kanto-091 「山岳巡礼」のトップへ戻る 関東百山・関東百名山一覧表へ戻る
登頂年月 1996.12.21 | 天候 晴れ | 単独 | マイカー | 一等三角点 | |||
浜金谷(6.10)−−−観月台−−−百尺観音−−−鋸山−−−観月台−−−浜金谷(8.25) | |||||||
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ハイキングコースは山岳雑誌などである程度確認してきたが、あまり詳しいことはわからない。 鋸山はケーブルもあるし、自動車道もある。しかし標高ゼロメートルの埠頭から、歩いても標高差はたかだか300メートル余、片道せいぜい1時間の行程である。 国道へ出て南へ100メートルほど進むと、左側に鋸山の観光案内の看板が立っていた。登山口を見つけるのがちょっと心配だったが、道標などで迷うことなく登山口ヘたどりついた。 コースは鋸山の北面を登ることになる。まず400段近い階段の昇りからはじまった。フェリーが汽笛を残して埠頭を出て行く長閑かな早朝の港風景が見える。 岩の露出した尾根を少し登って行くと、小さなピーク“観月台”で、雨宿りもできる四阿屋が建っている。ここから照葉樹林の登りとなる。前方にぎざぎざした鋸山の稜線が見えて来た。北面は採石跡で綺麗にそぎ落とした垂直の壁が強烈に目を引く。定規を当て、カンナをかけたような見事な断面だった。どこから越えて行くのか心配になるような岩壁だったが、岩の間を擦り抜けるようにコースがつけられていて、案ずることなく岩壁の裏側へ出た。 ここは日本寺の管理地で、入山料600円の料金徴収所があった。関所は8時からでまだ無人だったためそのまま通過すると、高々と岩に囲まれた広場があって、岩壁には百尺観音と呼ばれる巨大な観音像が刻まれていた。その先には自動車通が通じていた。 石の階段を上がって展望台に立つと、小春日和の柔らかな陽ざしの中に東京湾が広がり、山とはまた趣の異なった、単調だが広々とした展望が俯瞰できた。湾の向こうには中空に浮くような富士山も望めた。 日本寺への道標にそって少し下って行くと、見落してしまいそうな私製の標識が鋸山山頂を指していた。コースは東京電力の巡視路のようだ。 登り返したピークにはNHKの電波塔が立っている。小さなピークをいくつか越えると、今度は千葉テレビのアンテナがあり、一等三角点は目と鼻の先だった。三角点標石はアンテナ工事の廃棄資材が山積みされて、その下に埋もれていた。 「廃棄物は責任をもって処理します 千葉テレビ」そんな紙が貼られていた。 木々に囲まれて展望はゼロ。廃棄物の山では写真にもならない。早々に山頂をあとにした。 まだ8時前で料金所には相変わらず管理人は見えず、結局料金を払わずに往復程してしまった。 |