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関東百山 鹿 岳=かなだけ(1015m)〜四ツ又山(900m)
登頂年月 2004.09.01 天候 晴れ 単独 マイカー 四ツ又山 ニ等三角点
大久保集落(9.00)−−−大岩(9.50)−−−一ノ岳(10.15-10.20)−−−ニノ岳=鹿岳(10.35-11.00)−−−マメガタ峠(11.30)−−−石祠のピーク(12.00)−−−四ツ又山(12.15-12.30)−−−大久保と下郷の分岐道標(12.45)−−−大久保集落(13.20)

双耳の岩塔「鹿岳」
立岩を下山してから車で20分ほど走って鹿岳へ移動。
アプローチは45号線小沢橋のところで、黒滝山の道標にしたがって折れる。途中黒滝山方面へ左折する道と分かれて直進、大久保集落へ入ると四ツ又山登山口の標識が目につく。下山場所に予定しているところだ。そのまま車を進めて集落を過ぎた先の橋のたもとに車をとめた。3、4台の駐車が可能。

橋から車道を歩くとハーブコーヒーの小さな店があり、すぐ先の畑の中に鹿岳登山口の標識がある。
畑の間を通って山林の中へと入る。じめっとした陰気な杉林の中を登って行く。気温が上がってきて暑い。樹林で直射がないだけましだが大量の汗が流れ落ちる。立岩を登ったあと二つ目の山ということもあるが、体調ももう一つ万全ではないようだ。ペースを落して一歩一歩脚を運ぶ。山頂までの標高差は約700メートル、低山とはあなどれない高低差がある。
50分歩いたところで大きな岩にぶっつかる。立ったまま一息入れてさらに勾配の増した登りをつづけると一ノ岳・ニノ岳の小さなコルに着く。最初に一ノ岳を往復する。丸太を組んだハシゴから岩場の急登にとりつき、10分ほどで一ノ岳岩頭に達した。摩利支天の石碑がある。目の前のニノ岳より、この一ノ岳の方が高いような気がする。異型の荒船山のほか、平凡な西上州の山々の連なりを眺めたあとコルまで下り、次にニノ岳ピークへ向かう。

四ツ又山への分岐を過ぎて、頑丈な木バシゴを登り、岩壁をロープに頼ってへつるように斜上し終わると山頂は目の前、岩場を一投足で鹿岳1015mの標識の立つピークに着いた。
山頂は木々が眺望の邪魔をしているが、少し先に開けた岩場があって、ここから西上州の山々や妙義、浅間山などの展望が広がっていた。澄明度がいいと赤城、谷川方面も見えるのかもしれない。
「鹿岳」と書いてなぜ「かなだけ」と読むのか。漢和時点にも『かな』という読みは載っていない。

山頂を少し下った風の通る日陰で25分の大休止。疲労感が強い。大量の発汗のせいもあるようだ。この先の四ツ又山をもう一つ稼いで行くか、それともこのまま下山するか、しばらく脚と相談してから予定どおり四ツ又山へ向かうことにした。
四ツ又山への分岐からローブにつかまったりして、半端ではない急坂を下って行く。石車に乗って転倒、肘を大きくすりむいてしまった。疲れでリカバリーがうまくいかなかった。いつもの左膝痛も出てきた。高低差約300メートルの大きな下りを終ったところがマメガタ峠、ここから大久保集落へ下ることも出来るが、再び急登を四ツ又山へと進む。
ガイド地図では山頂まで1時間10分、一歩また一歩といつもに似合わないスローペースながら、休みは取らずに脚を運んで行く。展望の開けた小ピークに出た。石祠が1基、ススキの穂越しに鹿岳の双耳岩頭もよく見える。ここが四ツ又山かと思ったが、時間的にも早すぎるしまだ先だった。

四ツ又山の神像と遠く妙義山
小さく上下しながら、休まずにもうひとがんばりすると、左手に巻きこむようにした踏跡が四ツ又山山頂をへと延びていた。踏跡を数分で四ツ又山二等三角点だった。等身大の神像が一基、睨むようにして立っている。鹿岳、妙義、浅間が良く見える。浅間山はこの8時間後に中規模の噴火したというニュースが流れた。

踏跡を分岐まで戻り、大天狗の鞍部へと下って行く。突然右手へ大きく曲がるところは、うっかりすると尾根をそのまま直進してしまいそうなところだ。さらに下って行くと十字交差に道標がある。ここが大天狗のコルらしい。左は下郷、右が大久保。大久保へ向かって杉の林を下りつづけると、突然道が見えなくなってしまった。夏草の下に道があるようだがよくわからない。草の中を適当に100メートルほど行くと、一角が開けた山畑に出た。里はもう近いようだ。すぐ先には湧き水もある。汗で干からびたような体に、思いきり水分を補給してやった。
大久保集落まではけっこう長く、山畑を耕す苦労がしのばれた。

駐車地点の流れで上半身裸になり、疲れを癒すように汗を拭ってから帰途についた。


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