追想の山々1271  up-date 2002.01.24


櫛形山(2052m) 登頂日1991.07.14 妻同行
東京(2.30)===伊南ケ湖登山口(4.55)−−−林道交差(6.20)−−−祠キャンプ場(7.30-35)−−−コース間違えロス40分−−−櫛形山への分岐(8.40)−−−櫛形山(9.00)−−−裸山(9.25)−−−あやめ平(9.40-10.15)−−−林道交差(11.00)−−−北尾根登山口(11.40)−−−伊南ケ湖(12.00)
所要時間 7時間05分 1日目 ***** 2日目 ****
「あやめ」の最盛期に合わせて登る=54
ヒオオギアヤメの群生


長いこと念願していたアヤメの群落を見に櫛形山へ出かけた。
櫛形山と言うのはその大きな背稜全体を指し、唐松岳、裸山、奥仙重などのピークを持っている。今の若い人には、昔のあのツゲの櫛を想像するのは難しいかもしれないが、甲府盆地から眺めると確かにそんな形をしている。

妻と一緒に、夜明け前の2時半に自宅を出て、登山口の伊奈ケ湖着4時55分。
早速中尾根登山道のコースを登り始める。雲が山肌にまとわりついて天気はよくない。やや薮っぼい登山道を50分で標高差350メートルを稼いで小休止。
一度林道を横切り、かなり急な登りを進む。雨がぽつぼつ落ちてきた。1時間でさらに500メートル近い高度を稼いで二度目の小休止。妻のペースとしてはいいペースだ。間もなくで祠頭のキャンプ場に着く。巨木の根かたに草に隠れるようにして小さな祠があった。
キャンプ場の水を一杯味わってから、山頂を目指す。ここでちよっと失敗。分岐で奥仙重へのコースをとったつもりが、道形としてははっきりしているが、あまり歩かれている道ではない。2〜 30分も進んでから、間違いに気付いて引き返し、往復40分程度のロスをしてしまった。間違った分岐からすぐ先に、ちゃんとした道標の立つバラボタン平の分岐があった。妻にはここからまっすぐアヤメ平へ直行してもらい、私だけ櫛形山最高峰の奥仙重の頂上を踏み、アヤメ平で会うことにする。
樹林帯の登り30分とあったが、20分で到着。途中でアヤメの群落があったが、本物はこれから先のアヤメ平である。

3000万株と言われるアヤメ群落
奥仙重は黒木の樹林の中の平頂で、眺望は全くなく、三角点もどこにあるのか分からなかった。私とは反対側からハイカーがどんどん登って来る。池の茶屋林道終点からのコースで、そこからならわずか1時間程で奥仙重まで来てしまう。300メートル未満の高度差しかない。
山頂を後にアヤメ平に向かう。俄然ハイカーの姿が多くなって来た。
裸山の真下にはアヤメの大群落が見える。曇り空ながら雨も上がり、カメラで花を狙う人の姿も多い。裸山の山頂からアヤメの群落を俯瞰する。
裸山からぐんぐん高度を下げて、アヤメ平に着くと妻が待っていた。ここがアヤメ群落のメインで、アヤメ見物の人が群れている。霧の去来する中に、咲き揃ったアヤメの紫が一面覆いつくしていた。パンフレットにその数3000万株とか書いてあった。
霧で全体を一望というわけにはいかなかったが、たしかに大群落である。
アヤメ群落の中に、オダマキ、テガタチドリ、イチヤクソウなども見 られる。人で溢れるアヤメ平を後に北尾根登山道から下山した。
途中ひきもきらずピクニック姿の人の列がつづいていた。 この北尾根コースも、かなり上まで自動車で入れるため、人が多いのだ ろう。
眺望はなかったが、アヤメのいちばんの見ごろに出会えたのは幸いだった。