2019

山行報告−蛇峠山=じゃとうげやま1664m)
長野県 2001.03.24 実弟
コース 治部坂峠別荘地(6.05)−−−馬の背−−−蛇峠山(7.30)−−−馬の背−−−別荘地上(8.30)
巳年の今年、干支の山を一つ登りたいと思っていた。
登ることになったのは故郷信州伊那谷の蛇峠山である。天気さえよければ、楽に登れて好展望が保証される山だ。
昨年3月、大雪直後という悪コンディションの中、雪と低温に悩まされて登った。今回が2回目である。

長野県南部、飯田市からさらに南へ自動車を走らせると治部坂峠となる。ここから別荘地を抜けて山の中へと自動車を進める。前回は大雪をラッセルもどきにかき分けて進んだ道である。
今年は除雪してあるが、道の両側にはまだ雪が山になって残っている。除雪は 別荘地先の橋までだった。ここまで自動車で入れたので30分は短縮出来た。

気温は4月の陽気だというが、それでも早朝は氷点下で、雪の表面が凍っている。 2、3歩ごとに、凍った表面を踏み抜き、膝下まで沈む。これの繰り返しはけっこう疲れる。
ゆるやかな勾配で、しばらくは車道をたどって馬の背へと向かう。
背後に信州百名山大川入山が見えてきた。左右対称に均整のとれた実に美しい三角形をしている。2回登っているので懐かしい山だ。

馬の背手前、途中で赤布の目印を見つけた。車道を離れて登山道へ入る。車道のモナカ状の雪よりは歩きやすい。靴跡が残っていたのでこれを追って行く。
樹林を抜け出て展望のきくピークとなる。ここが馬の背で、雪がなければ自動車でここまで一気に登って来られる。これから先の車道はNTT専用道で、施錠されたゲートがあり、雪が無くても一般者車は入れない。
山頂へは車道を行ってもいいし、登山道でもいい。
歩けないほどの雪でもないし、登山道の方を選んだ。
勾配はあってもアイゼン無しで十分歩ける。 汗ばんできたころ山頂直下の車道へ合流した。電波等などがいくつも立ち並ぶ山頂はすぐ目の前だった。

鉄塔などが並び、雪に覆われたピークに立つと、幕を切って落としたような展望が広がった。
絶好の快晴、仰ぐと吸い込まれそうな藍色の空、もちろん展望の方も文句ない。
形の優れた大川入山、御嶽、乗鞍岳、笠ケ岳から穂高、槍ケ岳、南アルプス全山が望める。
中央アルプスを南側から縦位置で近くに見ることの出来る山頂としても楽しい。とくに白銀の仙涯嶺・南駒ケ岳が、朝日に輝き、ことさらに迫力がある。信州南部のこの立地は、上河内岳、光岳などの南アルプス南部から、さらに南部の池口岳、熊伏山などが影絵のように連なっていた。
鉄塔のピークから小さなコルを挟んでもう一つのピークがある。そこが一番の高みとなってたいるようだ。 5分ほど先のそのピークには、鉄製の大きな展望台があり、ここが蛇峠山々頂と思われるが、三角点は1メートル余の雪の下にあるのか、見つからなかった。
雪の上に立ち、険しい白銀の山々を眺めるのは、何といっても気持ちいい。 楽な登山だったが、山岳展望の方は十分に味わうことが出来た。