kanto-010 「山岳巡礼」のトップへ戻る 関東百山・関東百名山一覧表へ戻る
登頂年月 1995.11.18 | 天候 快晴 | 妻同行 | マイカー | 3等三角点(東岳) | |||
東京(4.30)===花園IC===坂本バス停付近(7.10)−−−民宿登人(7.25)−−−股峠(8.(10)−−−二子山東峰岳−−−股峠(8.40)−−−二子山西岳(9.40)−−−休憩(10.00-10.45)−−−車道−−−登人(11.45)−−−坂本バス停付近(11.55) | |||||||
関越道花園ICから吉田町を経由、299号線を志賀坂峠方面へ向い、小鹿野町最奥、志賀坂峠手前の坂本集落で自動車を止めた。 集落の背後には戦艦のような岩の塊が見える。えっ、あれが二子山、あんな岩山を妻が歩けるだろうか。体がぴりっと締まる。 雲ひとつないすばらしい快晴。バス停から民家の脇を抜けて登山開始。杉林の中を10分ほど登ると、志賀坂峠への国道へ出る。民宿『登人』の先で、国道から右へ分岐する林道入口に、二子山への道標がある。駐車スペースやトイレもあり、自動車はここへ止めてもよかった。 林道へ入るとすぐ、左側に登山道入口がある。植林の中の薄暗い小さな沢沿いを登って行く。明るい雑木林に変わるとほっとする。坂本から1時間ほどで二子山東岳と西岳の鞍部“股峠”へ着く。陽の届かぬ峠は冷たい風が吹き抜け寒々しい。 峠へ妻を残して二子山東岳を往復。ざれた急坂を登り、左ヘトラバー スすると岩場の登りになる。踏み跡を拾って狭い岩稜を伝うと、 足場の悪い垂壁状の登りにちょっと緊張する場面もある。あとの岩場は比較的楽に歩いて東岳のピークへ立った。股峠から数分と思ったのに、20分近くもかかった。 周囲遮るもののない展望台で、目前には西岳の険しい岩峰が見える。南側には恐竜の背のような両神山が聳える。 峠まで戻り、次は二子山本峰の西岳へ向かう。岩稜の稜線コースは上級者向きになっていて、巻き道の一般コースをとった。最初は潅木の中の普通の登山道で、どうということはないが、そのうち道の入り組んだ胸を突く急登となって、様子が一変してきた。 ルートはこのまま岩峰のてっペんを目指しているようだ。あの岩峰へ直登していくなんてとても考えられない。一般的なルートがあるはずだと思って探したが、結局直登しかなさそうだ。私には何でもない岩の登りだったが、妻の足を思うと心配になる。もしこのルートか誤りだったとき、戻るのはもっと大変になる。しかし登ってみるよりしかたない。心配した岩場を何とか乗り越えると、その後は安全なルートとなり、案じたほどのこともなく岩の稜線へ登りつくことができた。 「落ちたら一巻の終わりだぞ〜」と妻に注意しながら切れ落ちた岩尾根を西に向かって慎重にたどり、無事西岳山頂に達した。 山頂から遥か遠くに見える白銀の稜線は、八ヶ岳と北アルプス。 西上州の特徴のない千メートル級の山々は、、その名前はほとんどわからない。間違いなくわかるのは両神山だけだ。 時間が早かったので、もうひと足延ばした岩峰で休むことにした。 痩せた険しい岩尾根を下り、再び登った狭い岩峰で昼食にした。眼下の黄葉を見ながら食べたお汁粉がうまかった。 スケッチなどで40分ほど過ごしてから、魚尾道峠経由のコー スで下山にかかった。西岳西方の岩稜を少し進んだところで、南へ急降下する。4〜5メ ートルの岩場を鎖につかまって降りると、あとは普通の登山道となって、坂本へ向けてどんどん下って行った。 妻には少し厳しいコースだったが、秩父市武甲の湯に浸かり、満足した気分で家路についた。 |