追想の山々1228  up-date 2001.12.18


高原山=塩原釈迦ケ岳(1795m) 登頂日1993.07.04 妻同行
東京(3.00)===日塩もみじライン鶏頂山荘登山口(6.00)−−−枯沼(6.35)−−−コース誤りでロス20分−−−釈迦ケ岳(8.30-9.00)−−−弁天沼−−−枯沼(10.20-30)−−−登山口(10.50)===竜王温泉で入浴後帰宅
所要時間 4時間50分 1日目 ***** 2日目 **** 3日目 ****
300名山「高原山」の最高峰釈迦ケ岳=56
釈迦ケ岳山頂


日本300名山「高原山」は塩原連山釈迦ケ岳(1795m)・鶏頂山(1766m)・西平岳(1712m)の総称である。鶏頂山の方は1992年5月に登頂済みである。

昨春鶏頂山に登ったときと同じ“山荘入口”バス停付近に自動車を止めて出発した。青草の茂ったスキーリフト沿いのゲレンデに一筋の踏み跡が延びている。心地よい風に吹かれてその踏み跡をなぞって行く。
30分ほどで枯沼。その先からは昨日までの大雨で、ぬかるみや水たまりが多く、飛んだり、またいだりして足場を探す場面が多くなる。弁天沼で鶏頂山への道を分けて釈迦ケ岳への緩い登りを行く。ほどなく稜線にたどり着いた。稜線の南側は足元からガレ落ちていて、200メートルほど下がったあたりでポリタンクに水汲みをしている人の姿。下山時に聞いたところ「これは体に良い水で、特にアトビー性皮膚炎に効能がある」ということだっ た。梅雨どきは成分が薄まってしまうが、秋の水が一番いいのだそうだ。  

稜線から右手に見える高みが釈迦ケ岳と思って笹に埋もれた道を掻き分けたが、どうもあまり人の歩いている形跡がない。道形ははっきりしているものの、笹が深く一般の登山道らしくない。消えかかった道標を見ると、釈迦ケ岳は逆の方向を示している。どうやら鶏頂山へ向かっていたようだ。さきほど稜線へ登りついた地点まで戻って見た。右手の高みを釈迦ケ岳と思ったのは間違いで、全く逆の左方へ手入れされた登山道が、釈迦ケ岳へのコースだった。この間20分のロス。

とぎどきマイヅルソウの大きい群落が現れる尾根道を行くと、本格的な急登になってきた。急登は長くはなく、笹の間を抜けると日本三百名山、一等三角点『釈迦ケ岳』の山頂だった。眺望を遮る樹木もなく、360度の展望が広がっていた。
梅雨の中休みとしてはまずまずの展望。遠く富士山が見える。この距離にしては鮮明だ。男鹿岳、那須連峰。 七ケ岳、荒海山、田代山、帝釈山、残雪豊かな会津駒や燧。赤薙山、如峰山等日光の連山。さすが一等三角点の山頂だった。

30分ほど眺望を楽しんでから、同じ道を下山にかかった。登りでは素通りした枯沼で小休止、小さな沼だが木道も敷設され、今が時期のワタスゲが柔らかい綿毛の頭をそろえていた。
帰路、竜王峡の温泉に入浴、汗を流してから家路についた。