kanto-082    「山岳巡礼」のトップへ戻る  関東百山・関東百名山一覧表へ戻る

関東百山 塩原鶏頂山=けいちょうざん(1766m
登頂年月 1992.05.30 天候 小雨 単独 マイカー 三角点なし
鶏頂山荘入口バス停(10.45)−−−枯木沼−−−鶏頂山(12.00-12.10)−−−弁天池−−−枯木沼(12.45-12.55)−−−山荘入口バス停(13.15)

山頂の神社
日留賀岳経由の男鹿岳登頂を失敗。そのあと塩原からもみじラインを走って鶏頂山へ向かった。
雨がしとしとと降り出した。「どうもいかんなあ」と独り言。
登る予定もなかったので、ろくな下調べもせずに来てしまった。登山口がよくわからない。鶏頂山荘入口というバス停がスキー場の入口となっていたが、ゲートで封鎖されて自動車は入って行けない。このあたりが登山コースの入口であることは間違いなさそうだ。自動車を止めてスキー場の中へ入ってみた。何の標識もない。感を頼りに適当に歩いて行くと山荘があったが、人影もなく聞くことができない。がらんとしたスキー場が、だだっ広く静まり返ったいた。

ゲレンデの中、リフト沿いに伸びた踏み跡らしい一筋、それをたどってみる。ときおり靴跡がある。雨模様で気分がもうひとつ乗って来ない。
リフトの終点から、潅木と笹の中にさらに踏跡らしい筋が伸びている。すぐに枯木沼だった。沼というより小湿原といったほうが適当だろう。ここで登山道の道標を見つけた。
木道を伝って沼を抜けると、再びスキー ゲレンデに出て、その最上部でようやく登山道らしくなった。
ほとんど起伏のない楽な道は、弁天池までつづいた。池の周りの石碑などが信仰の山を窺わせる。池畔に釣り鐘があったのでたたいてみると、澄んだ音色が湿った大気を震わせて響きわたった。

ここまでは歩き良い道が続いていたが、この先は急坂と深い熊笹が被さった悪路となる。午前中、日留賀岳を登って来た足にはなかなかきつい。そぼ降る雨中の登りは、慰めとなる眺望もない。
下から鐘の音が聞こえて来た。弁天池にだれか着いたらしい。この雨の中を歩いているもの好きなハイカーが他にもいる。自分のことは棚に上げて苦笑してしまう。         

木造の神社が現れると山項だった。
勿論人の姿もなく、眺望もない。季節はずれに感じる肌寒い風に、記念写真だけ撮ると早々に下山。
枯木沼でしばし湿原の雰囲気を味わう。ショ ウジョウバカマの花が霧にたたずみ、ワタスゲが水辺で風に揺らいでいた。

日留賀岳が高低差1200メートル、鶏頂山が500メートル。1日2山の累計は1700メートル。久しぶりによく歩いた。
本降りになった雨の中、袈裟丸山登山口で幕営のため、鬼怒川温泉、今市、日光清滝と通過して行く中で、雨はいよいよ強くなってきた。


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