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関東百山関東百名山 棒ノ折山=ぼうのおれやま(969m
登頂年月 1990.12.22 天候 晴れ 単独 電車 黒山3等、岩茸3等
新宿〓〓〓川井駅(8.20)−−−奥茶屋(9.20)−−−棒ノ折山(10.15-10.30)−−−ごんじり峠−−−黒山(10.53)−−−岩茸石山(12.00-12.30)−−−惣岳山(12.50)−−−御岳駅(13.50)

棒ノ折山山頂
立川駅で奥多摩行電車の接続が悪く40分の待ちあわせとなってしまった。
青梅線川井駅で下車。早速舗装道路を登山口の奥茶屋に向かう。
バスで奥茶屋手前の清東橋まで行く方法もあるが、便数が少ないのと、歩いてもせいぜい1時間余の行程、天気もいいしのんびりと登り勾配の道をたどる。
路面が凍りぎみで、ビブラム底がよく滑る。
山間に点在する民家もほとんど場代風の建物に変わり、案内書の 『山間に点在する集落のたたずまいが好ましい・・・』という風情  は過去のもののようだ。

左下に大丹波川の冷えびえした流れを目にしながら、1時間弱で登山口の奥茶屋へ着く。奥茶屋で舗装道路と分かれ、大丹波川を渡って登山道にとりつくと、ようやく本格的な登りとなった。杉林の中、薄暗いわさび畑の清流の脇を登る道は、なかなかの急勾配である。
しばらくわさび畑沿いを歩いた後、道は沢を離れて尾根に向かい、人工林の山腹をじくざぐに急登して行く。
尾根に取り付いても勾配は依然としてきつく、やっと傾斜の緩みを感じたところがもう棒ノ折山の山頂近くだった。

広い山頂は赤土が日に解けてぬかっている。案内板には谷川岳、日光白根山、燧岳、男体山等が記されているが、今日は霞がかかってそこまでは見ることができなかった。小さな四阿屋、ベンチ、テーブルも幾つかあってなかなか行き届いている。
ベンチで15分ほど休憩した後、山頂を後にして霜柱の立つ丸太の階段をごんじり峠まで急降下。再び黒山への登りにかかる。ほどなく着いた黒山々頂は雑木林に囲まれて展望はない。

尾根道のコブを二つ越して、植林の伐採地に出た。奥多摩の大岳山や御前山の展望がいい。その間に白銀の富士山が七台目あたりから上をのぞかせていた。関東ふれあいの道というこの尾根道を、更に何回か上り下りを繰り返して、賑やかな話し声が上から聞こえて来ると、間もなく岩茸石山の山頂だった。距離はたいしてないが、棒ノ折山からここまで上り下りが多く意外に体力を消耗した。今日の汗のかきかたはいつもの調子とかなりちがう。体調不十分という感じだった。

雑木林の落ち葉に座して昼食にした。冬至の日差しが淡くあたりを包んでいる。飲酒で賑やかなグループ二組が山頂を去ると、急に静かな落ちつきを取り戻した。風もなく長閑な昼下がりである。
3年前、やはり冬に高水三山を歩いたとき、この山頂を通ったのだが、あまり記憶に残っていない。案外簡単に忘れてしまうことに自分でも驚く。

山頂からの下りロは、岩場っぽい急な斜面だが、あと惣岳山への道は坦々としたいい道がつづいていた。
深い木立に囲まれた惣岳山からは、御嶽駅まで下るだけたった。


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