで3〜4倍も時間がかかってしまった。

結局大白森山は諦めて、北温泉へ入浴して行くことにした。まるでプー ルのような大きな露天風呂で、ゆっくりと湯に浸かってから帰途についた。


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