追想の山々1330  up-date 2003.02.24

奥工石山=工石山(1516m) 登頂日2000.11.14 単独行
工石山荘(8.45)−−−岩峰−−−工石山−−−工石山荘(9.55)
所要時間 1時間10分 1日目 ***** 2日目 **** 3日目 ****
一等三角点の100名山・高知県=63
工石山頂手前の岩峰

高知市のホテルを7時過ぎに出発。高速道大豊ICを下りて、川之江方面への5号線を北上する。このあたり、坂本竜馬も歩いたといわれる昔の土佐北街道が残っていて、その標識が随所に目につく。
刈屋から仁尾ケ内林道へ入る。林道は途中から未舗装となり、甚だしい悪路が長々とつづく。
悪路に辟易し、ようやく着いた工石山登山口は、大きな広場となっていて、トイレの他になかなか立派な工石山荘なども建っている。自動車もかなりの数が駐車できる。
ここは標高が1150メートルほど、山頂までの高低差は350メートル前後、雲の動きが怪しい。目の前にあるはずの稜線も雲がまとわりつき、雨が近いという感じた。自動車が1台止まっていて、中から男の顔が現われた。ゆっくり出発する予定だという。
私は雨を避けたい思いで、急いで出発する。

山荘脇の鳥居をぐり、植林のなだらかな登山道へ入る。すぐに礫岩の急登に変り、一気に登り切ると稜線という感じの尾根になる。雲で展望の閉ざされた岩まじりの潅木の尾根を登って行くと、自然の岩で実によく出来た岩屋がある。引水の樋が岩屋にかけられていたが、飲めるような水ではなかった。
この先からは露岩が目立って来る。岩場を右へ巻くようにして、しばらく尾根下を巻いて行くと、登りが急になって、その上が岩峰になっていた。小祠の建つ工石山手前のピークだった。強風に思いきり晒されたピークに立ってみたが、ただ白い霧が流れているだけで、展望はまったく得られない。見通しがよければ素晴らしい展望台であることは想像に難くない。

工石山頂上は、岩峰から10分ほど登ったところにあった。木立に囲まれて、あまり展望には恵まれていないように思われる。
工石山というのは、高知県に二つあたるめに、この工石山を「奥工石山」または「立川工石山」と言って区別している。地元の人々は「立川工石山」と呼んでいるらしい。国道から林道へ入るあたりが立川という集落で、立川と言う川も流れている。この川の源流が工石山となっている。そう言えば、林道を走ってきたとき、山荘の少し手前に第一源流、第二源流、第三源流という表示があった。
一等三角点を確認し、すぐに山頂を辞した。
往復1時間10分の特急ハイキング、おかげで雨に遭わずに下山することができた。