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関東百山 帳付山=ちょうづけやま(1580m)と天丸山(1506m)
登頂年月 2003.07.23 天候 晴れ 単独 マイカー 天丸山 三等三角点
≪天丸沢コース≫
天丸橋(6.05)−−−小さい梯子(6.40)−−−尾根上(7.00)−−−大山への分岐(7.15-7.20)−−−天丸山と帳付山分岐(7.38)−−−馬道のコル(7.45)−−−休憩5分−−−帳付山(8.50-9.05)−−−馬道のコル(9.50)−−−天丸山と帳付山分岐(10.05)−−−天丸山(10.20-10.25)−−−天丸山と帳付山分岐−−−大山との分岐(10.50)−−−小さい梯子(11.40)−−−天丸橋(12.10)

立ち木に「帳付山」のプレートがあるだけの山頂
かつて、帳付山は西上州の秘峰と呼ばれていたという。

手術後2ヶ月近くたったところで登山復帰を期して選んだのがその帳付山だが、今はもう秘峰の面影は薄かった。

登山口がわかりにくくてだいぶ時間を無駄にしてしまった。
天丸橋をスタートしたのが6時過ぎ、朝霧が立ち込めて沢沿いの道は薄暗い。歩く人も少ないせいかコースはやや不明瞭。沢の右岸左岸に道があるところでも、わからないままに苔むした沢の転石を踏んだりして30分歩いたところで、アルミ製の小さなハシゴがありこれを上る。そのすぐ先で沢を離れて急なジグザグの登りとなり、どんどん高度を稼いでいく。びっしょりと汗をかいて支尾根を乗越す感じとなる。ここからしばらくはなだらかな道を行く。青葉のむせかえるような樹林の道は、踏跡もわかりにくかったりするが、注意しながら進む。左手へ大山を示す道標が目につくころから再び勾配が強まってはっきりした尾根に登り着いた。左が大山、右が帳付山・天丸山方面の分岐道標がある。

右手に進むと、目印のテープがベタベタ貼られたところで右へ大きく曲がる。とんでもない方へ行ってしまいそうな気がする。やがてコースは下りとなる。もったいない思いで下って行くと、天丸山と帳付山分岐の表示、まず帳付山を目指すことにする。道標にしたがって10分ほど下ってところが馬道のコルで、ここに合流しているのが馬道コースのようだ。
ここから帳付山まで2時間となっている。気を引き締めなおす。しかし道は予想以上にはっきりしている。笹や藪に悩まされるところもほとんどない。すでに秘峰の雰囲気はない。
痩せた岩稜気味の尾根を、何回もアップダウンを繰り返す。ボディブローを食うように足に効いてくる。途中の露岩ピークから帳付山が間近に窺える。最後に急な登りをひとしきり頑張ると山頂に到着した。樹林の中のピークは、山頂に立ったという雰囲気は乏しい。木の幹に『帳付山』というプレートが付けられているだけだった。三角点もない。奥が露岩になっていてここから展望が得られるが、大気の澄明度が悪くて遠望はきかない。間近の諏訪山、それに茂来山、御座山などのほか、両神山が薄青く望めただけだった。

一休みして馬道のコルへ。帰りも上り下りのくり返しに結構きつく感じる。そして天丸・帳付の分岐へと登り返してから天丸山へ向かう。背丈ほどの笹がかぶさった道を下って行くと、岩の壁に突き当たる。ドーム状の岩のてっぺんが山頂、こんな岩をうまいこと登れるかなあ・・・・とやや気後れが先にたってしまった。
まずは岩溝を伝って登りはじめる。表面がざらざらした岩でフリクションがよく効くし、足がかり手がかりも適当にあって、案ずるほどのこともなく頂上まで這い登ることができた。
以前山火事にあったという山頂には炭化した樹幹がそのまま残されている。三等三角点の標石は火事の影響のなく健在だった。さっき登った帳付山が歩いた感じよりずっと近くに見える。

山頂をあとに、慎重に岩場を下降。天丸・帳付の分岐まで戻り、あとは来た道を天丸橋へ向けて下った。
登り下りの繰り返しが多く、単純な標高差以上に体力を使う行程だったが、手術後復帰の登山を無事歩きとおすとができた。

≪登山口≫
◆国道299号から野栗沢方面へ入る。ここには天丸山・帳付山の道標もあるのですぐにわかる。
299号から分かれてから自動車のメーターが7.1キロのところに天丸橋があるが、この橋がわかりにくい。今は橋とは別に道路が出来ていて、橋の部分は廃道同然となっている。
走ってきた道が、そのまま直進するのと、右へ大きく回りこむ道とに分かれる。ここが天丸橋である。
登山口は橋のたもと、左岸寄りにあるが、夏草が茂って登山道は完全に隠されていた。最初は登山道があるとは思えなかったが、念のために草を分けると道形が現われ、道標も出てきた。

◆帰りに立寄ったすりばち荘の主人から仕入れた話。
天丸橋から右へ回りこむ林道へ入って終点まで行くと、そこから天丸山方面へ村が整備した道があるとのことです。そのうち道標なども整備されるようです。天丸橋から沢沿いを登るよりだいぶ楽だと言っていました。


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