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関東百山 蕎麦粒山=そばつぶやま(1473m日向沢の峰・川乗山・赤杭山
登頂年月 1991.12.14 天候 晴 単独 電車 蕎麦粒三等三角点
川乗山二等三角点
赤杭山三等三角点
奥多摩駅==バス==東日原(8.40)−−−一杯水避難小屋(10.13)−−−仙元峠分岐(10.45)−−−蕎麦粒山(11.00-11.25)−−−日向沢ノ峰(11.50-12.13)−−−躍平(12.23)−−−川乗山(12.55-13.20)−−−赤杭山(14.20)−−−古里駅(15.25)〓〓〓立川駅〓〓〓新宿駅

蕎麦粒山(日向沢ノ峰より)
東京大田区の自宅を出て、東日原のバス停に着くまで4時間もかかった。ここも東京都下、しかし山間は深く寒さも身にしみる。
民家の軒先をくぐるようにして登山道へ入った。
植林の急登をジグザグに高度を上げて行くと、早くも汗ばんでくる。切り株や幹に、50メートル毎の高度表示プレ ートが打ちつけられている。50メートルの高度を何分かかるか計っ てみると、ちょうど5分だった。私のペースは普通の歩き方で1時間5〜600メートルというところだ。
明るい尾根に飛び出すと、勾配も緩くなって木の間隠れに蕎麦拉山が見えて来た。気持ち良い雑木の尾根を進むと、塩をまぶしたほどの雪が、落ち葉にかぶっていた。
尾根を登り詰めた所に避難小屋がある。のぞいて見ると、数人の登山者がシュラフに潜って寝てていた。10時過ぎ、太陽は高く昇っているというのに、どういう計画の人達か。
左に少し登れば『三つドッケ』というピークがあり、簡単に往復できるのに、うっかりしてそのピークに寄らずに先を急いでしまった。
避難小屋から5分ほどの一杯水の水場は、今は涸れて一滴の水もない。
起伏の少ない道がつづく。奥多摩はどのコ ースもよく手入れされ、指導標も親切で地図がなくても、まったく心配なく歩くことができる。
仙元峠への分岐を過ぎ、笹の密生したやや急な登りを詰めると、蕎麦粒山の頂上だった。大きな岩が点在する山頂は、南方向に展望があるのみで、あとは雑木に遮られていた。その雑木を透かして冠雪の富士山、それに北アルプスが白く微かに望める。
この後、踊平から下山の予定だったが、川乗山を見ているうちに、そこまで足を延ばしたくなって来た。
蕎麦粒山からは切り払われた防火帯を急降下して行く。防火帯は幅2〜30メートル、きれい伐採され、雲ひとつない空の下に、明るさが溢れていた。落ち葉の代わりに芝を植えたら、ゴルフ場のコースになりそうだ。
防火帯の途中にある『日向沢ノ峰』という三角点峰は、先程の蕎麦粒山より100メートルも低いが、眺望ははるかに優れていた。蕎麦粒山の左に雲取山や飛竜山も少し顔を出し、富士山や丹沢山塊、奥多摩三山(大岳、御前、三頭)、三ツ峠山、御坂山塊、それに北アルプス。低山にしてはなかなかの展望を楽しめた。

防火帯はさらに踊平までつづいていた。踊平から当初下山予定の丹波への道を見送って川乗山へ向かう。
薄く積もった雪を踏んで、曲ケ谷北峰経由で川乗山に着くと、 幾人かのハイカーがいた。蕎麦粒山から日向沢の峰、そしてこの川乗山へ、今日歩いて来た長いコースがV字型に一望できた。
しばらく展望を楽しんだ後、曲ケ谷北峰まで戻って下山にかかった。途中赤杭山(あかくなやま)の三等三角点を踏む。山名表示は『赤久奈山』となっていた。  
青梅線古里駅まではなかなか歩きでのある下山コースだった。


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